この曲を聴け! 

Here Come the Brides / BRIDES OF DESTRUCTION
殺戮の聖典 ★★ (2008-10-19 23:54:00)
MOTLEY CRUEの活動がままならないニッキー・シックス(B)が、L.A.GUNSのトレイシー・ガンズ(G)、元MOTLEY CRUEのジョン・コラビ(G)、ADEMAのクリス・コールズ(Dr)、無名のロンドン・ルグランド(Vo)と結成したバンド。
その後、ジョンとクリスが脱退し、ポール・ギルバートのバンドに参加していたスコット・クーガン(Dr)が迎えられている。
元々はニッキーと元GUNS N' ROSESのスラッシュ(G)、元VAN HALENのサミー・ヘイガー(Vo)によるスーパー・プロジェクトが画策されたのが発端であったが、サミーの代わりにBUCKCHEREYのジョシュ・トッドとキース・ネルソンのコンビを迎えたあたりから構想が元GUNS N' ROSESのメンバーらによるVELVET REVOLVER結成に方向転換、代わりにニッキーが結成したのがこのバンドというわけだ。
`03年発表のこの作品はいわばデモであることから、楽曲もプレイも未完成との感は否めないが、冒頭から勢いよくガツンとかましてくれる「SHUT THE FUCK UP」、テンションを持続させたままハードに迫る「I DON'T CARE」、ダークな曲調でメロディに悲哀を感じさせる「I GOT A GUN」、ロンドンがフィル・アンセルモのようなヘヴィな歌唱を聴かせる「TWO TIMES DEAD」、ダークでメロディアスなギターが聴ける「BRACE YOURSELF」、キャッチーかつファンキーな「NATURAL BORN KILLERS」、スコットがヴォーカルをとるメロウなナンバー「LIFE」、ヘヴィなギター・リフと愁いを帯びた歌メロとの対比が素晴らしい「REVOLUTION」、トレイシーのギター・ソロが美しくメロディアスな「ONLY GET SO FAR」といった毒気と華やかさに満ちた良質の楽曲が詰め込まれた'80年代ハード・ロック・ファンにはたまらないであろう好盤となっている。
本作発表後、残念ながら(?)ニッキーがオリジナル・メンバーによるMOTLEY CRUE再結成のためにバンドを脱退してしまった。

→同意