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Word of Mouth / VICIOUS RUMORS
火薬バカ一代 ★★ (2007-04-07 00:16:00)
ジェフ・ソープが両腕に毛根管症候群を発症して7ヵ月間もGを弾けなくなるわ、ATLANTICレコードから契約を切られるわで、
踏んだり蹴ったり状態のVICIOUS RUMORSが、再起を賭けて'94年に発表した5thアルバム。
妙にシンプルなジャケットを見た時から予想はしてたけど、実際、気だるげな①のイントロを耳にした瞬間、予想は確信へと変わった。
全体的にドロンと澱んだ空気に覆われた、シアトル・サウンドからの影響が色濃く伺える1枚で、
ザクザクとした歯切れの良さが薄れてしまったリフには、これまでの聴き手を一発で虜にする即効性のインパクトはないが、
そのマイナス分を補うかのような踏ん張りみせるのが、Voのカール・アルバート。
パワーと表現力を兼ね備えた彼のメロディアスな歌唱は、ともすれば地味に落ち着きがちな楽曲の魅力を
力ずくでワンランク上へと引き上げている。
また、従来のVICIOUS RUMORS節が冴え渡るドスの効いたOPチューン①や、哀愁を帯びたメロディが
刻まれる⑪といった楽曲もちゃんと収録されているし、何より、事故死したSAVATAGEのG.クリス・オリヴァに捧げられた
組曲⑤⑥の素晴しさが半端じゃない。物憂げなバラード・パートを経て哀メロがキャッチーに疾走する
彼らにしては異色の仕上がりの楽曲ながら、漂う悲壮感が胸締め付ける、何となくANNIHILATORの
名曲“SOUND GOOD TO ME"に通じる雰囲気を備えた名曲だ。

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