この曲を聴け! 

Atomic Rooster / ATOMIC ROOSTER
殺戮の聖典 ★★ (2008-04-06 19:17:00)
THE CRAZY WORLD OF ARTHUR BROWNにいたヴィンセント・クレイン(Key、Vo)とカール・パーマー(Dr)が、ニック・グラハム(B、Vo)と結成した3ピース・バンドによる'70年発表のデビュー・アルバム。
メロディアスかつエキサイティングなヴィンセントのオルガンを中心に据えたサウンドはプログレッシヴ・ロック的ですらあり、驚異的な歌唱力を誇るニックと手数の多いテクニカルなドラミングを披露するカールの驚異的なプレイにも目を見張るものがある。
疾走感に満ちたハード・ロッキングなシングル曲「FRIDAY THE THIRTEENTH」や冬の雪景色をそのままサウンドに昇華させたような哀愁漂う「WINTER」といった名曲を始め、ヴィンセントが幻惑的なオルガン・プレイを聴かせる「AND SO TO BED」、ブラスによるオープニングが壮大な「BROKEN WINGS」、ハイ・テンションなインスト・チューン「BEFORE TOMORROW」、オルガンの音色が名曲「A WHITER SHADE OF PALE」を想起させるバラード「BANSTEAD」、ファンキーなギターが印象的な「S.L.Y」、カールが恐ろしく手数の多いドラミングを聴かせる「DECLINE AND FALL」、各楽器が渾然一体となって迫る「PLAY THE GAME」といった楽曲も悪くない。
ニックとカールは、このデビュー・アルバムに参加したのみで脱退(カールはのちにEMARSON,LAKE & PALMAERを結成)してしまう。

→同意