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Force of Habit / EXODUS
火薬バカ一代 ★★ (2007-04-10 22:15:00)
トム・ハンティング(Ds)に続きロブ・マッキロップ(B)まで脱退。その後任にマイク・バトラーを迎え入れて
'92年に発表された5thアルバムにしてラスト作(その後、再結成したわけだけど)。
うーん、ごく普通のへヴィ・メタル・アルバムですな、こりゃ。この時期、進むべき音楽的方向性を巡って
所属レーベルのキャピトルとかなり揉めたらしいが、その結果、メンバーのモチベーションの著しい低下が
はっきりとレコードに刻み込まれてしまっていて、全体的に、やや緊張感に欠ける散漫な仕上がり。
中でも、スティーブ・ゼトロ・サウザ(Vo)のテンションの低さはどうした事か。また、楽曲が無駄に長いのも
緩い雰囲気に拍車を掛けていて、特に、年寄りの小便の如くダラダラとキレのないアルバム後半の構成には、
もっと工夫が必要だったのではなかろうか?カヴァー2曲も思いっきり浮きまくってるし・・・。
と、前4作と比較するとどうしても文句が先行してしまう本作なれど、じゃあ救いようのない駄作なのかと言えば
決してそんなことはない。相変わらずリフのアイデアは秀逸だし、H-TEAMによるメロディックなツイン・リードも聴き応え十分。
本編屈指の名リフとツイン・リードが炸裂する②、高速スラッシュ・ナンバー⑤、スラッシーに始まり、山あり谷ありの展開を経て、
アコギで締め括られるドラマチックな⑦といった楽曲は、過去の名曲群と比べても全く遜色ないカッコ良さを誇る。
王道スラッシュ・アルバムを期待するとスカされるが、ヘヴィ・メタル・アルバムとしては良く出来た1枚のように思う。
まぁ、何も彼らがこういう作品を作らんでも・・・と思わなくもないけどね。
→同意