この曲を聴け! 

Metamorphosis of Vivaldi's Four Seasons / ULI JON ROTH
H・W ★★ (2003-12-30 21:23:00)
このひとはいつかこういうことをやるだろうと思っていた。
有名なヴィヴァルディの「四季」を完コピし、さらに創作の「METAMORPHOSIS」なる楽章を追加して仕上げた壮大な作品。
完全なクラシック畑のひとが真剣に聴くと、そのイヤラシいヴィヴラートや、結構危ういタイム感などに苦言を呈するかもしれないが、エレキギターでここまできっちりヴァイオリンの演奏を再現したその手腕にはもう脱帽するしかない。
ただ単に音符をなぞるだけでなく、ヴァイオリンのもつなめらかな質感や、ピチカート奏法による小気味良いスタッカートなど、フィーリング面の再現性でも、本物にかなり肉薄している。
じゃあそもそもギターで弾く意味があるのか、というという問いには、「夏」が答えてくれるだろう。
さらに、創作楽章のほうだが、これはクラシック作品としても相当イイ線いってると思う。
ちゃんとオケが楽曲そのものとして機能していて、スカイギターとのバランスもいい。
これは、イングヴェイの「新世紀」のオケが単なる伴奏と化していたのとは好対照で、クラシック音楽に対する二人のアプローチの相違を感じた。
面白い作品だ。是非一度聴いて欲しい。

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