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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 901-950
VLAD TEPES-March to the Black Holocaust
DENIAL OF GOD-Death and the Beyond
DENIAL OF GOD
INFERIUS TORMENT-Ceremony of Godslaying
INFERIUS TORMENT
KULT OV AZAZEL-The World, the Flesh & the Devil
THY DARKENED SHADE-ETERNUS MOS, NEX RITUS
NETTLECARRIER-NETTLECARRIER
NETTLECARRIER
MANII-KOLLAPS
MANII
TRIUMFALL-Antithesis of All Flesh
TRIUMFALL
ASARU-From the Chasm of Oblivion
ASARU
OBSCURE ANACHRONISM-Metanoia
UTARM-Mutilation Epoch
UTARM
URNA-Sepulcrum
URNA
DEATHMOOR-Opus Morte Ⅲ
SAILLE-Ritu
SAILLE
SONIC REIGN-Monument in Black
END-END Ⅲ
END
QUADRIVIUM-Methocha
Ⅵ-DE PRAESTIGIIS DAEMONUM
MANETHEREN-Time
MANETHEREN
DEVILISH IMPRESSIONS-Simulacra
SATURNIAN-DIMENSIONS
SATURNIAN
OREMUS-Popioly
OREMUS
URIZEN-AUTOCRATOPOLIS
LASHBLOOD-PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING
LASHBLOOD
EIS (GEIST)-Wetterkreuz
EIS (GEIST)
GOD SEED-I Begin
MEMBARIS-Grenzganger
ENTHRAL-Obtenebrate
IBLIS-MENTHELL
IBLIS
SERVED DEAD-Servants Arise
SERVED DEAD
DARKMOON WARRIOR-Crown of Snakes
GRA-GRA
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VLAD TEPES-March to the Black Holocaust ★★★ (2013-04-18 17:58:27)

95年のBELKETREとのスプリット音源。
私は「War Funeral March」とのカップリング盤(ブート?)で聴きましたが…。

以前購入した「La Morte Luna」が、フレーズが聞き取れないようなあまりにも酷い音質で、「確かにアングラでカルトな雰囲気はあるけど、私には無理かも…」とこのバンドを見限りかけてたんですが、とんでもない思い違いでした。VLAD TEPESって偉大なバンドだったんですね…これはマジで素晴らしい。
まずフレーズの反復を楽しむ事すら困難な「La Luna Morte」と比べると段違いに音質が良いです。確かに粗い音質ではあるんですが、DARKTHRONEの3部作やSATANIC WARMASTERの初期作などプリブラの代表的な作品が聴ければ全然行けるレベルで、フレーズや楽曲の展開がしっかり楽しめます。ディスコグラフィを見ると、こ
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DENIAL OF GOD-Death and the Beyond ★★ (2013-04-10 01:15:53)

2012年発表の2nd。

関連バンドにPANZERCHRISTがいたので勝手にアグレッシブな音を想像していましたが、これは意外。ブラストパートも時折交えつつも、基本的にミディアム中心に、サタニックで恐怖感を煽るような、ダークな雰囲気たっぷりに進行していく、オカルトなブラックメタル。薄暗い雰囲気を醸し出すピアノ、耽美で邪悪なメロディを紡ぎ上げるトレモロなど、メロのセンスはかなり良く、暗闇で蝋燭が揺らめく中儀式を執り行うかのようなアトモスフェリックな感触もありますね。

ただ、多くのアトモスフェリックな作風のブラックメタルバンドが、アンビエント方向に接近する事でメタリックさの度合いを薄めていくのに対し、この作品は普遍的なHR/HMからの影響も強い感じがします。ハードロックっぽい音の揺らし方がよりオカルトなムードを強めていたり、泣きの入ったフレーズやアンサンブルの力強
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DENIAL OF GOD ★★ (2013-04-10 01:14:17)

デンマーク産ブラックメタル。
1stフルアルバムの発表は2006年と割と最近ですが、90年代初頭からデモやEPなどをリリースしている、何気に古豪と言うべきキャリアのあるバンドだったりします。

INFERIUS TORMENT-Ceremony of Godslaying ★★ (2013-04-08 21:08:20)

2012年発表の2nd。
これはかなり良質なブルータルブラック。

元BELPHEGORのライブメンバーという経歴を持つTorturer氏が辣腕を振るう、ブラストを中心に緩急付けて聴かせる暴虐なリズム展開に、邪悪で宗教的なだけではない、どこかロマンティックさやメロウさも感じさせるメロディを練り込んだリフを乗せたブラックで、個人的にはLegion在籍時のMARDUKを思いおこす音。特にメロウなメロディと暴虐なリズムの対比は、MARDUKの「Heaven Shall Burn」「Nightwing」アルバムを思わせますね。

メロディの良質さもかなり耳を惹きますが、ヴォーカルの獰猛ながらタメの効いたがなりは(現MARDUKの)Mortuus氏を思わせる邪悪さがあり、これもなかなか印象に残りますね。所々で宗教的SEやクワイアなどを使い、サタニックな雰囲気を演出した
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INFERIUS TORMENT ★★ (2013-04-08 21:06:45)

ロシア産ブラックメタルバンド。
2011年に元BELPHEGORのライブメンバーで、BETHLEHEMにも在籍するTorturer氏が加入し、ロシア産ながら欧州バンドとも人脈的な繋がりがあるバンド。

KULT OV AZAZEL-The World, the Flesh & the Devil ★★★ (2013-04-06 23:57:45)

2005年発表の4th。

これはファスト好きにはたまらない作品ですね。
タイプとしては、スウェディッシュブラックをもう少しドライにした感じの、叙情性と荒涼感のあるトレモロリフを伴いつつ、ファストにカチ込むブルータルブラックですが…この手が好きでも思わず振り落とされそうになるブラストといい、絨毯爆撃そのものツーバス連打といい、ファスト系の中でも体感的なスピード感はかなり速い印象。

例えば、叙情性ならDARK FUNERALだったり、宗教性ならMARDUKやFUNERAL MISTだったりの方に分があると思うんですが、単純に速さ故の聴き心地の良さであれば、その手のジャンルの代表格を凌いでしまうかもしれません。音質はクリアながらモダン過ぎない音作りで、しばしば軽さが指摘されたりしますが…個人的にはヘヴィ過ぎてスピード感を殺ぐより全然良いと思う。曲調こそブラック
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THY DARKENED SHADE-ETERNUS MOS, NEX RITUS ★★★ (2013-04-04 06:09:10)

2012年発表の1st。

このバンドはギリシャ産のブラックメタルバンドで、メンバーのSemijaza氏はACRIMONIOUSを始め、KAWIRやRAVENCULTなどギリシャ産でも割と知名度の高いバンドに在籍している/していた…というプロフィールを持ってますが…ザリザリした質感を持つ、土着性や呪術性を練り込んだリフが、スラッシーなノリの良さも見せるリズムと連動する作風は、TAAKE辺りを代表とするノルウェー産ブラック、それもTrue Norwegian Black Metalを標榜するグループを思わせますね。

ACRIMONIOUSなんか正にそうですが、ギリシャのバンドってオカルティックな雰囲気を持ったバンドが多い印象なんですよね。このバンドもノルウェー産のバンドよりどこか陰湿な空気感を持っている気がします。それがノルウェー風の土着性とスラッシーな攻撃性の入
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NETTLECARRIER-NETTLECARRIER ★★★ (2013-04-04 06:05:15)

2012年発表の1st。

なんかもう人脈からしてノルウェー産エリート・ブラックって感じですが…正にそういう音を出してますね。ブラックメタルの基本の様式や、ブラックとしての質の高さは死守しつつ、様式をただ踏襲するだけでないクリエイティビティをしっかり備えている音。このレーベル(Indie Recording)ってこういうバンド多い気がします。

まず耳に付くのが、音作りの独特さですね。モダンなバンドのような硬質な重さではない、どす黒い靄に包まれるかのような、アナログ感のある重さを感じられるプロダクションが大きな特徴。この音作りが、丁度アトモスフェリック系のバンドにおけるキーボードのような役割を果たし、トレモロリフのメロディを強調すると同時に、雰囲気に深みを与えているような感じがします。

そしてその黒い靄の上に浮き上がって聴こえるようなトレモロリフも、
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NETTLECARRIER ★★ (2013-04-04 06:00:59)

ノルウェー産ブラックメタルバンド。
現在のドラムはENSLAVEDに在籍していた事でも知られるDirge Rip氏。
ヴォーカル/ベースのMannevond氏は元URGEHALで、現在はKOLDBRANN等にも在籍。

MANII-KOLLAPS ★★★ (2013-04-03 19:50:29)

2013年発表の1st。

MANESのメンバーによる新バンドの初のアルバムという事ですが、こう来たか…って感じですね…。後期のエレクトロニカの路線とは似ても似つかない、スローなテンポと不吉なメロディで聴き手の精神をじわじわと追い詰めるような、葬式ドゥームにもかなり近いタイプのディプレッシブ・ブラック。NORTTやLURKER OF CHALICE辺りと共通する、絶望的なムードを持った作風。初期の作風からシンフォ要素を無くし、絶望方向に純化した音、とも言えるのかも。

NORTTが昏い洞穴を思わせる、奥行きのある暗さを感じさせる音だとするならば、こちらは底なしの沼へ少しずつ引き込まれていくような、もう少し粘着質な感触のする音だと思う。NORTT辺りに比べるとフレーズ重視的な側面も強く、ノルウェー産エリートブラックの矜持を見せるような、印象深いトレモロが使用される場
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MANII ★★ (2013-04-03 19:46:06)

元MANESメンバーによるブラックメタルバンド。
実質的にMANESの後継バンド(というか変名バンド)らしいですね。

TRIUMFALL-Antithesis of All Flesh ★★★ (2013-03-29 22:31:34)

2009年発表の1st。

私はヴォーカリストがGORGOROTHに加入した事でこのバンドの存在を知ったような、どニワカも良い所なんですが…メロブラ好きなのにこんな素晴らしいバンドを今まで知らなかったとは、正に汗顔の至り、って奴ですね…。正直今まで聴いてきたメロディックブラックの中でも、相当良いアルバムだと思いますよ、これ…。

タイプとしては、薄暗いメロウさを湛えたトレモロを武器に、メロディックにドラマティックに進行するブラックで、DISSECTIONやNAGLFARを渋く、というか雰囲気重視にした感じとも言えますが…まずメロディが素晴らしい。メロウながらブラックとしての甘美な邪悪さも溢れた、スケールの大きさを感じるメロディは、聴いていると夜空を覆う数千体の悪魔達を使役するコンダクターにでもなった気分になって、思わずタクトを振るような動作をしたくなってしまいます
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TRIUMFALL ★★ (2013-03-29 22:14:40)

セルビアのブラックメタルバンド。
ヴォーカリストのAtterigner氏がGORGOROTHに加入した事でも有名ですね。

ASARU-From the Chasm of Oblivion ★★★ (2013-03-27 21:46:08)

2012年発表の2nd。
何気のこのアルバム、個人的には名盤かもしれません…。

タイプとしては、トレモロリフを多用し、邪悪メロウなメロディを武器に緩急付けてドラマティックに聴かせるメロディックブラック。耳を傷めるようなノイジーさではなく、かといってモダンに洗練されすぎている訳でもない、適度にアナログ感や湿り気を残した音作りが絶妙。フレーズをしっかり聴かせつつ、音が塊になって聞こえるような迫力もある音で、このプロダクションがトレモロに澱むような深みを与えているように思えます。

このバンド、出身国はドイツなんですが、楽曲が纏う空気は老舗の北欧ブラックっぽいんですよね…。例えば1曲目の1分くらいのパートを始め、アルバム内でも散見される土着的な叙情性と邪悪さをメロディを塗したスラッシーなパートは、TAAKEやCARPATHIAN FORESTなどのスラッシュを通
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ASARU ★★ (2013-03-27 21:40:17)

漁る?あ猿?
ドイツ産ブラックメタルバンド。
ex-AGATHODAIMONのFrank Nordmann氏が在籍。
活動停止時期があったものの、95年より存在するバンドらしいです。

OBSCURE ANACHRONISM-Metanoia ★★ (2013-03-24 12:41:18)

2011年発表の2nd。
これはなかなかの良盤ではないでしょうか。

タイプとしてはトレモロリフに練り込んだ叙情性の強いメロディを武器に聴かせる、メロディックなブラックメタルという感じですが、フレーズの反復による陶酔感の演出と、緩急付けたドラマティックな構成の折衷を見事にこなしている感じで、バンドの持つ哲学を伝えるような濃密なムードと、聴き手を引き込むドラマ性を兼ね備えた作風に仕上がってるように思います。

疾走パートの苛烈さや地声交じりの、感情の入ったヴォーカルが醸し出す狂気的な部分は勿論ですが、個人的にはテンポを落として聴かせる箇所にこそより魅力を感じたり。深遠な空気は保ちつつも、トレモロのメロディに分かりやすい物悲しさや鬱感情が含まれているので、入っていきやすいんですよね。スローパートだけで言えば鬱ブラック的とも言えそう。

DISSECT
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UTARM-Mutilation Epoch ★★ (2013-03-23 21:28:34)

2007年発表の1st。

私はこれ、なんの予備知識もなく店頭で見かけたときは絶対プリミティブブラックだと思い、セールで安かった事もあってレジに持っていったんですが…意外なことにノイズ要素のかなり強いブラックで、ブラック界隈よりもむしろアンビエント方面での評価の方が高いくらいのバンドらしいですね。いや、あの横ジャケのフォントはどう見てもプリミティブ系のそれでしょう…。

という訳で、ある意味当てが外れた形ではあったんですが、ノイズブラックとしては割と好みな音なんですよね。一部破壊的な部分もあり(正直4曲目とかちょっと辛い)はしますが、基本的には耳を聾するような音ではなく、アンビエント要素を上手く絡めてじわじわと精神を蝕んでいくような、陰湿なムードの非常に濃い作風。時折入るピアノが美しく、どこか破滅を感じさせるような使われ方でかなりセンス良いと思う。


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UTARM ★★ (2013-03-23 21:26:54)

ノルウェー産アヴァンギャルドブラック。
ノイズ要素のかなり強い音を出してるバンド。

URNA-Sepulcrum ★★★ (2013-03-23 21:02:36)

2006年発表の2nd。

割と有名なレーベルから出てるのと、セールで安かったのもあって実態を良く知らないまま購入してしまいましたが、これがかなりの絶望音楽で個人的には当たり盤でした。タイプとしては、NORTTやXASTHURなど、葬式ドゥームに通じる破滅的な暗さを感じさせる、スローな鬱ブラックに、LURKER OF CHALICE辺りの腐食したアンビエント要素をプラスした感じでしょうか。

リスナーに閉塞感・圧迫感を与えるためだけに存在するようなディストーション、血の河がゆるゆると流れるかのようなトレモロなど、ギターのフレーズは最早バンドサウンドとしての特性をほぼ失い、情景の一部と化しているような感じで、それが偏執的な音使いのサンプリングやキーボードと混じりあい、より深い絶望感を醸し出している様な音。地の底から響くようなエフェクトの掛かったヴォーカルも、亡者の呻
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URNA ★★ (2013-03-23 20:58:16)

イタリア産フューネラルドゥーム/ディプレッシブブラック。
ABSENTIA LUNAEやLOCUS MORTIS等でも活躍するMZ氏が在籍。

DEATHMOOR-Opus Morte Ⅲ ★★ (2013-03-21 21:12:59)

2012年発表の3rd。

メンバーが関与するLASHBLOODほどあからさまに表に出ている訳ではないものの、こちらもアヴァンギャルドというか、不条理なムードが漂うブラックメタルを演ってますね。邪教の祈祷師の祈りのような、不気味なクリーンヴォーカルを取り入れた、ややRAWなブラックで、特にスロー~ミドルのパートではねっとりとしたベースも相俟って、バンド名の通り死の沼に引き込まれていきそうな雰囲気。

ミドルパートのムードの濃さとは裏腹に、疾走パートの極悪ぶりにも目を瞠るものがありますね。ヴォーカルといい演奏といい、殺す気全開で襲い掛かってきてます。ただ金属質なRAWさの目立つ音質は、疾走パートでは荒々しさを際立てていてフィットしているものの、オーガニックな不気味さの強いスローパートではちょっとそぐわないかな…と感じる部分も。スロー~ミドルパート中心な作風だけに、個
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SAILLE-Ritu ★★★ (2013-03-21 20:30:43)

2013年発表の2nd。
これは試聴して即買い余裕でした(笑)。

タイプとしては、緩急を付けつつもギターリフに込められた叙情的トレモロとブラストビートを軸に攻め、キーボードがそれをサポートしドラマティックに聴かせる、リフ重視のシンフォニック・ブラック。ギターソロにもある程度力を入れる辺り、メロブラにも近い聴き心地。近年クオリティの高い作品が立て続けにリリースされ、豊饒極まりないシーンとなっているシンフォブラック界ですが、この作品もそこに確かな爪痕を残せる高品質なアルバムですね。

まず素晴らしいのは、主にトレモロリフに込められたメロディのセンスでしょう。私が即買いを決意したのもこのバンドのトレモロを聴いてですし。単にメロディックでメロウというだけでなく、ゴシックに通じる妖艶さだとか上品さだとかがあって、聴いてると思わずうっとりしてしまう感じ。要所でリフにフ
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SAILLE ★★ (2013-03-21 20:07:25)

ベルギー産シンフォニックブラック。
2009年結成と若手ながらかなり上質な作品をリリースしてる期待株。

SONIC REIGN-Monument in Black ★★★ (2013-03-01 23:16:41)

2013年発表の2nd。

前作「Raw Dark Pure」が、普遍的で聴きやすいブラックメタルの様式を踏襲しつつ、SATYRICONやTHORNSに通じる厭世・厭人的な雰囲気も感じさせる良盤だったんですが、今作もその作風は変わりませんね。前作の路線は踏まえつつ、音質面やフレーズ面、展開面などで更なるクオリティアップが図られている感じ。何気に前作から7年近く経ってますが、待った甲斐があったのではないでしょうか。

とりわけ進化していると思ったのはプロダクションですね。モダンなヘヴィさにも、プリミティブなRAWさにも頼らない、聴いていて非常に心地良く感じる音。聴きやすいのになんか陰湿なのが良いんですよね。パートによっては意外とグルーヴィな感触があったりもするんですが、フレーズのダークさと音質の良さのせいもあり、全く嫌味に感じません。また、リフも無慈悲さは変わりませ
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END-END Ⅲ ★★ (2013-03-01 23:12:42)

2009年発表の3rd。

タイプとしては、死霊の森から聞こえてくるような、呪わしい邪悪さを演出するトレモロ、荒涼感・殺伐感を醸し出す擦り込みリフを軸としつつ、ある程度緩急を付けて聴かせるブラックで、GORGOROTH辺りの真性系と、DARKTHRONE辺りのプリミティブ系の中間といった感じの音。引き裂くような高音絶叫と、威圧するような低~中音域のグロウルを使い分けるヴォーカルも悪くないです。

ブラックとしては良く言えばストイック、悪く言えばありがちなスタイルではありますが、プリミティブ系の響きのあるRAWなギターノイズと、タイトに響くドラムや低音が効いた音質を組み合わせた音作りは割と独特。この音質のせいで、メタリックな刻みリフを使ったパートがやたら邪悪にかっこよく、曲中において良いアクセントになってるんですよね。地獄の溶岩が煮え滾ってるようなイメージ。

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END ★★ (2013-03-01 23:12:10)

ENSHADOWEDのメンバーの絡む、ギリシャ産ブラック。
名前がシンプル過ぎて検索に引っかかりにくそう(笑)。

QUADRIVIUM-Methocha ★★★ (2013-03-01 18:59:13)

2013年発表の2nd。
これは試聴して即購入確定でした。

音は一言で表すなら、「発狂版/エクストリームメタル版ARCTURUS」という感じでしょうか。宇宙的ムードを醸し出すアンビエンス重視のパートと、デスメタルにも通じるアグレッション重視のパートを使い分けて聴き手を翻弄しつつ、そこにスペーシーなSEやキーボード、ICS Vortex(Simen)似のトリッキーかつ朗々と歌い上げるクリーンヴォーカル、ほぼノイズとかした絶叫ヴォーカルが乗る、前衛的な要素の強いシンフォニック・ブラック。

特にこの作品、クリーンヴォーカルの声質がほんと素晴らしいんですよね…。Simen氏の伸びやかで奇術的なスタイルを基調としつつ、Garm(ULVER)氏やLazare(SOLEFALD)に通じる色気を持っている声で、この手のヴォーカルが好きであれば確実にツボに嵌まりそう。デス
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Ⅵ-DE PRAESTIGIIS DAEMONUM ★★ (2013-03-01 18:51:38)

2008年発表の4曲入りEP。

…まず最初のハレーション気味のノイズから、刃物で耳の中を掻き回されるかのような凶悪な音色のリフに驚きますね…。音自体も殺気立ってますが、生々しい殺意の感じられるヴォーカルもかなり極悪。知らずにDebemur Mortiからの再発盤をジャケ買いしたんですが、メンバーがANTAEUS、AOSOTHという事で大いに納得。予めそれらバンドを聴いてる方ならすぐにでも受け入れられる音かと。

ただ、ANTAEUSやAOSOTH(特にANTAEUS)って、ささくれ立った精神状態をそのまま音楽に具現化したような、人を寄せ付けない攻撃性が強い印象があったんですが、こちらは宗教的ムードも含んでいる音という気がします。RAWなリフの音色とも相俟って、地獄のヴィジョンが見えてきそうなリフのメロディや、一部の不気味なクワイア風キーボードなんか正にそんな感じ
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★★ (2013-03-01 18:49:53)

フランス産RAWブラック。
現時点ではメンバーの全員がANTAEUS、AOSOTH関連。

MANETHEREN-Time ★★★ (2013-03-01 18:42:03)

2012年発表の4th。

ショップでも「ハイクオリティな鬱ブラック」と紹介されていましたが、これは予想していた以上に良い作品かもしれません。まず驚くのは、音のクリアさと厚さ。アトモスフェリックにバンドサウンドを包むキーボードを効果的に用い、鬱屈したムードの演出を行うタイプの作風ですが、頭のキーボードからして厚みのある音でびっくり。本編のバンドサウンドも、妙にノイジーになったりせず、叙情的なフレーズをしっかり聴かせるクリアさのある音で、アングラ度は低め。

6曲74分という大作主義、しかも鬱ブラックというジャンルとしては珍しく、ミニマルなフレーズの繰り返しではなく、ドラマティックな楽曲構成で聴かせる音ですが…ブラストビートを用いた疾走パートであっても、メタリックな高揚ではなく、鬱感情が加速していくような感覚を覚えさせる辺り、やはり鬱ブラックとしての感性がしっかり根
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MANETHEREN ★★ (2013-03-01 18:39:33)

アメリカ産鬱ブラック。
DISK UNIONのガイド本でも作品を取り上げられた実力派。

DEVILISH IMPRESSIONS-Simulacra ★★★ (2013-02-20 00:35:04)

2012年発表の3rd。

まず帯の「BEHEMOTH、DIMMU BORGIR、EMPERORファンにお勧め」というジャンルの大家ばかりが並ぶコメントからして目を引きますが、それがハッタリに思えないくらいクオリティの高いシンフォブラック。特に、シンフォブラックってクサメロを派手にブチ撒けるバンド、アトモスフェリックな妖気の漂うバンドはいても、EMPERORに通じる神話的な神秘性を感じられるバンドってなかなかレアなんですよね。この作品はそれが感じられるのがまず素晴らしいと思う。

音的には、「Puritanical~」期のDIMMU BORGIRを思わせる、ヘヴィネスも備えたモダンな質感のあるシンフォブラックという感じですが、高音Vintersorg似、中音域はIhsahn似のクリーンを大胆に取り入れた、後期EMPERORの「Elegy of Icarus」「Th
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SATURNIAN-DIMENSIONS ★★★ (2013-02-18 12:43:39)

2012年発表の1st。

良質なバンドの登場が相次ぐシンフォニック・ブラックメタル界に、ENSLAVEDやKEEP OF KALESSINを始め良質なブラック作品のリリースで知られる、Indie Recordingsより新たな刺客が現れましたね…。これがまた素晴らしい出来で、日々マンネリズムと格闘しながら、後進のバンドからは突き上げを食らうベテランバンドが正直ちょっと気の毒になってしまうほど(笑)。

ブラックメタルの、それも新進気鋭のバンドとしては驚くほどクサメタル界隈で取り沙汰されることの多いアルバムなんですが、それも頷けるようなド派手かつクッサクサな、ハイクオリティなシンフォニックブラック。息が詰まるほどに派手なキーボードを従えつつ、ブラックのアグレッションで疾走する様は正に圧巻。メタリックなヘヴィさを演出しつつ、要所で聴き手をクサトレモロ責めにするリフ捌
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SATURNIAN ★★ (2013-02-18 12:42:51)

イギリス産シンフォニック・ブラック。
先日Indie Recordingから1stアルバム「Dimensions」を発表。

OREMUS-Popioly ★★★ (2013-02-18 12:39:50)

2011年発表の1st。

BLAZE OF PERDITIONのメンバーによるサイドプロジェクトの1枚目の作品ということですが…クリアながら、ブラックメタルらしい生々しさとコシの強さも備えた良質な音作り、鬼気迫るような威圧感を感じる、威厳のあるヴォーカルのがなり、如何にもブラックメタルといった荒涼感や毒々しさのあるトレモロリフなど、かなりBLAZE OF PERDITIONと共通した特徴を持つサウンド。正直本隊のアルバムに入ってても違和感無い曲ばかりだと思う。

ただ、あくまで「若干」ですが、こちらの方が本隊よりもメタリックな聴きやすさが控えめで、ブラックの儀式めいた邪悪さを押し出している印象はありますね。4曲35分という大作主義の構成、執拗な邪悪フレーズの繰り返しも含む展開、荒涼感を重視したスロー~ミドルパートにも時間を割く作風など、聴き手を世界観に引き込むこ
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OREMUS ★★ (2013-02-18 12:38:42)

ポーランド産ブラックメタル。
BLAZE OF PERDITIONメンバーによる別働隊。
バンド名はラテン語で「我等祈らん」の意で、祈りの前に捧げる言葉だとか。

URIZEN-AUTOCRATOPOLIS ★★ (2013-02-18 12:36:32)

2005年発表の1st。
まだ8-bitサウンドに目覚める前の音源ですね。

と言っても、この時点からかなり独特なサウンドを構成。
流れるように炸裂する流線型トレモロリフ疾走を聴かせつつ、ARCTURUSやBORKNAGARをヤケクソにしたような奇怪ながらキャッチーなコーラスパート、雨垂れを思わせるようなお洒落なピアノ、果てはCRADLE OF FILTHリスペクトっぽいゴシック系キーボードの導入などもあり、聴き手を欺くように展開するアヴァンギャルドな路線。

脱メタルしている部分もかなり多く、3曲目がいきなりメタル要素皆無な、オールクリーンヴォーカルの曲だったりします。お洒落なピアノが良いアクセントになっていて、アヴァンギャルドながら散漫な感じがしないのは良いですね。全体的にARCTURUSから強い影響を受けていそうな音。特に「La Masquera
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LASHBLOOD-PHILOSOPHY OF SELF-FLAGELLATION: BEING AND NOTHING ★★★ (2013-02-11 09:25:24)

2012年発表の1st。

ロシア産でアヴァンブラックという時点で如何わしさ満点ですが、Daemon Worshipからのリリースという事もあって思い切って購入。…これはなかなかの当たり盤ですね。前衛性を押し出しつつも、ブラックの本懐である「邪悪さ」も忘れていない、センスの良い作品だと思います。

アルバム前半は、催眠的ベースラインと陶酔誘発型のミディアムパート、そしてVED BUENS ENDE的な妖しいクリーンを交え、聞き手を腐食した仄暗い森の中へ誘うかのような、グロテスクかつ幻想的なブラックメタルを展開。2曲目のトレモロ疾走なんかはシーンの代表格バンド並にかっこよく、前衛性を感じさせながらブラックメタルとしても優れた出来。ノルウェジアン・ブラックに硫酸をかけて融解させたような、薄気味の悪い世界観。

そして3曲目のやたらノリの良いリズムと、奇妙な
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LASHBLOOD ★★ (2013-02-11 09:23:14)

ロシア産アヴァンギャルド・ブラック。
昨年Daemon Worshipより1枚目のアルバムをリリースしています。

EIS (GEIST)-Wetterkreuz ★★★ (2013-02-11 09:20:20)

2012年発表の3rd。

ショップでの推され具合やレビューサイトのコメント等から察するに、2012年のブラックの中でもかなり評判の良いアルバムの様ですが…これは評価が高いのも納得の、非常に良質なコールド・ブラック。ノルウェーのISKALDや同郷のSCHRATを思わせる、寒々しいトレモロリフで凍てついた空気を演出しつつ、時折アトモスフェリックなキーボードも取り入れ、長尺の曲をドラマティックに聴かせる、メロディックな作風。

但し、いわゆるメロブラと言われるバンドの中では、ちょっと辛口な路線で、特に厚みを伴いつつもノイジーな、ザリザリしたリフの音色は苦手な人には少しキツいかも。しかしこのノイジーさこそが、暴虐パートでの土石流もしくは雪崩的な迫力を、アトモスフェリックなパートでの日常離れした神秘性を掻き立て、カルトな魅力を放っている事もまた事実なんですよね。

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EIS (GEIST) ★★ (2013-02-11 09:14:47)

ドイツ産ブラックメタルバンド。
かつてはGEIST名義で活動していましたが、現在はEISに改名した模様。

GOD SEED-I Begin ★★★ (2013-02-07 10:48:56)

2012年発表の1st。

GORGOROTHの分裂後、名前を引き継いだInfernus主導の方はオールドスクールで渋めの新作を出したり、昔のアルバムをリメイクしたり懐古的な路線に進んでいるようですが、分裂前の最終作「Ad Majorem~」のヒリヒリする殺気漂うノルウェジアン・ブラック路線を引き継いでいるのはこちらですね。

「Awake」「From the Running of Blood」「The Wound」辺りはイントロから如何にもノルウェー産ブラックな、寒々しいトレモロ疾走が聴け、もうこれだけで凡百のバンドを寄せ付けない格好良さ。Ghaalの相変わらずの狂人絶叫振りとも相俟って、GORGOROTHの「Ad Majorem~」で感じられた狂気が再び蘇るかのよう。個人的には一曲目「Awake」の出だしからテンションMAXになってしまいました(笑)。

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MEMBARIS-Grenzganger ★★★ (2013-02-07 10:44:57)

2010年発表の3rd。

リリースレーベルは某ファンジンでも取り上げられていたARTicazですが、Battle DagoraothやMortuus Infradaemoni、或いはメンバー的に繋がりのあるWEIRD FATEなど、Cold Dimensions所属バンドと共通するような、ノイジーな音質と寒々しいトレモロリフを伴う疾走が凍てついた雰囲気を演出する、アトモスフェリック・ブラック路線。似た路線のバンドの中でもかなり叙情性や殺気に優れた音に仕上がっているのではないでしょうか。

特に堰を切ったような、狂奔する疾走振りと、ヴォーカルの自棄を起こしたかのような絶叫は殺す気満々。ですが緩急付けたドラマ性に富んだ展開、RAWなギターリフを始め、神秘性を演出する工夫の見られるキーボードやリードギターの音色、寒々しさに泣きのプラスされたメロディ使いなど、楽曲自体は
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ENTHRAL-Obtenebrate ★★★ (2013-02-05 22:31:20)

2012年発表の4th。

SJODOGGのメンバーも在籍する、ベテランノルウェー産ブラックメタルバンドの、フルアルバムとしては9年ぶりの新作ということで、一部で話題になった1枚。私は1stとこの作品しか聴いていないんですが、1stと比べると大分ストレートに邪悪さを追求している印象。ブラックとしては凝った展開が多めですが、作風自体は非常に純度の高い暗黒ブラックメタルという感じの仕上がり。

トレモロを多用して弾かれるメロディは、北欧らしい寒々しさやメロウさよりも毒々しく陰鬱な雰囲気が強めで、それがクリアながらモダンな重さではない、ブラックの鋭さを感じさせる音質と相俟って、まるで蛇と髑髏で出来たモザイク模様の壁が迫ってくるような不気味なムードが演出されてますね。暗黒趣味の強い妖艶な作風ですが、ブラストパートの爆発力もなかなか。

個人的には、MAYHEM
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IBLIS-MENTHELL ★★★ (2013-02-04 22:51:42)

2012年発表の1st。

VIRUSやEPHEL DUATH好きな人にお勧めという紹介で興味を持ち、試聴したら一発で気に入ってしまい購入を決意した一枚。本人は自分たちの音楽性を「ニュークリア・ロックンロール」と称しているようですが、前述のバンドの奇怪さにロックのグルーヴを加えたようなグロテスクなアンサンブルで聴き手の脳を揺さぶりつつ、ここぞという所でブラストを爆裂させる、かなりラジカルな作風。

基本的にはプログレメタルやアヴァンギャルドメタルの要素が強いですが、時折入れるトレモロ+ブラスト等、ブラックメタル的な部分もしっかり残してくれているのが嬉しい所。何気にベースがゴリッとした質感の、重みのある音だったりするんですが、それが非常に隠微で妖しい雰囲気を出してるんですよね。変態が地下室でえもいわれぬ行為を行っているのを覗いているような、背徳感というか気持ち悪さと
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IBLIS ★★ (2013-02-04 22:51:03)

ポーランド産アヴァンギャルド・ブラック。
VIRUSやEPHEL DUATHなど不条理系好きな方にお勧めの音。

SERVED DEAD-Servants Arise ★★★ (2013-02-03 23:48:23)

2010年発表の1st。
元は自主制作盤で、2012年にInverseより再発。
…これはヤバい代物が再発されましたね…
Inverse Recordsにはグッドジョブの一言ではとても感謝しきれません。

シンフォニック・ブラックというジャンル自体、メロディアスな作風のバンドが多いですが、この作品はその中でも特にメロディの際立つ逸品。メロディが分かりやすく、かつトレモロリフによって強調されるので、かなりキャッチーに聴こえる。メロディの方向性自体は、勿論楽しそうだったり明るかったりといった雰囲気ではなく、シンフォブラックらしい悲哀に満ちたものなんですが、余りにもメロディアスなのでここは「クサい」という言葉を賛辞として送っておきたいです。

どちらかというとキーボードよりはギター、特にトレモロリフに力を入れている感じですが、ピアノやストリングスなど上
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SERVED DEAD ★★ (2013-02-03 23:47:34)

フィンランド産シンフォニック・ブラック。
数多くの優良なシンフォブラックバンドが台頭する昨今においても、生え抜きのバンドだと思う…というか個人的に凄く好みの作風です、このバンド(笑)。去年出た1stの再発盤、ジャケは地味ですけど中身はかなり素晴らしいです。

DARKMOON WARRIOR-Crown of Snakes ★★★ (2013-02-03 09:35:00)

2009年発表の1st。

どうもこのバンドの経歴を調べてみると、96年からデモを出し続け、2009年になって漸くフルアルバムの発売に漕ぎ付けた…という事で、意外に活動暦はかなり長いバンドみたいですが…そのキャリアを裏付けるかのような、地に足の付いたブラックを演ってますね。やや金属質なノイジーさはあるものの、緩急やメロディの濃淡をしっかり付けた緊張感のある展開といい、厚みを持たせた音作りといい、非常に重厚で威風のある音を出してます。

このブラックメタルの本質を衝きつつもハイクオリティな作風は、同レーベルに所属するASCENSIONやORDER OF ORIASを髣髴とさせるものがありますが…このバンドはブラックメタルの邪悪さだったり悲哀なムードだったりを際立たせるメロディが、時々あざとい程に鮮烈。例えば12分近い大作のラスト曲なんかは、イントロから泣きのギターメ
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GRA-GRA ★★★ (2013-02-03 09:25:43)

2011年発表の1st。

路線としては、如何にもスカンディナビア産のバンドらしい、寒々しいトレモロ疾走を多用した、かなりメロディアスなブラックメタル。音質はある程度鮮明さを保たれており、決してヘヴィでモダンな音作りという訳ではないものの、それがトレモロの寒々しい感触を際立たせてますね。スタイルとして典型的なだけに、このジャンルが好きな方ならすぐにでも気に入りそうな音。

但し、トレモロに込められたメロディはメロブラとしては破格のダークさで、気が滅入るような陰鬱さが演出されており、テンプレをなぞっただけの音ではないのが好感。スウェディッシュメロブラに、GEHENNAの「WW」アルバムや近年のSATYRICONの鬱メロディを加えて煮詰めたような作風。これらのバンドよりも王道っぽい音な分、取っ付きやすいとも言えるかも。このジャンル聴く人なら陰鬱で隠微なメロディはむしろ
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