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Nice / THE NICE
1956 ★★ (2007-05-23 13:20:00)
「かわち」さんの仰るとおり、キース・エマーソンのファンは勿論、プログレファンなら決して素通りしてはいけないバンドです。
それにしても、何でこんなにナイスに関する発言が少ないのかなあ。確かに、ブライアン・デヴィスンのドラムスは、カール・パーマーに比べるとたどたどしいし、リー・ジャクソンのヴォーカルは、とてもグレッグ・レイクには太刀打ちできない。
しかし、2人とも、立派にキースのオリジナリティ溢れるキーボードプレィをサポートしている。ベースの音なんかは、僕はグレッグの正統派ベースより、リーのソリッドなベースの方が好きだ。
このアルバムは、「エレジー」の後に買った。1曲目の「アズラエル・リビジデット」から、パワー全開の迫力だ。2曲目の「ハングオン・トゥー・ア・ドリーム」は、「エレジー」でライヴバージョンを聴いていたので、アレンジ過剰に聴こえた。
LPではB面の2曲はライヴ録音だが、グループ紹介に続いて始まる「ロンド69」は、このアルバムの聴き所だろう。ELPでもライヴで演奏されたお馴染みの曲だが、とても新鮮に聴こえるところが魅力的だ。「シー・ビロングス・トゥ・ミー」は、長いインプロビゼイションを飽きさせないキースのテクニックの独壇場。「エレジー」でもボブ・ディランの曲をカバーしていたけど、キースの好みなのかな?
僕は、ELPからナイスに入った口だから、偉そうな事は言えないけど、THE NICEというバンドは過小評価されていると思う。ELPは高校時代にリアルタイムで聴いていたが、ナイスは解散後しか知らない。でも、もしこのバンドをリアルタイムで聴いていたら、絶対コンサートに行ったと思う(日本には来てないけどね)。
それにしても、リーもブライアンも、キースに見放され、それぞれ立ち上げたバンドも長続きせず、折角パトリック・モラーツと組んだと思ったらイエスに持って行かれてしまうとは、本当に気の毒な人たちです。
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