この曲を聴け! 

Symphony of Enchanted Lands II: The Dark Secret / RHAPSODY / RHAPSODY
東 瑠利子 ★★ (2004-10-18 01:27:00)
イタリアのシンフォニックヘヴィメタルバンドRHAPSODYの新ストーリー第2弾です。「レイン・オブ~」と「パワー・オブ」が4弾作品を前編後編に分けたものだったのでその通り数えるならこのアルバムはRHAPSODYの通算5枚目のアルバムなのだろう。その前作によって完結を迎え、完結した「エメラルド・ソード・サーガ」ですがそこで一区切りをつけ、新たに「ザ・ダーク・シークレット・サーガ」として新しい章を迎えたのが今作。またマニアックなファンタスティックストーリーへ聴くものをひきつけます。というかそんなことよりもこのアルバム、これまでのRHAPSODYの作品だけでもオーケストラとヘヴィメタルの壮大で華麗なる融合に幾度も驚かされてきましたが更に超えたというか頂点までついにいってしまったかという感じです。50人にも及ぶクワイア(コーラス隊)フル・オーケストラ起用なんですかこれは・・・(汗)誰もがこの言葉を見れば一体どんなヘヴィメタルなんだと思うでしょう。それは是非購入してあなたの耳で確かめて頂きたいと思います。スケールの大きさ、ジャンルを超えた壮大なサウンドでメタルが苦手な人や聴いたことがない人でも特にクラシック好きなら十分楽しめるといえます。舞台、歌劇、とにかくオペラ的な芸術作品です。オーケストラの中でも特にバレエ音楽とかが好きならかなりハマること間違いなしです。そして、このアルバムの語り手は・・・・・・・・・・映画「ロード・オブ・ザ・リング」のサルマンでおなじみの俳優、クリストファー・リーです。・・・なんて豪華なのでしょうか・・・さて、中身のほうですが、一言で最高です。実は買った当時は、「なんだこれは・・・!こんなのヘヴィメタルじゃないし内容も聴いてもよくわからない・・・しまいには眠くなってきたなんて思ってたのが正直なところです。今までのRHAPSODYを期待していたのもあったのかもしれません。だが、しかし!!10回20回と聴いていくうちにこのアルバムが相当素晴らしいことに気づきました。今ではこのアルバムがとにかく最高のクオリティであることと、曲も全てがお気に入りです!!こんな素晴らしいものを通常のアルバム価格で購入してしまっていいのか?!と思うくらい満足なんです。不思議ですね(笑)あんなによくわからない・・・とか思ってたのに。今では逆によくわかります。わかりすぎて楽しいくらい(笑)やっぱRHAPSODYは最高だな!!(涙)さて、まず2曲目「アンホーリー・ウォークライ」はこのアルバムのオープニングを飾る疾走チューン。かなりお気に入りです。RHAPSODYの3rdにある「ホーリー・サンダー・フォース」を思い出させるかのような力強いパワフルなメロディとサウンドが楽しめます。いかにもRHAPSODYらしい曲でとてもニヤけてしまうそんな曲。これぞラプソ!ルカトゥリッリのギターソロも素晴らしいの一言です。このソロはちょっと歌謡曲っぽさが出すぎてて別の意味でもすごいけど^^;しかし疾走しながらの分厚いクワイアに飲み込まれそうになります。3曲目「ネヴァー・フォゴットゥン・ヒーローズ」これまたイイ!!!!!!!!!!!!RHAPSODYの2ndの「ウィズダム・オブ・ザ・キングス」と「エターナル・グローリー」を合わせた様な曲です。というか「ウィズダム・オブ・ザ・キングス第2弾?」とでもいうべきでしょう。似てるどころか進行が同じなのでこうなるのは仕方ないですが(笑)しかし2ndのアルバムタイトルが「シンフォーニー・オブ・エンチャンテッド・ランズ」だしその中の「ウィズダム~」は私は大好きなのでこの今作、「シンフォーニー・オブ・エンチャンテッド・ランズパート2」で同じ曲のアレンジみたいな曲をもってこられると興奮してしまいます。なんかこういうの嬉しいですね(笑)4曲目「エルガード・グリーン・ヴァレイズ」は村の雰囲気みたいな鳥のさえずりや荷馬車の走る音に語りがついて、曲は笛とヴァイオリンが掛け合いをするような民族調な同メロディがひたすら続く、といったもの。このメロディフレーズはとてもいい!このフレーズを別の曲のワンパートに持っていかずこれだけで1曲のインストゥルメンタルとしてまとめたのは正解。5曲目「ザ・マジック・オブ・ザ・ウィザーズ・ドリーム」は聴く時に絶対に飛ばしたくない素晴らしいバラードです。ヴォーカルであるファビオリオーネの歌唱力の素晴らしさにも驚かされる上、情熱的に歌い上げる演技力とでも言うべきヴォーカルワークには圧巻。特にサビでは鳥肌で涙がとまりませんでした。素晴らしい貫禄を見せ付けられます。私はRHAPSODY史上で1番いいバラードだと思いました。特に後半のサビ!!!!ファビオの声に混じって後ろでオペラティックな男性のコーラスが!!!!ホントに泣けます。曲を聴いてここまで鳥肌がたったのも久しぶり・・・(笑)6曲目「エリアンズ・ミスティカル・ライムズ~ザ・ホワイト・ドラゴンズ・オーダー」(タイトル長すぎ!!:爆)10分半に及ぶ大作です。歌メロが始まるまでのイントロで既に素晴らしすぎて昇天しました。メロが始まってからもこの曲とにかく最高なんです。私はこの曲が1番好きです。メロディも最高!!!!!!!!!!全てが最高!!!嗚呼もう涙がとまらないんですが・・・(汗レビューを書くためにまた聴いていたらまた泣けてきました・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。押し殺すような涙?っていうのかな、なんかすごく感情的になって涙が出てきてしまいます。素晴らしすぎて・・・・・・・・・・(涙)こんなにスケールのでかい曲って・・・・すごいよ・・・RHAPSODY。脳内にエナジーが満ち溢れ、興奮の渦です。素晴らしいメロディだ!!!!!!中盤の笛の展開!!!!やばい!(涙)その直後にギターソロ!!キーボードが掛け合う・・・もうダメだ・・・(感泣・・・またもや押し殺すような涙が私を襲ってきます。気づけばもう8分50分過ぎ、鼻水ズルズルで涙で前が見えないくらい感動して少し落ち着きを取り戻すのがこのあたりなのですが、なんかもう泣き疲れちゃって頭も朦朧としてるって感じですよ・・・(笑)そしてそのまま幕を閉じる・・・といった衝撃的な作品でした!!!!!7曲目「ザ・ラスト・エンジェルズ・コール」おい!!!!また泣かせるきかよ!!!!(爆)と思うほどまたツボを刺激されまくりの曲。今度はRHAPSODYの3rdの「ドーン・オブ・ヴィクトリー」みたいな勢いでやってきたよ(笑)いろいろ楽しませてくれるね~RHAPSODYってば!!!!!でも、ギターソロがザ・ピーナッツの「恋のバカンス」みたい。と思ったのは私だけ?(笑)ソロの出だしのメロディが「おいかけ~て~♪おいかけ~て♪」みたいですよ。兎にも角にもこういう一発ドーン!ときかせてくれるスッキリした曲をここに持ってくるとは曲順まで素晴らしいね。それに続く8曲目「 ドラゴンランズ・リヴァーズ」は民族調なスローテンポな曲でメロディがとてもイイ!!!こういう曲の持っていきかたもかなり上手いと思う。同じ様な曲の連続で飽きさせないようにいろいろ盛り込んでいる。9曲目「セイクリッド・パワー・オブ・レイジング・ウインズ」10分の曲。RHAPSODYらしいヘヴィ疾走チューンではあるものの、そのクオリティはRHAPSODY最高といってもいいでしょう。丁度オペラでいったら1番の盛り上がりどころで、ファビオリオーネの感情的なヴォーカルが演技力を増すといった感じです。音圧と凄まじいオーケストレーションにクワイアが頂点までのぼりつめるといった感じで特に中間部の展開は素晴らしいです。獣の様な語りとファビオの語りの掛け合いも素晴らしい。4分44秒のオケの入り方がもうこれはもうオペラだ!・・・といわんばかりの凄さ。私が今年観に行った小沢征爾氏さんのオペラの感動がここでよみがえってきました。この曲の終盤は4曲目「エルガード・グリーン・ヴァレイズ」が出てきて、更にクラシックによくある進行の笛オンリーのソロが入ってきます。その直後にきたーーーーー!!!凄まじいギターソロ!!!なんて展開の持って行き方が上手いんだろう・・・。っていうか・・・このソロ凄すぎ!(涙オケと絡み合うんですよ・・・ギターソロが!!!!!嗚呼・・・涙が・・・。サビがもっと印象に残る壮絶なメロディだったらもっともっと更に感動したかもしれんがこれはこれでいいのだ。10曲目「ガーディアニ・デル・デスティノ」さすがイタリア!といわんばかりの舌巻きな歌い方のスローテンポ。バラードというにはちょっと異色だから。11曲目「シャドウズ・オブ・デス」これはこのアルバムの中では正統派に突っ走る疾走チューンに入るだろう。ギターもヘヴィだしアルバム内で1番メタルしてる曲であるといってもいいでしょう。この曲の特に1番の注目すべきところは中盤のギター&キーボードのソロの絡み。クソかっこいいバトルしてます。さて、最後の曲12曲目「ナイトフォール・オン・ザ・グレイ・マウンテンズ」新しい章も良かったよ素晴らしかったよ・・・RHAPSODY・・・(涙)と言いたくなるような曲です。上昇していくメロディに、スケールのでかい重圧クワイアとオーケストラに、全曲こんな素晴らしく歌い上げたファビオの歌唱に、なぜか頭がつるつるスキンヘッドになっているドラムのアレックスホルツワースに、どこまでもルカ節は健在だったルカトゥリッリとキーボードのバトルも最高だったアレックススタロポリにRHAPSODYに乾杯!!!!というわけで私はRHAPSODYの「パワー・オブ・ザ・ドラゴン・フレイム」と同じくらいこのアルバムが気に入りました。更に聴きこむことによってそれは1番になるかもしれません。とにかく買った当時につまらないかもと抱いた感想が自分でバカだったと思うほど素晴らしい作品だと思いました。やはり聴きこむということは大事だ!!!!!!これを最初の感想だけで放り出し、聴き込まずに良さがわからずに終わってしまっていたらかなりもったいない!!!!!!!!!!!!!!こんなに素晴らしいのに!!!!!!!!!RHAPSODYの次作がまた更にかなり楽しみになりました。
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