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Earth, Sky and Everything in Between / I MOTHER EARTH
Sotetsu ★★ (2004-02-10 23:50:00)
2001年発表。EMI時代に残したレア音源集。EMIが独断でリリースしたもの。B-Sides、スタジオ・ライヴが収録されている。
バンドは"今回のリリースに関して我々は無関係だ。支持もしない。収録されてる曲は、ファンの皆がすでに持っているか、
ネットでダウンロードできるものだろ?明らかにレコード会社の金集めだよ"とのコメントを発表。
これに対してEMIはリリースの理由について、"我々はI Mother Earthとの仕事に誇りを持っている。
だから、この素晴らしい未発表曲をファンと分かち合いたいと思う。この作品のリリースはバンドに対する
大きな尊敬の念の表れである"と説明している。
"未発表"と言いつつも、B-Sidesは全てシングルに収録されているし、ライヴ・セッションはラジオ番組用の音源らしい。
収録曲を別の形で持っている人は買う必要はないだろう。とくにライヴ・セッションの音はデモ・テープ並。
"ライヴ"と言ってもスタジオなので"リハーサル・テープ"のように聴こえる。ジャケットもシングル盤の使いまわし。
これでは"金集め"と言われても仕方が無い。メジャー・レーベルの作品としてはあまりにもお粗末。
ただ、ライナーに作詞/作曲のクレジットが"I Mother Earth"ではなく、それぞれのメンバー名できちんと書かれており、
その点は興味深い。作詞はC.Tanna、作曲はJ.Tannaが中心であることがこれではっきりする。
B.Gordonも作曲で数曲関わっている。Edwinは"曲作りには関係してない"というのがファンの間では定説だったが、
1st『Dig』では作詞で数曲関わっているようだ。ただ、2nd『S&F』では関わっていないようである。
"B-Sides"は、1st収録曲「Levitate」、「So Gently We Go」のアコースティック・バージョンと、1st、2ndのアウトテイクからなる。
アコースティック・ヴァージョンの方はラテン・パーカッションの独特のグルーヴが主役となって新たな生命が吹き込まれている。
1stのアウトテイク「Subterranean Wonderland」は70年代風HRで、8分を超える。仮に1stに収録されていたら浮いていただろうが、
出来は素晴らしい。2ndのアウトテイク「Wrong」は、いかにも"アウトテイク"といった雰囲気。
"ライヴ・セッション"は、全体的にラテン・パーカッションが大活躍しており、彼ら独自のグルーヴをより感じることが出来る。
選曲も良いので、サウンド・プロダクションの問題を除けば、ファンなら十分に楽しめるはずだ。