この曲を聴け! 

Unseen to Creation / THE LEGION
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-11-20 22:52:00)
2003年発表の1st。

実は、MARDUKのメンバーが在籍、しかもファスト系という事で、「MARDUKの分家」的なイメージを勝手に抱いてしまい、今までスルーしてしまっていたんですが…。もうメンバーには土下座して謝っても詫び足りないです(笑)。MARDUKやDARK FUNERAL、1349などのこの手の代表バンドの作品に比肩するか、それ以上の名盤ですよ、これ…。

まず耳を惹きつけるのが、MARDUKのドラマーでもある、Emil氏のドラミング。
MARDUKの時同様に豪腕を振るいまくる、血も涙もないようなブラストをブチかましてくれますが、ドラムの音質がMARDUKの時よりも更に炸裂感の強い、バキバキな音のせいでよりブルータルに聴こえます。丁度1349の「Beyond the Apocalypse」に近い音だと思う。

しかし、彼のドラミングと同じくらい凄みが効いているのが、トレモロリフのメロディ。
DISSECTIONやDARK FUNERALなど、ジャンルの代表となるバンドの書くメロディって、寒かったり美しかったりだけじゃなく、リアルな邪悪さが宿ってると思うんですが、このバンドのメロディにもそれが感じられます。しかもどのメロディも明瞭で、印象に残るもののため、ファスト中心かつ暴虐にあかせた音ながら飽きることなく聴けると思う。

そのドラミングとリフとの波状攻撃には、ファストブラック好きならまず耐えられないかと。曲展開は練られているものの、詰まるところ雪崩的な寒々しい爆走が最大の魅力であり、DISSECTIONやMARDUKとは違い構築性やムードを重視したスロー~ミドルな曲をやらないのが弱点といえば弱点なのかもしれませんが…まあスピード狂にはなんの欠点でもないですね(笑)。

MARDUK、DARK FUNERAL、1349、ENDSTILLEなどファストブラック好きなら必聴。マジに「これを聴かずしてファストブラックは語れない」っていうレベルに達した作品ですよ。

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