この曲を聴け! 

Let It Be... Naked / BEATLES / BEATLES
坂崎張扇 ★★ (2008-08-26 16:21:00)
「このCDを買え!」というコーナーであるのを承知の上で批判的な私見を述べさせていただきます。
このアルバム「NAKED」では全くありません。逆に発表されたヴァージョンにいらぬ加工が加わっていたり、スペクターの加工を「放置」したりと、所期の目的を果たしていないように思います。以下、敢えて各収録曲の感想を記します。
1. Get Back
確かにクリアにはなっているが、エンディングをカットしたのが不可解。シングルヴァージョンを収録すべきだった。
2.Dig a Pony
何故オリジナルでカットされていた「All I want is you」のコーラスを復活させなかったのだろうか。まだオリジナルヴァージョンのほうが良い。
3.For You Blue
ジョンのスチールギターの音が小さめになった点が残念。
4.The Long and Winding Road
映画「Let It Be」で聴けるヴァージョン。この曲の持つシンプルな美しさが表れている。このアルバムにおける最大の収穫であり、アルバム「Let It Be」より遙かに素晴らしい。
5.Two of Us
冒頭のジョンのセリフが無くなった点を除けば、何処が違うのか分からない。
6.I've Got a Feeling
スペクターはルーフトップライヴでの録音を(ほぼ)無加工で収録していた。このCDでもその方法を踏襲すべきであった。
7.One after 909
前曲に同じ。
8.Don't Let Me Down
はっきり言って酷い。この曲を収録する必要性の有無がそもそも疑わしいが、敢えて収録するならばシングルヴァージョンのリマスターで良かろう。
9.I Me Mine
スペクターの編集によって曲の長さが水増しされた曲だが、何故かその加工が放置されている(私は『アンソロジー3』で、水増し前の短いヴァージョンが既に発表されていたからだと考えている)。ストリングスはカットされているが…。「Naked」の中途半端さを象徴するヴァージョンかもしれない。
10.Across the Universe
『Let it Be』収録のヴァージョンよりはかなり良い。但し、『Anthology2』に収録されたミックスのほうが個人的には好きだ。
11.Let It Be
実はアルバムの中で最も聞かなかった曲。確かにシンプルにはなっているが、ギターソロは『Let it Be』収録ヴァージョンの方が明らかに良かった。
と、感想を一通り記したところで、私は、スペクター版を聴いた方に「このCDを買え!」と申し上げて失礼します。比較対象としては面白いです。私はスペクターのプロデュースをより評価するようになりました。
→同意