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Violent Revolution / KREATOR
火薬バカ一代 ★★ (2006-07-11 22:14:00)
'01年発表。リーダーのミレ・ペトロッツァが「初心に立ち返った」と認める通り、スピーディでアグレッシブな作風が
復活を果たした、記念すべき10thアルバム。「ENDORAMA」や「OUTCAST」を聴きながら、「これはこれで悪くないんだけどね・・・」と
遠い目をして呟いていたファン(俺だ)も大満足の内容に仕上がっている。
しかも、工夫なく過去と同じ事を繰り返すのではなく、「RENEWAL」以降のメロディ重視路線で培った叙情性を
巧みに攻撃的な楽曲へ融合。結果、スピーディでアグレッシブ、且つ怒りと悲しみの激情のメロディに彩られた、
新しいKREATOR流スラッシュ・メタルの創造に見事成功している。
特に、殺気立った高速スラッシュ・チューン①④⑥、インスト曲のイントロに導かれて始まるメロディアスな③、
重々しく劇的な⑤といったメリハリの効いた楽曲と曲順によって、ギリギリ高められたドラマ性が、
全てを兼ね備えた名曲⑧“REPLICAS OF LIFE"で頂点に達するアルバム前半の構成は、殆ど完璧と言っていい程の隙のなさ。
後半も、ラストを締めるスピード・チューン⑫まで捨て曲は見当たらないし、これぞまさに名盤と呼ぶに相応しい。
しかも彼らが凄いのは、この後('05年)に本作を更にビルドアップしたかのような強力作「ENEMY OF GOD」まで作ってしまった点。
全く、ミレ・ペトロッツァの底なしの才能には恐れ入る。

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