この曲を聴け!
Eternal Warrior / ANTHEM
CHESHIRE-CAT♪ ★★ (2004-09-21 15:44:00)
残念ながら、ボクは否定的な感想を持った。噂どおり、どこを切ってもへヴィメタルなアルバムだと思ったよ。テンポの重い曲が目立つし、その中でアップテンポな曲が一際ソリッドでアグレッシヴに栄える。でも、確かに熱いんだけど、ただそれだけという気もするな。リフは思わず拳を固めてしまう程カッコイイんだけど、どの曲にも、ここぞという聴かせ処が聴きあたらなかったり、グッとくるメロディやサビが無かったりするんだ。それでいて、突然ヘンにメロディアスに展開したりするから、なんか煮え切らない。曲のパターンも大体決まっているし。そういう聴き方をするつもりは無いんだけど、無心で聴いていても、明確にカテゴライズできてしまうくらい今までの曲と似てると思ったよ。「OVERLOADの焼き直し」とまでは流石に言わないけど、それ以上でもないかなというのが正直なところ。曲のアイデアがあまり練られていないというか、何というか・・・。このアルバム製作に関しては、曲の全体像をあえて作ろうとせず、メンバー全員で模索しながら曲を作っていったらしいから、そこが裏目に出たのかもしれない。柴田さんはANTHEMメンバーの持ち味みたいなものがにじみ出てくるのを期待してたのだろうけど、これだったら従来どおり、柴田さんが作った曲に全員が本気をぶつけてアルバム作ったほうが、一曲一曲のレベルやクオリティは高くなったと思うなぁ。結局、出来るのはANTHEMのアルバムなんだしさ。皮肉ではなく、ANTHEMのファン、少なくともボクは、それが聴きたかったから。
細かいことを言えば、一曲目はJUDASのPAINKILLERそのまんますぎだし、最後の曲のフェードアウトは強引過ぎて「あれっ?」てなった。
この不器用で過酷なレコーディング方法で得られた成果は何と言っても怒涛の迫力だと思う。いつでも平常心、というより一人だけ冷めている様な演奏をする清水さんの存在意義は、ボクの中ではこのアルバムに来てますます不明になってきたけど、柴田さんと坂本さん、それから本間さんの本気は今までのアルバム以上に感じられるね。坂本さんのシャウト、リズム隊の地響き立てるような演奏は圧倒的だよ!ステレオのヴォリュームを目一杯にまわして聴けば、彼らの凄まじいパワーを最大級で体感することが出来るヨ☆
でも、熱くて激しいアルバムなんて、ANTHEMにしてみれば珍しくも何ともないと思うのはボクだけかな? メンバー達は今まで出最高の出来だとあちこちのインタビューで語っていたから、何か“大革新"が起こっているのかと思って、かなり期待して聴いてみたんだけどね。今までのとさして変わらない、それでいて目立った特徴の無いアルバムだと思ったよ。
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