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A Small Deadly Space / FIGHT
夢想家・I ★★ (2004-10-20 15:22:00)
アルバム・タイトルどおり閉塞感を強く感じる作品です。
この作品もまた当時台頭していたグランジ/オルタナ・ブームに感化されて制作されたアルバムとして発表時はいたく不評だったようですが、グランジ門外漢の私は実に堅実な作品に思えました。一言でいえばルーツ回帰、昔のハード・ロック(主として初期BLACK SABBATH)の現代的な解釈とでも言いますか…ヴォーカル・ラインはサイケデリック・ロック的な浮遊感を表現している場面も多く見られ、楽器陣も全体的に隙間を生かした演奏をしています。
恐らくロブとしては70年代から活動しているオリジネイターとして、若いバンドには出せない懐の深さで差をつけようとしたと思います(そしてそれは本作を聴く限り成功している)
しかし80年代以降のHMシンガーのイメージで捉えていたファンからは裏切りと見なされ、結果として期待した評価は受けられなかったということが言えるのではないでしょうか?
良質の作品でありながら「時代」に呑み込まれてしまった不幸なアルバム、と云えると思います。
→同意