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Too Hot to Sleep / SURVIVOR
火薬バカ一代 ★★ (2010-02-28 22:32:00)
リズム隊が去り、正式メンバーはジム・ピートリック、フランキー・サリヴァン、ジミ・ジェイミソンの
3人のみという、殆ど末期JOURNEY状態でレコーディングが行われ、'88年に発表された7thアルバム。
前作『WHEN SECONDS COUNT』が優れた内容にも関わらず、それに見合うだけの成功を収められなかった事から、
本作では音楽シーンの潮流の変化も踏まえて、よりハードな方向へと軌道修正。Gサウンドがこれまで以上に
強調され骨太感を増した本編は、その分メロディの叙情性(フック)がやや割を食ってしまった印象が
無きにしも非ずで、収録曲のクオリティにバラつきが見られるという点では、4th『CAUGHT IN THE GAME』を
思い起こさせたりも。(あのアルバムも、従来より心持ちハードな方向へ振られた作風だったし)
とは言え、力強くドラマティックなアルバム表題曲③や、70年代HRにも通じるスケール感で本編を締め括る
ラスト・ナンバー⑩は、SURVIVORならではの美しいメロディと、ハードなGの調べが巧みに組み合わされた
名曲だし、勿論、従来の「らしさ」が存分に堪能できる哀愁のハードポップ・チューン②、スペーシーな
雰囲気漂う一風変わった味わいのバラード⑦といった楽曲も収録。
SURVIVORのアルバムとしてはやや地味な存在ながら、決して駄作と切り捨てられるようなクオリティではなかった
本作なれど、セールス的にはビルボード・チャート100位以内に入る事すら叶わず、結果、
バンドはこれを最後に(とりあえず)解散の道を選択する事となるのであった・・・。合掌。

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