この曲を聴け! 

Lapse of Reality / RING OF FIRE
粗茶ですが ★★ (2004-10-07 19:20:00)
3rd。
Vitalij Kuprij(Key)の後任としてSteve Weingart(Key)を迎えた作品。
果たしてスティーヴがヴィタリの穴を埋められるかどうかが非常に懸案ではあったが、その心配はいらなかったようだ。
ただこの点については、両者の音色使いやフレーズの微妙な違い、プレイ・スタイルの決定的な差などがあるために、最終的にはリスナーの好みで判断されてしまうのかもしれない。
前作「DREAMTOWER」と今作を通して聴くと、ひょっとしてRING OF FIREはファンを篩に掛けようとしているのではないかと勘ぐりたくもなってしまう。
このバンドの醍醐味の一つである、激しく疾走する曲の中でのマークの壮麗なハイ・トーンと、壮絶を極めた各プレイヤーのソロの応酬が減少傾向にあるのが非常に残念だ。
ただ、これはRING OF FIREのメンバーの視点がいろいろな方向を向いているということ、そしてバンドとしての進化への道のりの通過点を邁進している最中なのではないかとも(好意的に考えれば)とれる。
「DREAMTOWER」、そして「LAPSE OF REALITY」と比較的ネガティヴな印象を受け、少し否定的なレビューも書いたが、私もこうなったら腹を括る覚悟はできた。
もし次作が今作よりも(悪い意味で)抑えた内容であったとしても、このバンドが活動を続ける限り(マークがVoじゃなくなったら話は別だが)応援していこうと思う。
と、ここまで読むと「そんなに悪いアルバムなのか」と疑問を持たれてしまうかもしれないが、その点は心配いらない。好盤だと思う。
ただ、本人も解説で言うように、あまりヴォーカルの完成度は追求してはいないようで、ハイ・トーンは少し鳴りを顰めているのだが・・・。
良い意味でも悪い意味でも落ち着いた感じの作品である。
The Key、You Were There、Perfect World、Faithfully、そしてCREAMのカヴァー曲であるWhite Roomが好きです。

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