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Insane Society / WRATH
火薬バカ一代 ★★ (2007-01-29 21:00:00)
2nd『NOTHING TO FEAR』のプロデュースを、ロニー・モントローズが手掛けた事で知られる、
イリノイ州シカゴ出身の5人組スラッシャー、'90年発表の3rdアルバム。(邦題は『狂気社会』でしたね)
本作以前の作品は未聴なのだが(1度聴いてみたいんだけど、もう何処にも売ってないんだよなぁ)
このアルバムに関して言えば、如何にも'90年代に入って作られたスラッシュ・メタル・アルバムらしく
スピードはググッと控えめにして、パワフルな演奏とメロディを聴かせる事に主眼を置いた、
硬派なパワーメタルといった感じの仕上がり。勿論、疾走曲がなくなってしまったわけじゃないものの、
そのスピードはスラッシュと言うより、正統派HM寄りのそれだ。
本作から加入した新Voが、ダーティながらかなり歌えるタイプというのもパワーメタル化の印象を
強めている要因の1つで、劇的なソロやハーモニー・プレイを披露するツインGと、時にリード楽器の役割を果たし、
全体を引き締めるBの存在の大きさもあって、疾走する②、ヘヴィ・チューン⑦といった楽曲は、
JUDAS PREISTやIRON MAIDENを彷彿とさせる。(特にメイデンからの影響は色濃く滲む)
スピーディなスラッシュ・サウンドを期待するとスカされるが、非常に完成度の高いメタル・アルバムなので
個人的にはコレはコレで満足。

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