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Influences Connections Volume One Mr.big / MR. BIG
YOSI ★★ (2003-09-21 00:14:00)
うーん、皆さん厳しい意見ですね。反論ってほどじゃないけどバランスをとるために僕の意見も。この作品の批判材料は音そのものよりも、中途半端に死者を蘇らせるようなビリーとパットのこの企画に対する反感じゃないですか?どっちかというとバンド後期に嫌われ者だったあの2人がバンドを納得いかない形で終わらせ、その後エリックやポールに1曲も参加させずに作った作品・・・ファンであればあるほどむかつくって寸法です。しかしですよ。音楽そのもの、アレンジそのものは悪くないと思います。これが例えばポールやエリックが参加してれば絶賛になっていたかもしれないのももたくさんあります。「COLORADO BULLDOG」カッコイイと思いますよ。元々のJAZZ色が更に強まって異常にテクニカルで。あのイントロだってセンス抜群です。「WILD WORLD」は歌も素晴らしいけど、ギターソロの素晴らしさときたら・・・。近年のHR界でのベストソロでは。「TAKE COVER」、「SHINE」の淡々とした中から徐々に激情をほとばしらせる表現力も良いし。個人的には8ビート系から三連系へとリズムアレンジを大きく変えた事で、ストレートさはへったが、情感が増した気がする「TO BE WITH YOU」が、「カバーかくあるべし」って感じです。
まあ皆さん言うように、「60's mind」はいまいちです。でもまあドニ-・ヴィーがこの曲を選んだのは妥当ですよ。彼にどうしても参加させるとしたら。Mr.BIGの曲ってエリックの圧倒的にソウルフルな表現力で歌われることで感動を呼ぶわけで、「誰が歌っても良い曲は良い曲」っていうポップ系歌メロとは違うものが多いわけです。だからこの作品にはグレン・ヒューズだのジョー・リンだの実力派、器用な人、ソウルフル系を集めているんですが、「60's mind」という曲は、はっきりいって誰が歌ってもある程度確実に感動できる、根本のメロディが圧倒的にキャッチ-な曲なので(もちろんエリックが歌ってこそ最高の形でしょうが)、一番被害が少ないというわけです。そしてENUFF ZNUFFの音楽性を考えると、」ドニ-が音楽的に最も共感できるのがこの曲ってことでしょう。
あとは・・・。僕はむしろ「DADDY,BROTHER~」がある意味一番やばいバージョンじゃないですかと。一番参加の意図がつかめないイングウェイを誰がよんだのか?他の人は音楽性の共通点だったりメンバーの交友範囲だったりで理解できるし、原曲を踏まえたカバーですが、イングウェイはそもそもMr.BIGって知ってるの?音好きなの?イングウェイは良い音楽をやって、自分の曲の中で彼印のプレイをやるのは○だけど、Mr.BIGでやるのは?テクニカルはテクニカルでも質の違うテクニカルさ。あと唐突でありながらいかにもって感じででてくる「HIGHWAY STAR」のフレーズも、このメンツに合わせた感じであざとい。
うーん。全体的には絶賛はできないし、企画物だから作品としての評価はできないけど、「いかにも職人集団らしい地味ながらひねりのきいたアレンジが楽しめる面白い作品」ってくらいには
評価したいです。
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