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Chemical Invasion / TANKARD
火薬バカ一代 ★★ (2007-05-21 21:32:00)
「ドイツ人=真面目」の図式を覆した(?)、大酒飲みの酔っ払い軍団ことTANKARD、'87年発表の2ndアルバム。
デビュー作『ZOMBIE ATTACK』は、パンキッシュで弾けるような快活さが気持ちの良いアルバムだったが、
それに比べると本作は、スピード感2割増、エッジの立ったリフの刻みは更なる細かさと鋭さを得て、歌メロも
より直線的でシャウト主体のアグレッシブなスタイルへ・・・と、前作から一層スラッシュ・メタル色を強めた作風。
特に、イントロのSEに続いて激烈に疾走を開始する①や、冒頭の流麗なGソロが印象的な②、個人的には本編中で
最も愛して止まない、攻撃性とノリの良さが同居する③という、冒頭からの高速スラッシュ・チューン3連発は、
このアルバムの作風を象徴するかのような名曲揃い。
相変わらず“PUKE"だの“ALCOHOL"(USハードコア・バンドGANG GREENのカヴァー)だの、
“FOR THE THOUSAND BEERS"だのと、実も蓋もないタイトル(と歌詞)の曲も多いし、⑤に至っては
アコギを交えてドラマチックに盛り上がっていく異色のインスト・ナンバーだったりするのだが、
後のアルコール濃度高めでメートル上がりっ放しの作品群に比べると、楽曲自体は遥かに
硬派でスラッシーな仕上がりなので、「TANKARDってアルバム数が多過ぎて、どれから聴いていいか分からない」
というスラッシャーにも、TANKARD入門編としてお薦めできる名作。

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