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The Royal Philharmonic Orchestra / DEEP PURPLE
殺戮の聖典 ★★ (2008-07-21 19:48:00)
ロッド・エヴァンス(Vo)の後任にイアン・ギランを、ニック・シンパー(B)の後任にロジャー・グローヴァーを迎え、後に「黄金期」と呼ばれる第2期メンバーで構成されたバンドによる初作品となったのは、1970年9月24日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールにおいてMALCOLM ARNOLD指揮によるTHE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRAと共演したライヴ作品であった。
ロックとクラシックとの共演は現在までに数多く行われてきたが、彼らはその先駆者であるばかりではなく、第三楽章にわたるコンチェルトの作曲を何とジョン・ロード自らが行っている。
クラリネットやホルンの美しい音色から一転、リッチーのエレクトリック・ギターによるサウンドが突き抜けるように響き渡る瞬間の感動といったらない。
その場に居合わせて体験していたならばどれほどの感動を味わえただろう。
イアン・ギランは素晴らしい歌唱を聴かせてくれてはいるが、「DEEP PURPLE IN ROCK」アルバム以降のようなエキセントリックぶりはまだ影を潜めている(アルバムの性格上、仕方ないが。)。
第三楽章におけるバンドの暴れっぷりも見事というほかない。
総じて素晴らしいのは、あくまでロック・バンドがオーケストラと対等の存在として臨んでいることである。
本作については賛否両論あるようであるが、歴史的・記録的価値からもロック史において重要な作品であると言えよう。

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