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Nightwing / MARDUK
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-07-15 01:11:00)
98年発表の5th。
4th以降、特にLegionとB War在籍時の8thまでの音源って、どれもブルータルブラックに音楽性を絞りながらも、4thなら中世的なメロディ、6thならひたすら暴虐に特化した作風、7thなら頽廃的な雰囲気、8thなら重さとファストさのバランスなどそれぞれに美点がありましたが、この作品のセールスポイントはずばり言って「コンセプト性」だと思います。
MARDUKみたいなブルータルな曲が続く作風で50分近くランニングタイムがあると、流石に少しダレてきそうな気がしますが、このアルバムは前半をアンチ宗教的な曲を集めたもの、後半をワラキア(今のルーマニア)公爵ブラド・ツェペシがモデルの史実を元にした物語を語るものという、二重のコンセプト性を持たせてメリハリを付けてそれを防いでると思います。
曲自体も流石MARDUKと思える充実振りで、よくライブでも演奏されるらしいSlay the Nazareneなんかは代表曲と並ぶかっこいい曲ですし、メロディもキャッチーなものこそ少ないものの前作の流れを汲む中世的なもので、音質も良くなっているのでアルバムとしての質は高いです。
6th辺りと比べるとスポットが当たりにくいですが、MARDUKが好きな人はもちろん、彼らの音楽に初めて触れる人が聴いても損は無いと思いますよ。まあMARDUKはどれも良いんですが(笑)
→同意