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Spiritual Black Dimensions / DIMMU BORGIR
mokusatu ★★ (2006-09-28 01:41:00)
99年の4thアルバム。キーボーディストがMustisに代わっており、Simen(Vortex)がゲスト・クリーン・ボーカルとして参加している。
このバンドは元々落ち着いたムードのシンフォニック・メロディック・ブラックだったはずだが、ここにきて完全にシンフォニック・ブルータル・メタルに変貌している。最初から終わりまで緊張が張り詰める非常に攻撃的なスタイルで、前作までの感傷的で雄大なオーラはなく、徹頭徹尾壮麗で暴力的である。
前作までと比較すればこれはメロディック・メタルではないと言えるが、他のブルータル・メタルと比較すればこんなに派手で華麗なブルータル・メタルもなかなかないだろう。
他の方も書かれているが、楽曲単位での印象はあまり残らない。
私が思うに、その原因は、リフ及びリフ展開の特徴のなさであると思う。DIMMU BORGIRと言えば装飾の派手さとブルータルなドラムが主な魅力として挙げられているように思うが、ギターリフについて触れている方は驚くほど少ない。
それは言い換えればシンプルにメタリックな印象があるとも言え、EMPERORと比較すれば明らかにとっつき易い楽曲である。ブルータリティとシンフォニーという美醜対比が荒れ狂う暴力の祭典。
このアルバムは音質が良くないので(割に音量はデカイ)、最初に聴くなら5th以降が望ましいと思われます。
・・・しかしよく考えれば、力点がおどろおどろしさからブルータリティーへと変貌していても、この装飾に頼る比重の高さは初期から変わってませんね。ある意味このバンドの特徴かもしれません。
→同意