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失恋船長さんのページ
失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 1601-1650
SKYCLAD-The Wayward Sons of Mother Earth
WALLOP-Metallic Alps
APOCRYPHA-The Eyes of Time
APOCRYPHA-The Forgotten Scroll
MOGG/WAY-Chocolate Box
MOGG/WAY-Edge of the World
VICIOUS RUMORS-Digital Dictator
LONDON-Non Stop Rock
OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Under the Graveyard
OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Goodbye
OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-All My Life
OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Straight to Hell
OZZY OSBOURNE-Ordinary Man
OZZY OSBOURNE-Scream
UFO-Covenant
HOWE II-High Gear
Ravage-Wrecking Ball
RACER X-Street Lethal
CULPRIT-Guilty As Charged
V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS-US Metal Vol II
V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS-U.S.Metal Vol.I
WRAITH-Danger Calling
AIR RAID-Across the Line
DAMIEN THORNE-Wrath of Darkness
ROSS THE BOSS-By Blood Sworn
EXODUS-Shovel Headed Kill Machine
ALDIOUS-Evoke 2010-2020
Hibiki-Hands of Providence
OZZY OSBOURNE-Black Rain
David Ellefson-Sleeping Giants
OUTRAGE-Run Riot-Hot Rod Immunity
OUTRAGE-Run Riot-Blood and Scars
OUTRAGE-Run Riot-Edge of a Blade
OZZY OSBOURNE-Down to Earth
OZZY OSBOURNE-Ozzmosis
VIXEN-Live & Learn
FEMME FATALE-One More for the Road
BATHSHEBA-Servus
SERPENTCULT-Weight of Light
C.I.A-In the Red
DEATH PENALTY-Death Penalty
ELECTRIC CITIZEN-Sateen
LUCIFER-Lucifer II
LUCIFER-Lucifer I
ADX-BESTIAL
WARBRINGER-Woe to the Vanquished
TESTAMENT-Titans of Creation
SHAKIN' STREET-Shakin' Street
ROSS THE BOSS-New Metal Leader
A Ⅱ Z-The Witch of Berkeley - Live
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発言している7曲を連続再生 - Youtube



SKYCLAD-The Wayward Sons of Mother Earth ★★★ (2020-05-07 16:35:36)

今やフォークメタルの元祖として崇められるバンドのデビュー作。元SABBATのマーティン・ウォーキーやSATANのスティーブ・ラムゼイらが集結。もはや風前の灯火とも言える、消えかかった英国のハードシーン最後と砦として結集。
中世ヨーロッパに倒錯した歌詞と、スラッシーな攻撃性を携えた音楽性、そして英国トラッド、フォークも取り込み大英帝国の威厳たる存在感を誇示。当時としては斬新なアイデアを盛り込みシーンに切り込んできた。
妖艶なトーンを駆使するラムゼイのギターはあくまでも刺激的、NWOBHMファイターとしての矜持をビンビンに感じさせバンドサウンドを牽引、そこにマーティンの感情をぶつける吐き捨てヴォイスが乗っかり、このバンドの独自性をアピールしてくる。

アホでは出来ない望みの高い音楽性、このあと、ドンドンと民族的なスタイルへと倒錯していくのだが、初期の彼らはよりソリッド
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WALLOP-Metallic Alps ★★★ (2020-05-07 15:24:54)

1985年にアルバムを一枚残し消えたジャーマンメタルバンドが2008年にCult Metal Classics Recordsからデモ音源を追加して復刻された一品。古き良きメタルサウンドを真っ当に引き継いだ音楽性は、先人たちの影響の影響も大。パープル、レインボーといったリッチーフリークも欧州的な発想そのもの、途中にクラシックからの引用やヨーデルも飛び出し、手を変え品を変え工夫を凝らしている。
全体的に輪郭の甘い音質とミックスの為に、その凄みは伝わらないがライブでは強烈な音を聞かせてくれそうだ。レコーディング直前にヴォーカルのステファン・ニーブリングが脱退、その穴埋めにミック・ウェガを連れてきて急場をしのいだと言われる今作。確かに歌い切れていない感はあるが、それ以前に実力が伴っていないという話もあるが、このバンドが短命に終わったのは、そういった事情もあるのかぁ、なんて思いを馳せながら
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APOCRYPHA-The Eyes of Time ★★★ (2020-05-05 14:57:24)

新たにチップ・クロヴィアンが加わりツインギター体制へと変貌。音質もクッキリと輪郭を浮きだたせたことにより、各メンバーのプレイも浮き彫りとなりサウンドプロダクションにメリハリが生まれた。それにシンガーも、高音域を使うようになり前作よりも明らかに歌いこめており、そのロブ・ハルフォードを想起させるメタリックな歌い回しはパワーメタルサウンドに良く似合います。全てにおいてスケールアップしたバンドサウンドは、二本のギターが織りなすアクロバティックな高速ツインリードに彩られ色艶も倍増、そのいい意味での隙間が出来たことで聴きやすさも誘発、それでもって攻撃力は落ちるどころが、こちらも倍増と素晴らしい出来栄えを誇っています。
冴えわたる劇的なるツインリードが駆け抜けるナンバーなど聴けば、ギタリストならずともグッと惹き寄せられるでしょう。2作目にしてストレートなパワーメタル色とテクニカルな構成がバランス
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APOCRYPHA-The Forgotten Scroll ★★ (2020-05-05 14:29:07)

あのマーティー・フリードマンがプロデュースを務めた事で知られるベガス産のパワーメタルバンドのデビュー作。リリース元がシュラプネルですからね、勿論、ギターはテクニカルとお膳立ては揃っています。
重厚かつ陰りのあるサウンドは欧州的な匂いを発散、レーベルメイトだったCHASTAINあたりを想起させるスタイルだが、こちらの方がよりパワフルかつプログレッシブなスタイルに軸足を置いておりカチッとハマった時の一体感は、相当な迫力を有する。
その反面、分離の悪いサウンドプロダクションのせいもあり、音符に埋め尽くされた音圧の壁による閉塞感が生まれ、聴いていると肩がこるような堅苦しさが評価を分けるポイント。一曲、一曲のアイデアは悪くないし、ギターも巧者。随所にスリリングなプレイをねじ込み聴き手を煽ってくる。それに、一辺倒にならぬように少なからず、多彩なアイデアも用いろうと工夫しているだけに、その
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MOGG/WAY-Chocolate Box ★★★ (2020-05-04 14:58:59)

前作から2年のインターバルを空けてリリースされたプロジェクト名義第二弾。時代の流れもありセールス的に振るわなかったと言われる前作。今回はそれなりにヘヴィな音像も取り込みファットな印象も受けるが、それ以上に英国伝統の音楽性を真っ当に引き継いだ部分の方が強く、ラフさを巧みに取り込み情緒のある音楽性を披露。衰えを感じさせないフィルの歌声も艶を増し、ジェフ・コールマンもエモーショナルかつスリリングなギタープレイで魅了。前任者のジョージ・べラスとは違うアプローチなれどギター巧者ぶりを存分にアピール。
彼の味のある多彩なギタープレイにより、UFOの往年の作風と比較しても遜色のないクオリティを誇示。今が全盛期と思わせる充実ぶりを知らしめる結果となった。
これが1999年リリースでなければ、もっと話題になっているかと思うが、マイケル・シャンカーの呪縛は不治の病の如く浸潤、良質な作品をリリース
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MOGG/WAY-Edge of the World ★★★ (2020-05-04 14:02:03)

予定とおりと言えばよいのかミスター情緒不安定のマイケルがツアー中に脱退。もろくも黄金期のラインナップは瓦解することとなった。おまけに権利の関係でUFOと名乗れずにMOGG/WAYと名を変え新作をリリースすることになったがラインナップも含め、だれが見てもUFOの新作と捉える方が無難だろう。
花形であるギタリストの座にジョージ・べラスを抜擢。そのおかげで前作に漂っていた乾いた音像を一掃。英国特有の憂いのあるメロディラインが瑞々しいさに溢れ富んでおり、往年の姿を醸し出しています。フィル・モグも情緒のある歌声で潤いのある歌メロを歌い上げ、完全復活を印象付けました。それだけに、プロジェクト名義になってしまったのが悔やまれますが、ブルージー路線に不満のあったファンの留飲を見事に下げていますね。
それも後任の座を務めたジョージのギタープレイに尽きる。ネオクラ風味満載のソロとUFOサウンドの
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VICIOUS RUMORS-Digital Dictator ★★★ (2020-05-03 17:04:58)

ジェフ・ソープの相棒にマーク・マギーを迎え、不世出のヴォーカリスト、カール・アルバートが揃ろいバンド体制が強化された2枚目。その効果がオープニングナンバーから劇的に変化、ドラマティックかつパワフルなバンドサウンドを確立、ジェフ・ソープが本領を発揮したというところだろう。ドラマ性を高めるツインギターコンビの濃厚な絡み、メロディアスかつ攻撃的なギタープレイが研ぎ澄まさることにより破壊力も倍増と、力技だけではない技巧派ぶりも披露している。

もはやロブ・ハルフォードにも負けていないぞとタメを張れるカールのパワフルヴォイスが各段に音楽性へリアルティを導入、この欧州的な陰りのあるダークメタルサウンドとの相性は抜群の相乗効果を生み出している。2枚目にして威風堂々たる佇まいを醸し出したバンドの出世作。これぞヘヴィメタルの醍醐味が詰まっている。

LONDON-Non Stop Rock ★★★ (2020-05-03 16:43:17)

上での指摘通りL.Aの生き字引のようなバンド。ここから巣立っていたミュージシャンは数多くいれど、このバンド自体はビックになれなかった。では音楽性に魅力がなかったかと言えばそうではない。グラム系特有の毒気もあるが、リジー・グレイのギターは刺激的かつ荒々しいプレーで魅了、そのおかげで対比となるキャッチーなリフが俄然生きている。いい意味での荒さを伴った音楽性はパンキッシュな感性に彩られ、即効性も高く耳なじみ良く飛び込んでくるのだが、どこか聴いたことがある曲に思える個性不足が評価を分ける最大のポイント。リジー・グレイはいいギターを弾いるぞ。花を添えていますよ

クラブシーンで鍛えられたバンドだけに演奏は安定してるが、軽めのミックスも損している。躍動感のあるリズムとエネルギッシュな歌もあり、迫力はあるのだが伝えきれていないのが残念ですね。L.Aメタルの徒花。苦節云々ようやっとデビューに
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OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Under the Graveyard (2020-05-03 16:30:35)

やはりあの声が戻っていると思えるのが印象的
それがCG寅さんであっても
AI美空ひばりでも構わないと思えるかがポイントですね
ひねくれた我が身が憎い
いいPVなのにねぇ

OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Goodbye ★★★ (2020-05-03 16:27:45)

往年のオジー節が聴けます
それだけでファンは大喜びでしょう
タイトルだけ見ると感傷的ですね

OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-All My Life (2020-05-03 16:22:43)

早くも2曲目は歌モノ
今のオジーらしいが
スタンダードな匂いを感じさせる歌メロがなんとも懐かしい

OZZY OSBOURNE-Ordinary Man-Straight to Hell ★★★ (2020-05-03 16:20:07)

骨太なギターを弾くのがスラッシュですね
無難ですが主役はオジーですので無問題
とにかくあの明るい声が戻ってきました
深みなど全くないペランペランの声ですが
この明るい声で歌い上げるから個性的なのです
技術的な部分ではなくキャラで生きてきた男
彼だと一発でわかる独特のトーンが聴けるオープニングナンバー
PV込みだと尚更たのしめるでしょう

OZZY OSBOURNE-Ordinary Man (2020-05-03 16:13:54)

前作から10年ぶりにリリースされた巷で話題の最新作。一応、オジーのラストアルバムとの触れ込みです。実は、最近まで92年以降のオジーの作品をほぼ、聴いたことがありませんでした。今作リリースを機に、毎日オジーのニュースがスマホに流れてくるので、そのしつこさに根負けして定額サービスを受けているSpotifyから視聴。予想以上に時流に乗ったサウンドと、もはやオジーじゃなくとも成立するスタイルに面喰いました。そして紆余曲折を経て辿りつたのが今作になります。

まず驚いたのがリズムセクションが、ファンキードラマーのチャド・スミスとパンク野郎のダフ・マッケンガイ、二度見ならぬ三度見でも驚きを隠せない人選、新しい血の導入としてアンドリュー・ワットがギター兼プロデュースという重要な役どころで登場と、もはや何が出ても驚かない下地の作品となっています。

昔の雰囲気も意識して出している
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OZZY OSBOURNE-Scream (2020-05-02 15:06:36)

新進気鋭のギタリスト、ガスGを招聘して作り上げた意欲作。オシャレロックサウンドに、不釣り合いなガスGのギターがねじ込まれると言う喰い合わせの悪さに、誰が得をして誰に聴かせたいのかと心配になるのですが、これが新時代のヘヴィサウンドというのなら少々中途半端な印象を受ける。またオジーの歌声も加工臭がきつすぎて、彼の魅力たる朗らかでファニーな声が生きていないと思うのだが、これは、前作もそうだっただけに、曲云々よりも問題である。多少は戻っている部分もあるのだが、がなったり唸ったりするのはオジーの本分とは違うだろう。

やはりオジーは、純然たるHM/HRとは違うフィールドに飛び込みロックンロールスターに上り詰めた。リアリティショーに出て、おもろいオッサンとなり若い人にも認知されオズフェスとなる一大興行を打てる大御所なのである。
時代に合わせ変貌を遂げる音楽性、それだけに今作は、狙い
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UFO-Covenant ★★★ (2020-05-02 14:47:33)

出たり入ったりを繰り返す、マイケル・シャンカーが復活してリリースされたアルバム。よほどポール・レイモンドが嫌いなんだろうなぁと女性誌並みの邪推を働かしOL張りに予想して楽しむのですが、音楽性はUFOらしい叙情性のある英国ハードサウンドが帰還。前作がわりとブルージーな路線だっただけに、オープニングから前のめりで楽しめたでしょう。

この時期のマイケルはとにかく精力的だった、アコギのそろなんか乱発していたもんね。マイケルらしい叙情的なトーンもあるし、全体的な楽曲もコンパクトに纏められ、マイケルのプレイは実に溌溂とした印象を受ける。やはりピート・ウェイとフィル・モグがいることで、ソロバンドの時のような責任の配分がバランス良く振り分けられているのが良いのだろう。楽曲も粒が揃い2000年リリースとは思えない古典的なスタイルに落ち着いているのが良かった。もともと地味目の英国ハードサウンド
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HOWE II-High Gear ★★★ (2020-05-02 14:25:18)

シュラプネルから世に出た黒人ギタリストのグレッグ・ハウは兄のアル・ハウをシンガーに迎え結成されたバンド。以前、兄とバンドを組んでいたので、夢が叶ったというところだろう。タイプは違えど、ヴァン・ヘイレンタイプのノリのよいアメリカンロックを主軸に、グレッグのテクニカルなギターを楽しめる仕様。本来、グレッグはこういうギターを弾きたいんだというのが分かる。スリリングなプレイが多彩な色彩美を放ち滑らかに滑り出す、そのリフワークやソロにおける天才的なリックの数々も、既に片鱗を発揮と聴かせる部分が多い。
デビューソロが、少々退屈なネオクラサウンドだったけに、面目躍如というには十分過ぎるほどのプレイアビリティを披露する形となった。曲調に合わせ自然体で挑んだソロやバッキングプレイは当時としては確実に新鮮な空気を運んでいた。MR.BIGやエクストリームの成功前に、グレッグはグルーヴィーでファンキーなノ
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Ravage-Wrecking Ball ★★★ (2020-05-02 14:00:40)

RAVEGEというバンドは沢山ありますが(自動登録できんかった)、こちらはシカゴ出身の正統派HM/HRバンドがシュラプネルからリリースした1st。DDランドのスピーディーなギタープレイをフィーチャーした、欧州よりのパワーメタルサウンドは、US産の裏街道を走る硬派スタイルを披露。濡れているのに湿っていない光沢なまめかしい音像に懐かしさがこみ上げますね。リリースは1986年、日本でも受けそうなスタイルですが、雑誌の評価が箸にも棒にも掛からぬ50点を献上。
シュラプネル謹製のゴチャッとした分離の悪い音質も手伝い一部のマニアからも見放された感はあるのだが、パワーのある沸騰型ヴォイスの押しの強さと、躍動感のあるヘヴィグルーブの旨味は米国ならでは、そこにDDランドが、お得意の高速ピッキングをねじ込み、派手でワイルドなB級アクション映画のような親しみやすさがあり意外と聴かせてくれる。
どこ
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RACER X-Street Lethal ★★★ (2020-04-30 20:51:55)

我らがシュラプネルから速弾きブームに終止符を打つようなニューギターヒーローが現れた。インタビューなどで公言していたLOUDNEEからの影響もあったりと、日本人のハートを掴んでいた印象が強かったポール・ギルバートが主役のバンド。イントロなどモロにLOUDNESSを想起させるものもあったりと、その強力なプレイの数々で当時のギターキッズをノックアウト。後年、MR.BIGを組んだ時の衝撃は計り知れないが、時代を読み取り成功したのは賢い。

当時、僅か10日程の日数でレコーディングをすましたと言われる今作。それでもポールのギターは十分なほど、勢いとスリルに満ちており、少々似たようなフレーズや先人たちの影響があったとて、そんな些細な問題を吹き飛ばすほどの目の覚めるような鮮烈なプレイで魅了してくれる。それに個人的には、確かにLOUDNESSに共通するような楽曲構成があり(高崎同様、テクニカ
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CULPRIT-Guilty As Charged ★★★ (2020-04-30 14:55:59)

シュラプネル主催のU.S. Metal Vol.IIにて、その存在を知らしめたシアトルの正統派HM/HRバンドの1st。良く動き回るベースと手数の多いドラム、濃厚に絡み合う2本のギターがメイデン風のある構築美の高い重厚なサウンドを披露と、味付けはかなり濃い目です。シュラプネルと言えばなスピード級ではない、プログレッシブな展開を導入したミドルナンバー中心の音楽性は、正にガチンコアメリカンメタルの真骨頂と言ったところだろう。
日本人好みのキャッチーさや情緒の欠けたスタイル故に、分かりやすさを求めるマニアには退屈極まりないサウンドとなるのだろうが、この愛想のないスタイルこそ、浮かれ気分でロックンロールなメタルバブル前夜のUSシーンだからこそ、成り得たスタイルと思え、必ずや我が国にも需要のあるシリアスなメタルサウンドである。一筋縄ではいかぬ濃厚さも、ハマれば魅力も倍増となかなかの聴きごたえ
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V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS-US Metal Vol II ★★★ (2020-04-28 21:08:54)

前作から間髪入れずにリリースされた若きギターヒーローにスポットライトを当てたコンピ作。
今回は参加メンバーが熱い。

DISC.A
①Wild Dogs - The Tonight Show
②Cinema - Rockin' the U.S.
③Exciter - World War III
④Culprit - Players
⑤LeMans - Waiting

DISC.B
①The Rods - Wings of Fire
②Mike Batio - The Haunted House
③Vixen - Angels From the Dust
④Virgin Steele - Children of the Storm
⑤Failsafe - Just Passin' Thru

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V.A. (VARIOUS ARTISTS) / OMNIBUS-U.S.Metal Vol.I ★★★ (2020-04-28 20:38:51)

1. Chumbi - U S Metal
2. Exxe - Look into the Light
3. Gilles Melbin Assault - No Time
4. Whizkey Stik - Outta Line
5. Issak Newton - Damascus
6. The Rods - Gettin Higher
7. Greg Strong - The Snake
8. Reddi Killowatt - Liquid Lady
9. Lyle Workman - Code 3
10. Toyz - Rockin Disease

上記アーティストが参加したシュラプネルレコードの記念すべき第一弾の作品はギタリストに特化したコンピ作。
THE RODS以外は無名のバンドorア
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WRAITH-Danger Calling ★★ (2020-04-27 18:58:37)

英国の5人組によるグラム系のHM/HRバンドの1st。一応はメインストリームよりの音楽性だろうが、一頃、巷に溢れかえっていたガンズクローンとはチョイと違う匂いを発散している。ソリッドで毒気のあるサウンドは、アメリカのバンドほど、明るくなってはおらず、そのどんよりとした音楽性は、英国のロックバンドだなぁという空気が充満している。プロデューサーにピート・ウェイとローレンス・アーチャーの名前がクレジット、この二人が、どこまで関与しているかわ分からないが、ここで聴ける古典ロックに根差した退廃的でルーズなサウンドと、投げやりなスタイルが絶妙な空気感を生んでいる。

その姿勢はThe Troggsのカヴァー⑤にも表れており、原曲に流れるトゲのあるポップサウンドを自分たちのモノにしているもが印象的だった。狙ってこうなのか分からないが、生々しく荒々しいミックスはいい意味でラフさを強めており、
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AIR RAID-Across the Line ★★ (2020-04-24 21:00:00)

ヴォーカルとギターのメンバー交代が勃発。音楽性はどうなるのかと危惧していたら、前作同様の古典ロックの再構築サウンドを披露。そのなりきりぶりに懐かしさも一杯なのだが、シンガーがザラついたハスキー系の声にチェンジ、その為に今まで以上に地味さというか無難さが増してしまい、いい意味で楽しめるはずのデジャブ感が、どうも悪い方に転んでいると感じるかがポイント。要するに、今までの世界観を踏襲した安定感のあるサウンドと取れるか、イキすぎた模倣が地味さに拍車をかけ無難すぎると聴こえるかで評価が完全に分かれるだろう。
この手のバンドあるあると言える、殻を突き破れないエアーポケットに迷い込んだ感が強めだと個人的に感じるのだが、随所にお約束の展開も盛り込み、この手の古典サウンドに飢えている、ある意味は、知りたいと思うマニアには必ずや一定の需要があるであろう。普遍的とは難しいものだ。果敢に攻めなければいけな
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DAMIEN THORNE-Wrath of Darkness ★★★ (2020-04-21 13:19:49)

オカルト映画の金字塔オーメンに出てくる悪魔の子ダミアン・ソーンの名前をバンド名にしている、イリノイ州出身のHM/HRバンドの2枚目。80年代の録音していたものを2001年にようやく日の目を浴びることとなった。
古いマテリアルであるため、2000年感は皆無だが、その闇に蠢く不吉なる存在、触れるだけで毒気に侵されそうな瘴気漂う闇夜のヘヴィロックサウンドは、シンガーのシアトリカルさも更に拍車が掛かり芝居がかったメタルサウンドを強く推し進めている。

かつてアメリカの地下で蠢いていたシアトリカルなダークネスワールド全開のメタルサウンド。その裏番長スタイルを徹底的に推し進めることで成し得た境地。音質は非常に悪いのだが、細部まで作り込んだ緻密な演奏、おどろおどろしさだけでは終わらないクールなアイデアを詰め込んだ④などを聴けば、このバンドの知的な才に改めて感心したものです。

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ROSS THE BOSS-By Blood Sworn ★★★ (2020-04-21 12:45:35)

近年はMANOWARの曲を再現するライブなどに注力していた元MANOWARのロス・ザ・ボスが8年ぶりにリリースした3枚目がコチラ。後半3曲のMANOWARカヴァー大会がボートらに収録されていますが、本編も正にMANOWARスタイル一直線。そのやりすぎ感に苦笑いも出ますが、本家がイマイチやり切れていない昨今、その代替え品としては素晴らしいクオリティを保持、むしろ本家を超えてきているぞと言える力が漲っています。その肉汁滴るホルモニックな濃厚エピックメタルワールドのこってり感に、耐性のない方はオープニングナンバー終了後には、胸焼けを起こしているかと思いますが、充当に、あの路線を踏襲しているので、はっきり言って清々しいです。あのフレーズは○○だよなぁとか、デジャブ感が逆に、このエピカル満願全席の味付けにメリハリを付けているのだから、このバンドのやり方は正解なのでしょう。正直、シンガーの断末魔ハイ
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EXODUS-Shovel Headed Kill Machine ★★★ (2020-04-20 17:27:10)

主要メンバーの交代劇を経て完成された新たなる歴史を刻む入魂の一枚。初期の頃の彼らにあった、明るいファニーな空気感を一掃。ひたすらアグレッシブでシリアスなメタルサウンドが爆進あるのみ、2005年という時代性も取り込みガチムチのニュータイプスラッシャーへと変貌を遂げた。
極限まで高めようとした暴虐性、シンガー交代も功を奏して、この音楽性にフィットしていると言えよう。もう少し遊び心や、明るめのザクザクリフが聴ける方が好みではあるが、過去の財産にすがらなくとも十分にやっていることを証明して見せた。
現役感バリバリの音、これがEXODUSの新章の幕開けであろう。

ALDIOUS-Evoke 2010-2020 ★★ (2020-04-19 15:03:40)

ヴォーカルがR!Nちゃんに交代(これでリンって読むのかな?)、その実力はNAMMショーで行われたステージで証明済み。YouTubeに速攻アップされているんだから、数か月遅れの紙媒体情報の限界を感じましたね。
前任者よりも明らかにレンジも広く柔軟、パワーもあり表現者としての正確性も高く、可能性を秘めたステージでした。

2010~20年までの軌跡を刻んだリメイクベストとなった今作の意味は大きい。ハードなバッキングの上にJ-POPよろしくなメロディアスサウンドが華麗に踊る、実に聴きやすい楽曲が売りのバンド。それは海外のマニアにも、独創性を感じさせるものだろうし、国内外問わず需要のあるものだと思う。
それだけにNAMMショーにおける新ヴォーカルのパフォーマンスには、大きな収穫となったであろう。

彼女たちのライブには過去2回参加した程度。新しいドラムになって
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Hibiki-Hands of Providence ★★★ (2020-04-19 14:47:39)

SABER TIGERの若きベーシスト、HIBIKIによるソロアルバム。シンガーに元SABER TIGERの久保田陽子を迎え作り上げたのはメロディアスかつハードな広がりのあるテクニカルサウンドを披露。
オープニングナンバーなど、往年のSABER TIGERにも通ずるような仕掛けの多いメロディアスHM/HRサウンドをもってきたりと、期待に答えつつ、多様性のある楽曲を用意。その場面展開の多さと色彩美豊かな楽曲は、どれもがフックに富んであり、マニアックな路線に突き進むことなく、幅広いファンに喜んでもらえるような柔軟さとミュージシャンとしての懐の深さを見せつけている。特筆すべきは、ソングライティング力の高さなんだろうが、一目でわかる久保田陽子の豊潤なメロディセンスが爆発。ノッケからラストまで、彼女のメロセンスのおかげで、どの楽曲にも瑞々しい潤いを与え視聴感を高めている。

正直
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OZZY OSBOURNE-Black Rain (2020-04-14 14:18:39)

オシャレロックを牽引するキャラの立ちまくった男とオジー。正直、最近までNO MORE TEARS以降の作品をまともに聴いたことがない、これも定額制サービスなど、新しい音楽の楽しみ方の賜物なのだが、彼の特異なキャラを存分に生かし時代と真っ向から対峙している。
オジーが格式高いメタルサウンドをやっていたのは昔の話、彼のキャリアからすれば、オシャレヘヴィロック時代の方が長いわけだから、どのような路線になろうとも驚きはない。ここには、新進気鋭のプロデューサーと新しい事に挑んでいる。過去の遺物を引きずるだけではない、現在進行形の創造主としてオジーは君臨しているのだろう。
個人的には、どこを聴けばよいのだと思うが、はっきり言って今のオジーに対してはキャラのたったオジサン、ある意味きゃりーぱみゅぱみゅと変わらない存在になっています。それくらい現在のオジーを知りません。音楽にも触れていません
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David Ellefson-Sleeping Giants ★★★ (2020-04-14 14:01:16)

Megadethのベーシストとして知られるデイブ・エレフソンのソロアルバム。厳密には頭4曲がトム・ヘイザアートらと作り上げた新プロジェクト。あとはF5時代のデモに未発表音源集となる。
後半に出てくる未発表集が渋い。ジョン・ブッシュの参加にデイヴィッド・グレンアイズリーの歌が収録とマニアなら、いろんな角度から楽しめそうなラインナップとなります。ジョンならハードなスタイルだろうが、デイヴィッドとくれば、どう攻めるのかと興味を尽きませんね。

オープニングのVolturesは今っぽさを補完したサウンドで幕開け、現役感バリバリのヘヴィサウンドで掴みはOK、ちなみにマックス・ノーマンMIXヴァージョンと明記されていますね。DMCがゲスト参加の②も続き、③ではクリス・ポーランドの名前を発見、曲調もいかにもデイブというような展開にファンなら思わずガッツポーズも出るでしょうね。

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OUTRAGE-Run Riot-Hot Rod Immunity ★★★ (2020-04-13 18:31:39)

一気呵成に突っ込んでくるスピードナンバー
怒気を孕んだ橋本の咆哮もカッコいい
ギラギラとした野心も漲っていますよ

OUTRAGE-Run Riot-Blood and Scars ★★★ (2020-04-13 18:29:03)

アグレッシブだしキャッチーさもある
そしてメロディも耳を惹く
ライブ映えする胸を熱くさせる漢メタルナンバー
掛け値なしカッコいいです

OUTRAGE-Run Riot-Edge of a Blade ★★★ (2020-04-13 18:25:17)

アウトレイジ風HELLIONって感じのイントロから一気に走り出します
荒涼としたメロディがヒリリと焼け付くようにまとわります

OZZY OSBOURNE-Down to Earth ★★ (2020-04-10 13:30:23)

前作に関連するツアーではジョー・ホームズを正式メンバーに加え活動するも、合い間にザックを呼び戻したりしていたオジー。結局、今作でザックは正式復帰となるのだが、音楽性は前作の流れを踏襲するメロディアスかつモダンなオールジャンル対応のロックサウンドとして昇華。このあとオジーは、オシャレロックの祭典なども行いシーン全体を牽引。ある意味、彼の名をより多くの人たちに知らしめる重要な作品となった。

外部ソングライターの導入にも違和感はない、プロデューサーもその筋の人間だ。オジー・オズボーンはメタル界のマッドマンから、皆に愛されるロックロールヒーローへと進む。このアルバムには、そういうポジティブな空気に満たされている。2000年という時代に向かい、完全に開き直ったオジー。洗練度も増しに増した流行歌スタイルを取り込み、気分的には向かう所、敵なしと言ったところだろう。

OZZY OSBOURNE-Ozzmosis ★★ (2020-04-10 12:54:04)

スティーブ・ヴァイと創作活動していたオジー、ライブからの引退は宣言していたが、スタジオアルバムやゲスト参加はあるだろうという事なのだが、思っている以上に復帰が早かった。しかも蓋を開けるまでもなくオジーの本格ソロ作。ヴァイとのコラボ曲もあるが、ギターの座はザック・ワイルドに落ち着き、ギーザー・バトラー、ディーン・カストロノヴォ、リック・ウェイクマンが顔を揃える形となった。

そしてソングライティングチームを外部から招聘、時代の流れを読み取った無理のないモダン化、そして過去最高のメロディアスサウンドへと進んでいる。フックのあるメロディを、あの明るいがヌルっとした声質で歌い上げている。相変わらず歌が上手いわけではないのだが、外部の力によってメロディが強化された為に、随分と垢抜けた印象を受ける。
これがオジーなのかとう疑問もあるのだろうが、ソロバンドであるが故に、やりたい放題進
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VIXEN-Live & Learn ★★★ (2020-04-08 19:56:48)

80年代の後半に彗星の如く現れた本格派ガールズHM/HRバンドの4th。かつての主要メンバーはジャン・クーネムンドしかいないが、このバンドは死なず。紆余曲折を経て辿り着いた普遍的音楽性。メロディアスだが地に足の着いたロックサウンドは、2006年という時代と、等身大の彼女たちを投影させている。
往年のアイドルのリバイバルコンサートじゃあるまいし、エエ歳こいた大人の女性にキラキラしたイメージで歌われる方がきついでっせと思う身としては、これくらいが丁度よい。
円熟味の演奏とメロセンスを生かしたリアルロックサウンドは、大人になったVIXENというバンドそのもの、適度なシリアスさと爽やかさを持ち込んだ作風は、じっくりと味わってほしいという強い意志を感じさせ、型に囚われない自由なスタイルを表現している。辛さと甘さが絶妙な塩梅なんですよね。そこを楽しんで欲しいです。

FEMME FATALE-One More for the Road ★★★ (2020-04-08 19:28:15)

知らんうちにリリースされていた幻のお蔵入り音源集。録音時期は1989~90年という事でメインストリーム一直線の音楽性を披露。1stが気に入った方なら今作を間違いなく楽しめるでしょう
紅一点のロレーヌ・ルイスのチョイハスキーな歌声もパワフル、女性ならではのセクシーさが脂の乗ったパフォーマンスとも絶妙な関係性を見せ、クドいと感じさせることなく聴かせてくれたのも心強い。
PVなどで色気を振りまくような演出&編集など、今なら女性軽視と叩かれまくられるだろうなイメージ戦略も逆に足かせになったのか、リアルを求める時代を前に、このバンドも躓きレーベルからのフォローもなくドロップアウト。それがお蔵入りの要因だろうと推察するのだが、彼女は、このあとカントリー系のソロアルバムをリリースしたりしていましたね。

紆余曲折を経て2013年頃からバンドは再始動。現在は女性のみの編成で活動し
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BATHSHEBA-Servus ★★★ (2020-04-08 19:11:44)

Serpentcultのシンガーだったミッシェル・ノコン擁するベルギー産ドゥームバンドが2017年にリリースした1st。このバンド2014年にはデモを世に出しており、彼らが母体のような形になるのか?掛け持ちだったのか分からないがDeath Penaltyでの活動もあったりと少々入り組んでいるが、音楽性はこちらの方が断然、どんより系の遅重ドゥームサウンドを披露。重くのしかかる悪意まみれの激音と、浮遊する神秘性、その相反する音楽性が交わる瞬間に、この手のバンドのカタルシスの開放となるのだろうが、とにかく彼女の歌声が他のグループの差別化を図っている。ある意味ではゴシック系のも通ずる清廉性のある声なのだが、この暗黒面をフィーチャーしたおどろおどろ系では、彼女が浮遊霊の如くゆらゆらと揺らめいており、その二度と会えない儚さと、神秘性を高める存在感が肝だろう。時には淫靡なサキュバスのように男どもの精を
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SERPENTCULT-Weight of Light ★★★ (2020-04-07 18:32:43)

ベルギー産のドゥームメタルバンドの1st。レーベルは安心安全のRise Above Recordsとくれば間違いなしと言えるでしょう。ファズを掛けた汚らしいギター、ワウをかまして歪みまくったベースと酔いどれドラムのコンビネーションは、グルングルンに大地をかき回し天地をひっくり返そうとするほど強力、野趣味溢れるトライバルグルーブは、一度ハマると抜け出せなくなる中毒性をもっている。

ドゥーム系特有の亜流感、その飽食気味のジャンル故のデジャブ感は拭えない面はあれど、紅一点のミッシェル・ミコンの可憐でキュートな声質の歌声はアクセントとなり、暗黒面をフィーチャーする楽曲の対比となる清廉な存在として光り輝いている。
ヴィジュアルも若く綺麗であるために、尚更の事であろう。
けして交わらない光と影、その陰影をクッキリと際立たせたシンガーの在り方が、他のバンドとは一線を画す存在へ
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C.I.A-In the Red ★★★ (2020-04-07 18:02:42)

NUCLEAR ASSAULTのドラマーとして知られるグレン・エヴァンスのソロプロジェクトによる1st。NUCLEAR ASSAULT組の客演や、嫁さんのサマンサまで参加はしているが、基本はグレン一人による演奏がメイン。しかも短期間のレコーディングという一発録音感満載の生々しい演奏は、ライブ感もあり聴き手に鋭い刃を突き立ててきます。
正直、ヴォーカルが弱いとう面はあるのだが、これが俺のやりたいことなんだという、矜持が自信となり音に現れており、説得力も十分。NUCLEAR ASSAULTと比較しすぎれば、頭の中で衝突する違和感はあれど、いい意味でのパターン化した音楽性と真っ向から取り組み、ソロプロジェクトとして動かしている意味合いを強く感じさせる工夫が沢山ある。
それは一見狭いようだが柔軟な姿勢をとることで、別のタイプの音楽性をも取り込みグレン・エヴァンス流の解釈で再構築、エネ
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DEATH PENALTY-Death Penalty ★★★ (2020-04-06 21:25:47)

元Cathedralのギャズ・ジェニングスが次に動かしたバンドがコチラ。勿論レーベルはRise Above Recordsです。バンド名はWitchfinder Generalの1stからでしょ、当然ドゥーム系を想像するのですが、もっとソリッドで勢いのある楽曲が目白押し、たしかにギャズのギターは、それっぽい様相ではあるが、ストレートに走り出すことで、ドゥームってかったるいよなぁと軽嫌いする人にも十分に進めることができるスピード感があります。
NWOBHMにも通ずる勢いとアングラ臭、そしてソリッドで骨太なギターリフから弾き出されるえぐみ、重金属サウンドを支えるのはリフワークに呼応するかのように、まとわりつく濃度のあるヘヴィグルーブが絡み合うことで独特の緊張感をうみだしている。ハードでクールなリフな合間を縫うように、繰り出される粘り腰のグルーブは、時に巨大な猛獣のように暴れ突進してくる
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ELECTRIC CITIZEN-Sateen ★★★ (2020-04-06 20:47:46)

英国のサイケ・ストーナー/スラッジロックバンドEdgar Broughton Bandの代表曲からインスパイアされバンド名を思いついたと言われるアメリカのサイケデリック・ドゥームロックバンドの1st。女性シンガーのローラとギターのロサは夫婦です。

クールに燃える熱情のヘヴィグルーブは焦土の如き乾いているが、ザラザラと絡みつき、猛烈な渇きを感じさせる。ドゥーム系ではあるものの、サバスティカルなスローテンポではなく、もっと攻撃的でソリッドな質感のビートが、ゆらりと揺れながら突っ込んでくることで独特のアシッド感を充満させ、聴き手の感性に浸潤していきます。

浮遊感のある女性シンガーも線は細いが、面妖なるサウンドに侵されることでリードシンガーの個性を放ち、唯一無二の個性となり見事に、その重責をこなしている。この、か弱い女性と思わせる危うさみたいなものが、逆に中毒性を増し
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LUCIFER-Lucifer II ★★★ (2020-04-05 21:23:49)

前作から3年の間にメンバーがヨハンナ嬢を除く全員が交代、新たに参加したのはThe Hellacoptersのニッケ・アンダーソンが参加と、バックが変われば音楽性も変わるという事でオープニングからヴィンテージ臭も香りノリの良いロックナンバーで幕開けと印象を変えてきました。前作に収録されても違和感のない②も出ますが、④ではストーンズのカヴァーと参加メンバーやソングライティングチームを考えれば、進むべき道は1stではないという事を実感するでしょうね。

アルコールに交じりドラックの香りが漂う古典ロックの再考、1stとは違うロックのダイナミズムと、濃度のあるハードなウネリに酔わされます。良くも悪くも灰汁が薄まったことにより万人受けする音楽性になった。
彼女のキャラを考えるとこちらの方がハマっているかもしれない。

LUCIFER-Lucifer I ★★★ (2020-04-05 21:07:02)

The Oathのシンガーだった、ヨハンナ・サドニスが新たに立ち上げたバンドの1st。リリース元はRise Above Recordsに、ギターがAcid ReignやCathedralのゲイリー・ジェニングスが全面参加とくれば、もう出てくる音も想像がつきますが、期待通りの暗黒系ドゥームサウンドを披露。ド頭からオマージュ全開にニヤニヤさせられますが、先人たちからの影響も包み隠さずに取り込む姿も巧みに構成されており、そこにヨハンナ嬢の時には、けだるさもある歌い回しが独特の間を生み出し、淫靡な背徳感を演出、魔術的な響きに妖艶な空気を持ち込み、サバト感を高めているが特徴的と言えるだろ。
それと同じくらい近寄りがたき神秘性を持ち合わせているもの魅力と、圧倒的な闇の存在感を出しつつも、その闇に一筋の光明を射すのも彼女だというのが面白い。オジーへの憧憬も隠さない歌声、ヘヴィさに重きを置いたリズ
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ADX-BESTIAL ★★★ (2020-04-04 21:33:46)

フレンチメタルの重鎮による通算11枚目のスタジオアルバム。徹頭徹尾貫かれるメタル魂。その流儀を徹底的に守り鍛え抜かれたサウンドに嘘偽りは無し、その反面、先人たちからの拝借もチラホラ散見できるのだが、それらを含め、黄金期のHM/HRサウンドを追体験できるという仕様は、若い人にはありがたいし、オジサンたちにはノスタルジー香る貴重な音楽性でしょう。

この時代になっても、俺たちの好きなことをやるという強い意志を感じさせる普遍的なスタイルの踏襲。ドラマティックに駆け抜ける熱情の高いサウンドは、安定感抜群の演奏に支えられ多様性すら感じさせるのだからアッパレである。フックのあるメロディとメタルのマナーに忠実な構成、旬のアイデアも取り込み、色彩美豊かに光り輝かせるのは、このバンドの魅力だろう

この曲はあれとこれなど、野暮なことはせずに楽しむのが一番です。今のご時世、ここまでメ
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WARBRINGER-Woe to the Vanquished ★★★ (2020-04-03 13:35:05)

ド頭からリフ重視の轟音サウンドが炸裂。その破壊力は重戦車の如きパワフルさと重厚感が放たれており、殺傷力も抜群だ。このバンド、そういった剛球路線で押し切るだけではない場面展開や工夫が多々あり、多彩なリフワークや質の高いメロディの導入など、随所にフックとなるパートを盛り込み、飽きが来ぬように良く練り上げられている。タイプの違うツインギターコンビもスリリングなプレイで魅了。基本を押さえつつも、ソロではアーミングも駆使し大胆かつ豪快に迫っていきます。スリルを誘発させる展開を見事に司っていますね。

大胆不敵に迫る爆音ナンバーの数々、ワイルドかつセクシーな高速サウンドは、温故知新を辿りながらも現代的なエッセンスを散りばめ、フレッシュ感すらも漂わせた叡智の結晶。こういう若手がいる限りシーンの衰退は起こりませんね。数年後には彼らが中核を担うのですから。

TESTAMENT-Titans of Creation ★★★ (2020-04-03 13:13:22)

前作から4年ぶりにリリースされた最新作。2012、2016と4年おきに名盤をリリースしてきた彼ら、今回も黄金のラインナップが揃っているだけに期待値もメチャクチャ高まるのだが、これが見事にファンの思いを受け止めている。
スラッシュメタルの定義があるとしたか、彼らの目一杯その定義の中で自身が培った教養を存分に披露。スラッシュ由来の先の展開を読ませないスリル。連携力を高めた一糸乱れるバンドサウンドの凄みとテンションの高さに息を飲みます。それでありながらも機械的に聴かせない生身の人間から放たれる有機的な響きも魅力を増す要因、一本調子にならぬよう楽曲の幅も持たせたアイデアも痛快極まりない、あの曲にチョイと似ているなぁな部分でさえ、必然性を感じさせ、すべてを飲み込ませるんだから恐れ入りました。

ブレることのなかった音楽性、似て非なるものを作り続ける才に改めてひれ伏します。名手アン
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SHAKIN' STREET-Shakin' Street ★★★ (2020-04-01 18:22:02)

オリジナルは1980年、フランス産のHM/HRバンドの2枚目。今作にギタリストとしてアメリカ人のロス・ザ・ボスがどういう経緯で参加したのか興味がありますが、詳しいバイオはさっぱりわかりません。ちなみに今作、CBSから国内盤も出ているので、知っている人もいるでしょう。
女性シンガーのファビエンヌ・シャインがZEPのメンバーと知り合い、乳繰り合いの末に、本国フランスに戻りバンド結成に向かったのが結成の理由というゴシップもあるのだが、フレンチHM/HRを語る上では外せないグループとして目されており、歌詞も英詩なので、初期のフレンチハードサウンドの中では取っつきやすい部類ですね。
サウンドも割とポップでストレートに駆け抜ける曲が多く、欧州由来のマイナー調で泣かせるような展開は少ない。分かりやすいパンクな弾けっぷりと、グラムロックに通ずるようなヌルっとしたキャッチーさや、柔らかい感触も
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ROSS THE BOSS-New Metal Leader ★★★ (2020-04-01 18:00:59)

バンドのスタートはMANOWARのトリビュートバンドだった。そこにロス・ザ・ボスを招きKEEP IT TUREに参戦したのを契機にバンドは本格化。ロスの名前を前面に出して始動となるが、この時点ではソロバンドではなかったと言われるデビュー作。
個人的にはダサいと感じさせるアルバムタイトルも、2008年となればクラシックメタル再考の機運も高まりフェスなども行われていた時期。この機を逃すなとリバイバルブームを作りだしていただけに、ある意味タイムリーと言えなくもない。
ドイツのAFMからリリースですから、もう、ある程度、聴く前から音が漏れ聞こえるのですが(ドイツのIvory Nightメンバーらが参加です)ギミックなしのガチンコメタルサウンドで勝負。その威風堂々とした佇まいは、マニアックな感性に陥ることなく、ヘヴィメタルの本流のど真ん中を闊歩する超横綱相撲サウンド、いい意味のメジャー
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A Ⅱ Z-The Witch of Berkeley - Live ★★★ (2020-03-31 20:42:02)

デイブとゲイリーのオーウェンズ兄弟が中心となり結成されたNWOBHMバンドのデビュー作。デビューがライブ盤という、何とも言えない環境下のリリースに、上手く言えないのですが悲哀を感じさせるのがポイント。
AⅡZ!コールに押されSMOKE ON THE WATERみたいな曲が始まったときは、あれっとなるのだが、聴き進むにつれ独自性をアピール。英国的な憂いと煮え切らないメロディ、そしてリフワーク一発で押すわけではない展開に懐の深さを垣間見ます。

いかんせんライブ録音な為に、バンドの全容というのか、良くも悪くも実力が判明してしまい、イマイチ跳ねあがらないのだが、憂いのあるパートとハードなバッキングとの対比が絶妙な③あたりからグイグイと感触もよくなり、ライブの臨場感がプラスに作用、このギミックなしの構成に、バンドの真骨頂というのか等身大に魅力に触れ、俄然応援したくなります。
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