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Chinatown / THIN LIZZY
殺戮の聖典 ★★ (2008-02-10 10:24:00)
ツアー途中に脱退したゲイリー・ムーア(G)の後任にミッジ・ユーロとデイブ・フレットを加え、一時トリプル・ギター編成となったバンドであったが、本作はPINK FLOYDのツアー・メンバーでもあったスノーウィ・ホワイト、後に正式メンバーとなるダーレン・ワートン(Key)を迎えて製作、'80年に発表された。
アルバムをとおして一貫したストーリーがあるわけではないが、各曲とも「チャイナタウン」という舞台で起きる表と裏の世界をテーマにしているという点でコンセプト・アルバムと言えるだろう。
収録曲も素晴らしく、特に冒頭の「WE WILL BE STRONG」はツイン・ギターやコーラスのハーモニーが美しくメロディアスな超名曲である。
他にも、ギター・リフがあまりにもクールなタイトル曲「CHINATOWN」、これまたツイン・ギターやコーラスのハーモニーが美しくも甘い「SWEETHEART」、軽快なシャッフル調ナンバー「SUGAR BLUES」、全英10位を記録した鬼気迫る疾走チューン「KILLER ON THE LOOSE」、キャッチーでありながらライヴ感覚を残したアグレッシヴなギター・バトルが聴ける「HAVING A GOOD TIME」、クールでハードボイルドな雰囲気漂う「GENOCIDE (THE KILING OF THE BUFFALO)」、ギターの奏でる甘いメロディが絶品のバラード「DIDN'T I」、フィルの優しげな歌唱が胸に染みる「HEY YOU」といった名曲揃いで、捨て曲など一切見当たらない。
数々の秀作を残している彼らであるが、本作も紛れもない名盤である。

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