この曲を聴け! 

SUMMER LIGHTNING / WILD FIRE / WILD FIRE
火薬バカ一代 ★★ (2010-04-15 23:05:00)
IRON MAIDENの初代フロントマンとして知られ、またMOREのシンガーとして第2回MONSTERS OF ROCKにも
出演したポール・マリオ・デイ(Vo)や、元WEAPONのジェフ・サマーズ(G)、ブルース・ビスランド(Ds)といった
中堅ミュージシャン連中によって結成された5人組HRバンドが、'84年にMAUSOLEUM RECORDSから発表した2ndアルバム。
如何にも英国的な雰囲気漂う、煮え切らないメロディを熱唱するVoに、伸びやかに絡み合うメロディアスな
ツイン・リードGが疾走する、「これぞNWOBHM!」なサウンドが詰め込まれた本作は、マニア筋からの評価も
非常に高く(雑誌等でNWOBHMの特集が組まれると「必聴の名盤」として選出される機会多し)、取り分け、
分厚いGハーモニーに導かれてスタートする、起承転結がバッチリ決まった劇的な疾走チューン②は、
NWOBHMを語る上で欠かす事の出来ない名曲の一つ。それ以外にも、勇ましくアグレッシブな④、2本のGが
鋭利且つ軽快に動き回る正統派へヴィ・メタリックな⑪を手始めに、本編は秀曲揃いで捨て曲の類は一切なし。
またこのバンドの場合、NWOBHMと聞いて想起される暗さや湿気っぽさが薄く、ポップに弾む⑥のような楽曲を
収録する等、抜けのいいノリの良さを備えている点もポイントか。尤も、こうした楽曲においても
どこか明るくなりきれない曇天模様の雰囲気が漂ってくる辺りが、やはり英国のバンドだなぁ、と。
尚、本作発表後にバンドは解散。Voを除くメンバーはゲイリー・バーデンが立ち上げたSTATETROOPERに合流する事となる。

→同意