この曲を聴け!
Fahrenheit / TOTO
Kere ★★ (2006-11-02 18:50:00)
TOTOはアルバム毎に作風が違う。
だから、「このアルバムは好きだけどあのアルバムは嫌い」という人が多い。
いろんな聴き方があっていいと思うが、TOTOに一番ハマるのはこういう人たちではないと思っている。
TOTOのメンバーはこだわらないことにこだわっている(いた?)。
だから、TOTOに一番ハマるのは彼らのこの姿勢に共感している人だと思う。
つまり、曲風や作風のバラバラ感をいいと思う人たちだ。
こういう人たちは、「TOTOのこのアルバムは好きだけどあのアルバムは嫌い」とは言わない。
TOTOには、収録曲が統一されているアルバムと、収録曲に統一感がないアルバムとがある。
『Fahrenhait』は、TOTO史上最も収録曲に統一感がないアルバムだ。
ゆえに、上述の、TOTOに一番共感する人たちには特に好まれるけれど、
そうでない人たちの評価はそんなに高くないと思う。
その意味で、本当のTOTOファンであるかを測る「リトマス試験紙」のようなアルバムである。
ただでさえ、各楽器(Vo含む)のアンサンブルがすばらしいバンドであるが、
このアルバムは曲のバラエティが富んでいるだけに、各曲で演奏アプローチが異なり、飽きない。
(聴き逃しがちの、ヴォーカルのバッキングのアンサンブルもすばらしい。鬼アンサンブルの
プログレバンドYESやGentle Giant好きが意外と気に入るかも)
ギタリストはもっと弾いてほしいと思うかもしれないが、これぐらいで丁度いいと思う。
もっと弾いてしまったらキーボードとのバランスが崩れてしまう。
ギターもキーボード、どちらも音を増やせばよいではないかと言うかもしれないが、
それはよくない。
このアルバムの主役であるリズム隊を邪魔してしまうからだ。
そう、このアルバムの一番の聴き所はリズム隊なのだ。
Porcaro兄弟の作り出す抜群のコンビネーションが冴え渡る。
特にMike Porcaroの重くメロディアスなベース。
JosephのVoに絡み付きながら、JeffのDsと多彩なリズムパターンですんごいグルーヴを作り出す!
(暴言多謝。これも1つの意見に過ぎません。お許し下さい)