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Rabbit Don't Come Easy / HELLOWEEN
無の英雄 ★★ (2004-07-25 15:33:00)
いきなりでなんですが、俺自身はこのアルバムは他のアルバムと違う見方をしています。
随分前のヴァイキーのインタビューを見て思ったのですが、ヴァイキーは確か「俺は色んなタイプの曲が書きたいが、他の皆が色んなのを出すから俺はHMな曲を書く」(確かこんな感じだったと思います)と言ってました。おそらく今作でヴァイキーはHELLOWEENらしいけど自分の曲を出すみたいな事を考えたのではと深読みしてしまいます。というのも、前々作あたりからヴァイキーはノーマルな曲(ポップソングのようなもの)を数多く出しているからです。もしかしたらPOWERでさえもその傾向があったのかなと思います。今のHELLOWEENにはアンディを始め、サシャやマーカスなど、格好いい所謂メロパワをかける人がいると思います(ウリやローランドも書けていましたし)。だから、自分が別のことを多少やっても大丈夫だと思った気がします。今のヴァイキーは精神的にも安定してると思いますし、環境にも恵まれてると思います。それによって⑧や⑫などユニークなものが出てきたと思います。しかもこの二曲のアイディアは前からあったらしいので、おそらくずっと前からこういう事をしたかったけど出来なかったところもあったと思います。
随分と前置きが長くなりましたが、このアルバムに関しての皆さんの評価を自分なりに考えてみたのですがおおよそ「結構カッコいい独産の明るい曲調の多いメロパワアルバム。しかしこれをなぜHELLOWEENがやらないといけないのか」と言う感じがします。「なぜHELLO...」の所はようするにヴァイキーらしさが無いという感じですね。ヴァイキー独特のメロはHELLOWEENの武器だと思いますしHELLOWEENそのものの部分もあると思います。先行シングルの②なんかもアルバムにあってなんの問題もないと思いますし、かなりHELLOWEENっぽいとさえ思います。要するになんだかんだいってもヴァイキーがどれだけいいものを生み出すかだと思います。誤解を生むかもしれませんが、サシャは他のバンドに言っても常に優れたギターとペンワークを見せてくれると思います。彼は非常に優れたメタルギタリストであり作曲者です。しかしヴァイキーはHELLOWEENそのものです。彼のペンワークは常にHELLOWEENを他のメロパワバンドと違う位置に置くことができると思います。いい意味で恐ろしく個性的なのです、魅力的なのです。ヴァイキーには緊張感のある場所が必要だとおもいます。くつろいだ環境では彼の名曲は引き出せないと感じます。カイがいなくなったときなど自分にとっていい環境になるとそのときのアルバムにヴァイキーのいい曲はでてきません。だからこのアルバムは他のメンバーの佳曲が多いのですが必殺の一撃が足りません。このアルバムはいいアルバムだと思います。しかしHELLOWEENの名は感じられないのが正直なところです。賛否両論あってあたり前です。多分HELLOWEEN好きな人とメロパワ好きな人とでは意見が違うと思います。メロパワ好きな自分には好盤であってもHELLOWEEN好きの自分にとっては凡盤です。キーパー時代というよりマスターやタイム時代のヴァイキーの曲と今のメンバーの(特に今のマーカスのペンワークは凄い好き)曲が合わされば究極のHELLOWEENアルバムが誕生すると思います。このアルバムは自分にとって「バラエティーに富んだメロパワアルバムの良盤」です

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