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Magic / AXEL RUDI PELL
火薬バカ一代 ★★ (2009-05-05 22:55:00)
日本では、所属レコード会社をテイチクからビクターに変えて'97年に発表された6thアルバム。
ブックレットにて、気合の入った魔法使いのコスプレ姿を披露してくれているアクセル・ルディ・ペル(G)の
勇姿(笑)が端的に物語る通り、前作『BLACK MOON PYRAMID』にて完成を見たRAIBOW~DIO直系の様式美HM路線を
順当に継承しつつ、疾走曲はよりスピーディに、バラードはよりエモーショナルに、大作ナンバーはよりドラマティックに・・・
と、その作風は更に発展を遂げ、また、詰め込み過ぎが災いしてやや散漫さも感じられた『BLACK~』の構成を
反省したのか、今回は収録曲が全10曲と、無駄なくタイトに絞り込まれて中弛みがない点も好印象。
シャープな疾走感も然る事ながら、練り込みの跡が伺えるサビメロの展開が秀逸なスピード・ナンバー②③⑦⑧、
アクセルのベスト・ワークの一つに挙げたいくらい、素晴しく劇的なGソロが炸裂するアルバム表題曲④、ハード・ロッキンな
エッジと哀愁のメロディを併せ持った⑤、物悲しげなピアノの旋律が胸締め付ける、悲壮感漂わす大作ナンバー⑥、
ジェフ・スコット・ソートの情感豊かなVoが堪能できる名バラード⑨、HELLOWEEN時代のローランド・グラポウがゲスト参加、
アクセルと2人で高速ツイン・リードを披露するという、色んな意味で(?)スリリング極まりない
インスト・ナンバー⑩・・・と、全編これ捨て曲なし。アクセル・ルディ・ペルの数ある作品群の中でも指折りの完成度を誇る、
ジェフ在籍時代の有終の美を飾るに相応しい傑作。↑上の方同様、個人的にこのラインナップに
一番思い入れがあったので、できればこの時代に一度でいいから来日して欲しかったなぁ。
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