この曲を聴け! 

Salisbury / URIAH HEEP
火薬バカ一代 ★★ (2010-08-13 23:35:00)
サクセスへの野心やリスクを恐れない冒険心といった、新人バンドならではの「勢い」が
ヒシヒシと感じられる、'71年発表の2ndアルバム。
その象徴たるのが、アルバム・タイトルを冠され本編ラストに鎮座まします超大作ナンバー⑥で、
16分を越える長大なランニング・タイムにブラス・セクションの導入など、70年代ロッカーらしい実験精神が
存分に発揮された曲調は、正直なところ「URAIAH HEEPらしさ」は希薄な印象なのだが、
とは言えミック・ボックス入魂のGソロに、ケン・ヘンズレーの幽玄美溢るるKeyプレイ、
そして、重厚且つ劇的なリズムを叩き出すB&Dsら楽器陣が牽引するドラマティックな曲展開といい、
鳴り物を効果的に使用した壮大且つ勇壮なメロディといい、長尺を物ともしない内容が
聴き応え十分なのもまた確かで、この辺の楽曲構築術の冴えは流石URIAH HEEP。
本編にはこれ以外にも、「七色の声を持つ男」と言われたデヴィッド・バイロンのエキセントリックな
歌唱が緊迫感を生み出すOPナンバー①や、それとは真逆を行く温もりに満ちたバラード②といった
コンパクトに締まった名曲も同時収録。(フォーキーな④も良い曲ですねぇ)
次作での飛躍を大いに予感させるに十分な説得力を備えた1枚。

→同意