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The Evil in You / AT VANCE
かめ ★★ (2003-05-25 12:42:00)
mp3で聴いて限りでは、前作と同様の印象であったが、一応購入。2曲目の琴線にふれながらもキャッチーなメロディに心をわしづかみにされた。その後もお決まりのパターンかと思いきや、
様式系のダークっぽいミドルテンポの曲でも曲間のつくり、フックのあるドラマチックさであきさせず、スピードチューンは見事なかっこよさ。このオーラフレンクというう人はギタリストとしてはもちろん、ほんとにメロディの作りには天才的なものを感じる。ボーカルチェンジはプラスに出たようだ。サンタース時代からの盟友と別れた理由を知りたかったが、オーラフの目指すワンランク上、つまり、適度なポップさやキャッチーさを出すためには、前任の咆哮するような歌い方より、曲の一部になってハーモニックに聴こえるマッツの方が正解だったというわけだ。今回はそのためにオーラフはシングルコイルのギターにしており、繊細さと鋭角さのバランスがすばらしい。ネオクラシカルといわれているが、アットヴァンスの強みは、スピーディーなタイプ、ドラマチックなタイプ、キャッチー(哀愁的な)なタイプと3パターンの曲が書けるためアルバムでもこれらをうまく配分しておりあきがこない。そのへんがネオ・・・というより正統派といわれる所以でもあろうか。さすがにベテランだけあってのもの。今までの彼らとは違った。傑作である。こういった、ギタリストにもメタルファンにもアピールできるバンドはいまや数少ない。レインボーの3rdを思い出した。
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