この曲を聴け! 

The Miracle / QUEEN
クーカイ ★★ (2003-05-06 23:27:00)
'89年発表。13枚目のスタジオ作。
本作が発表された時点では、まだフレディの病については公にされていなかった。故に当時は非常に能天気に聴いていた。余計な思いを抱かずに聴けたという意味では幸せだったのかもしれないが、フレディ亡き今、彼がどんな思いで歌っていたかを考えながら聴くのが、やはり本作に接する上で正しい姿勢だと思う。
本作は純然たるHR作ではない。彼等のキャリアを総括する作風である。つまりなんでもあり。
初期のHRを想起させるものとしては④が挙げられ、中期のポップなHRを感じさせるものとしては②、⑥が挙げられる。もちろん後期のブラック・ディスコ系の曲もある。⑤がそれだ。当然全てが最新型QUEENの楽曲として作られており、古臭さは微塵も感じさせずに温故知新を形にしている。
と、以上に色々書いたが、実は私にとって本作は10曲目の「WAS IT ALL WORTH IT」が全てだ。ハードなギターや煌びやかなアレンジなど、この曲にはQUEENの全てがある。発売当時も好きで何度も繰り返し聴いていた。
先日、久しぶりに聴いたら不覚にも涙が出そうになった。
「身も心も捧げ
夜、眠れなくなるほどの価値があったろうか?
ロックン・ロール無しでは生きられず
限りない戦いを続ける価値があったろうか?
それほどの、それほどの価値があったのか?
そうだな。全て価値ある経験だった。
それだけの価値はあったさ」
私が死んだら葬式でこの曲を流してもらおうと思う。

→同意