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Take a Look in the Mirror / KORN
さくま ★★ (2003-11-29 15:29:00)
すっかり吹っ切れた感が漂う6th。ある意味バカ正直なKORNの進化に
ついていけない一部の崇拝者はまたしても置いてけぼりを食らうだろう。
曲は1stの頃に書いた曲を1曲と、2nd~5thそれぞれの曲をまぜこぜにして、
ついでに5thに入ってるのより遥かにいい5thの落ち曲を編集しなおして
それら全部を2ndの環境でレコーディングした感じ。
ネクラっぽさは前作同様もうすっかり消えている。未練もなさそうだ。
セルフプロデュースらしく似た曲が多い。そのへんが2ndの雰囲気に似てるが
さすがにあそこまで狂ってない。4、5thあたりで鍛えたソングライティング
の特徴もいい形で曲に生かされている。
ハード系・爆発系がほぼ全曲。久しぶりにラップも入れている。
歌・ソフトものが流行ってきている昨今のヘヴィロック事情を省みてない
ところに好感が持てる。そこらを省みさせる存在(プロデューサー)が
いなかった点が功と出たと思いたい。これでいいのかと思うほど押せ押せ。
音作りは、ドラムの旨さが生かしきれていない部分を除けば
前作のようなこざかしさも上品さもなく、弦を弾く音や軋みまで聴こえて
KORNに一番合ってると思う。下品なまでのベースのスラップも復活、
もしKORN以外のバンドがやれば、パクリとまでは言わないまでも「KORNが好き
なんだな」と思うような、至極KORNらしいリフや展開も復活した。
これはかなりうれしい。
ジョナサンのボーカルを言えば、初期のような哀れさは微塵も見せない
豪快で自信溢るる歌唱。ただ歌うだけで特徴的な地声は心地いいし、
ボイトレでがちがちに矯正された(ように自分は聞こえた)前作のような
無理を感じない。3曲目など、歌におけるエモーションも取り戻してきたと感じる。
ライヴでしばしば聴ける唸り声を多用、ほぼ全曲で唸りを上げている。
今のKORNが詰まっている1作。曲の完成度は相変わらず高い。
2nd以降KORNを聴いてない奴になら3rdかこの6thを薦める。
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