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Power Metal / PANTERA
火薬バカ一代 ★★ (2007-05-26 21:33:00)
今では無かった事になっている(?)、メジャー・デビュー以前の'88年に発表した4thアルバム。
フィル・アンセルモ(Vo)が加入して1発目の作品で、そのサウンドはHMシーンを一変させてしまった
5th『COWBOYS FROM HLL』以降とは大幅に異なっていて、実に正統派テイストの色濃い(まさにアルバム・タイトル通り)
JUDAS PRIEST直系のパワー・メタル。しかも、これがまた偉くカッコイイったらありゃしない。
フィルの歌唱は現在のような異様な迫力はないものの、微笑ましいぐらいロブ・ハルフォードへの憧れが滲み出た
メロディアスな歌声を聴かせてくれるし、ダイムバック・ダレル(この当時はダイヤモンド・ダレル/笑)のGも、
メロディを大切にした正統派スタイルだし、ヴィニー・ポールのドラミングはこの頃から既に
歯切れ良くタイト極まりないしで、メタル史における知名度とか重要性はさて置いて、
個人的好みのみで物を言うなら、PANTERAの全アルバム中、本作が間違いなくマイ・ベスト。
特に、力強く勇壮な①、スピーディなアルバム表題曲②、Keyを隠し味にしたメロウでキャッチーな③、
劇的なミドル・チューン⑧、ダレルがVoを取るスピード・チューン⑨といった楽曲は強力だ。
若気の至り感炸裂しまくりのメンバーのルックスとか、キラキラした楽曲のアレンジ(主に③)とか、
3rdアルバム以降のマッチョで強面なイメージとのギャップが強烈過ぎて、聴いてるとどうしても
「ぶふっ」と笑ってしまう場面もなくはないけど、ともあれ、本作が優れたヘヴィ・メタル・アルバムなのは疑いようが無い。
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