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F.U.S.E. / SABER TIGER

凶獣に牙を。 ★★ (2007-06-28 22:22:00)
7thアルバム
前作『SABER TIGER』で、これでもかと言わんばかりにポテンシャルをエゲツなく解放してくれた後だけに
次回作が如何様なデキに仕上がるか、『SABER TIGER』でノックアウトされたファンにとって
その動向が大いに気になっていたところだろう。
凶獣伝説の発表、DOUBLE-DEALERの活動、シングル『eternal loop』の発売の後にリリースされた本作は、
メンバー全員でアイデアを持ち合って、曲を創っていったそうだが、
残念なことに、SABERのブレイン・木下と他のメンバー(主に下山)との音楽性の違いが浮き彫りになってしまう結果になった。
主に下山が持ち込んだ要素やフィーリングがSABER TIGER本来の旨みを殺してしまい、
限られた木下のSABER TIGERの様式サウンドだけでは、下山の求める表現は適わない。
・・・そんな皮肉なすれ違いを、このアルバムの各曲から感じた。
【SABER TIGERから下山とリズムの二人が脱退した】というニュースは、当時の自分にもショックな出来事であったが、
今にして思えば下山は、SABER TIGERの音楽性そのものである木下のヘヴィメタルを変えぬ為に、
自らが新たな音楽性を体現するバンドを求めて、進んで脱退を決めたのではないのだろうか。
今ではそんな風に思えてならない・・・。
そして、SIXRIDEの音を聴いて思ったことは、
下山達の脱退は木下・下山双方にとって英断であったということだ。