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Start From the Dark / EUROPE
HELL-BITES ★★ (2005-02-04 10:59:00)
1.ガッタ・ハヴ・フェイス
2.スタート・フロム・ザ・ダーク
3.フレイムス
4.ヒーロー
5.ウェイク・アップ・コール
6.リーズン
7.ソング No.12
8.ロール・ウィズ・ユー
9.サッカー
10.スピリット・オブ・ジ・アンダードッグ
11.アメリカ
12.セトル・フォー・ラヴ
13.セヴン・ドアーズ・ホテル (ライヴ・アット・スウェーデン・ロック)
14.明日への翼 (ライヴ・アット・スウェーデン・ロック)
1st、2ndの元祖北欧メタル路線に戻るかと思えばさにあらず、3rd、4thの産業的HR路線でもなく、このアルバムで聴かれるのは、5th「プリズナーズ・イン・パラダイス」系、またはジョーイのソロアルバム系の哀愁メロディが、ヘヴィなリフに乗った、不思議ですらある世界。
サウンドだけを取れば、ラウド・ロックともみなされうるヘヴィさが支配的であるが、臭みはないものの透明感のあるメロディセンスは、やはり並のバンドから1つ2つ抜きん出ているように思う。そのため、「プリズナーズ・イン・パラダイス」が良い作品だと思える人にとっては、とっても良い楽曲が揃っている。
また、ヘヴィなギター・サウンドのバックで、完全に脇役に徹したミック・ミカエリ(キーボード)の効果がさり気なく出ているのもミソ。勿論、ジョーイ・テンペスト(ヴォーカル)のエモーショナルな歌声は、相変わらず素晴らしいし、それに負けじとジョン・ノーラム(ギター)も、エモーショナルな旋律を奏でている。この、二人の強烈な個性のぶつかり合いは、「ジョーイのワンマンショー」的な4th、5thでは聴かれなかった物であり、リアルタイムで初期の彼らに接した方なら、そのような点に魅力を発見できるのでは。
個々の楽曲について見ていくと、⑦以外では、ジョーイの歌う魅力的なメロディを堪能できる。①②③⑤⑨⑩は、前述の"モダン・ヘヴィ 哀愁メロディ"といった路線の楽曲であり、特に③⑩は出色の出来だと思った。
また、相変わらず④⑧⑫と言ったバラードでは、気持ちを和ませてくれる。さすがEUROPE!
正直に言えば、⑩のイントロを聴いて、ちょっと「キャリー」とか「オープン・ユア・ハート」を期待したりもしたが(笑)、このヘヴィな楽曲もまた良い曲だとは思う。
日本盤ボーナスには過去の名曲2曲のライヴ・リメイクが収録されているが、ちょっとテンポが落ちて(特に⑬)、大人なHRと化している。
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