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Masterplan / MASTERPLAN
メタラァ ★★ (2004-01-02 17:07:00)
素晴らしいアルバムを作ってくれましたね!!これだけのアルバムを作れるのなら、もう"元HELLOWEEN"なんて肩書きはいらないでしょう!
音的には所謂メロスピ、メロパワ系になりそうな曲『SPIRIT NEVER DIE』で幕を開けるけど、この曲は個人的にそんなに好きでもない。勿論メロディは良いしヨルン・ランデのヴォーカルもやはり格好良い。でも、このバンドはこういう曲をやらんでもいいんじゃないかっていうのが俺の考えですね。
でもって次の『KIND HEARTED LIGHT』もジャンル別けするならばメロスピ・メロパワ系になってしまいそうなミドルテンポ・チューンだけど、聴いた感触がどこか他のバンドと違う。力強く非常にアグレッシヴながらフックありまくりのメロディ。聴いたことあるようで実はない、というような…。1曲目を聴いて「あれれ」と思っていた俺はこの曲でカズダンス。(笑)
その後もスロー、ミドル、アップ・テンポの曲を見事に絡めてアルバム全体の流れも素晴らしく、それぞれの楽曲がまた良い出来!!やはり、マイケル・キスクが歌っていてこのアルバムの目玉となるのは必然としか言い様のない『HEROES』はさすがの名曲だし、『THROUGH THICK AND THIN』は落ち着いた印象の曲だけど、テレビで主題歌か何かで大きめに取り上げられれば結構なヒットが見込めそうなほどメタルを聴かない人にもアピールしそうな素晴らしい曲だと思ってます。
『SAIL ON』もまたメロスピ系だけど、どこかオリジナリティを感じさせてくれる。
やはり新バンドとは言え、皆が立派なキャリアを持った人たちであるということは大きいんだろうなぁ。
ローランド・グラポウは速弾きを抑えて非常にメロディアスで、それによってたまに出てくる速い弾きがまた映える。
ウリ・カッシュは相も変わらず手数足数多く、パワフルでタイトなドラミングを披露。
本作のみの参加であるヤンネ・ウィルマンは弾きまくることはなしにバックに徹してるのは残念だけど、このバンドにはこういうキーボードが合ってるから問題はなし。
そして、これまでも評判は良かったと聞くヨルン・ランデのヴォーカルは先程も少し触れたように非常に素晴らしく、このバラエティに富んだ楽曲群を様々な声の表情で歌い感動させてくれる。
良い曲が書けて演奏力も問題なし(むしろ素晴らしい!)、加えてこの歌唱力。最高です!!
個人的には、出来れば『SPIRIT NEVER DIE』の方向は抑えて、『SAIL ON』や『KIND HEARTED LIGHT』のようなメロスピを(この2曲のタイプが似てるとは思わないけど)、そして『THROUGH THICK AND THIN』や『ENLIGTEN ME』のようなメタルを聴かない人にでもかなりアピールしそうな曲の方向をより押し進めてもらえると非常に嬉しいです。
この人達が、『HEROES』のような曲で若者を、『THROUGH THICK AND THIN』のような曲で老若男女を問わずに、メタルを広げるのに重要なバンドになるんじゃないかと密かに期待してます!!

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