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The Return...... / BATHORY
火薬バカ一代 ★★ (2007-07-09 21:58:00)
友達がいなくても音楽活動は出来るんだ!と、世の引き篭もり系メタル・ミュージシャンに勇気と希望を与えた(?)
クォーソンによる「独りスラッシュ・メタル・プロジェクト」ことBATHORY、'85年発表の2ndアルバム。
(でも実際は、アルバムのレコーディングにはサポート・メンバーも参加しているらしい)
北欧暗黒メタル史に燦然と輝く・・・いや、ドス黒い影を落す名盤として知られる1st『BATHORY』は、どちらかと言えば
VENOM直系のイーヴルでサタニックなスラッシュ・メタル風味が色濃い作風だったが、この2ndでは、いよいよ前作と同等か
もしくはそれ以上に劣悪なサウンド・プロダクションの下、歪み切っていて最早何を弾いているのかすら判然としない禍々しいリフ、
取り憑かれたように疾走するリズム、凄まじい邪気を発散する絶叫Vo、耳に突き刺さる狂ったGソロetc・・・と、
「元祖ブラック・メタル・バンド」の称号に恥じぬ、邪悪な本領を発揮した内容に仕上がっている。
ここに更に「荘厳さ」が加わった傑作3rd『UNDER THE BLACK MARK』で、BATHORYのブラック・メタル路線は
一応の完成を見るわけだが、その数歩手前で荒々しい攻撃性剥き出しの本作は、こと疾走感にかけては
BATHORYの全アルバム史上でも屈指。特に、長い(長過ぎ?)イントロで焦らしに焦らしてから
疾走へと転じる①や、前作収録の名曲“WAR"を彷彿とさせるブルータリティを発散するラスト・ナンバー⑨の迫力は圧巻。
また、どんなに走りまくっても決して熱くならず、常に冷ややかなのも本作のポイントか。
「ブラック・メタル」の誕生を告げる、メタル史的にも重要な位置を占める1枚。

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