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Two Sides Of A Coin / PYRACANDA
火薬バカ一代 ★★ (2006-10-18 22:25:00)
ドイツ産5人組スラッシャー、'90年発表のデビュー作。
DESTRUCTIONの『RELEASE FROM AGONY』に匹敵するキモジャケで知られる1枚だが、DESTRUCTIONのそれが
「狂気に彩られたスラッシュ・メタル」という作品内容を幾らか表現できていたのに対して、本作は、
リズム・チェンジを繰り返しながらドラマチックに盛り上がっていく、時にHELLOWEEN等を彷彿とさせるパワー・メタルがかった
メロディックなスラッシュ・サウンドが魅力なわけで、それをこのジャケで十分に表現出来ているかと言えば・・・うーむ。
まぁそれは兎も角、内容の方は高品質。当時のドイツ産スラッシュ・バンドと言えば、三羽鴉を筆頭に、
邪悪な吐き捨てシャウトを響かせるバンドが多かったが(?)、このバンドは、ヘタウマながら歌えるVoを擁して、
メロディ重視の姿勢を貫いている辺りが(個人的には)好印象。スピーディでドラマチックなインスト・パートも絶品で、
例えばアルバムのOPを飾る①。スタート時こそ平凡なスラッシュ・ソングといった趣きで
掴みとしては弱い印象なれど、中盤のインスト・パートからグイグイと力強く盛り上がっていく様は圧巻。
歌メロとインスト・パートの魅力が上手く噛み合った⑥⑦⑨は、このバンドを代表する名曲ではなかろうか。
解散前の'92年に2ndアルバムも発表しているが、よりプログレッシブ方向に舵を切ったそちらも、なかなか聴き応えのある作品だと思う。

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