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「デスメタル」かと言われれば、スラッシュテイストが濃い目で、100%デスメタルとは言い切れない。
逆に「デスラッシュ」かと言われれば、TERROR 2000のようなストレートすぎるわけでもなく、
デスラッシュとも言い切れない。
その何とも微妙なサウンドが、僕にとってはVADERの最大の魅力だと思う。
そんなVADER。今年(来年?)で、結成25周年らしいです。
25年前ってことは、1982年結成ってこと? かなり昔からいるバンドなんですね。VADERって。

1995年発表の2nd。
このアルバムで一気にパワーアップした感がありますね。

個人的には、スラッシュ系のバンドの曲を多くやってくれているのが嬉しい。
欠点は、"Outbreak Of Evil"のアレンジが微妙(悪くはないんですけどね)なのと、
ドラムの、鍋蓋を叩くようなコンコンという音が気に食わない点ですかね。ドックの腕が良いだけにこの音は勿体無い。
でも、DARK ANGELやPOSSESSEDのような80'sスラッシュのカヴァーに加えて、
ANTI-NOWHERE LEAGUEやDEPECHE MODEのような意外すぎるカヴァーもあって、カヴァーアルバムとしては楽しめました。
まぁ、一つ言えることは、どれも原曲以上にパワーアップしていると言うことでしょうかね。

かつての日本公演でも披露された、言わずと知れたBLACK SABBATHのテーマ曲。
当然ながら原曲の禍々しさは再現できていないですが、
なかなかの好カヴァーだと思いますね。これは。

POSSESSEDのカヴァー。
中間のドックの「ドドドドド・・・」というドラミングにやられた!

CELTIC FROSTのカヴァー。これまた原曲は未聴なものの、
シンプルなリフが際立っていて個人的には良いと思う。

"Storm Of Stress"と同じく、TERRORIZER。安定している演奏は流石と言うべきか。

これまたスラッシュファンには嬉しいKREATORのカヴァー。
KREATORはライブではラストのギターソロの部分をカットしていますが、
こちらは原曲に忠実にカヴァーされており、
やっぱりこの曲凄ぇやと再認識させられました。

ニューウェーブ系のバンドであるDEPECHE MODEのカヴァー(原題はI FEEL YOU)。
デスメタルやってる人もこういう曲を聴いてたんだなぁ、と思わされます。

DARK ANGELのカヴァー。
DAが好きな僕にとっては「待ってました!」としか言いようがないです。
インパクト的にはジーン・ホグランのドラミングの方が上ですが、
当然ながらドックも負けちゃいない。

アルバムの1曲目を飾る、SODOMのカヴァー。
原曲に負けず劣らず凄まじい疾走ぷりですが、曲調が・・・なんだか微妙。
でも曲の出来自体は最高なので星3つってことで。

SLAYERのカヴァー。個人的には原曲を超えた素晴らしい出来!

TERRORIZERのカヴァー。
原曲知らないけど、やっぱりVADERは何やっても凄いですね。

ANTI-NOWHERE LEAGUEのカヴァー。
ハードコア/パンクの疾走感を、デス流で表現するとこうなりました的な1曲。

KATという同郷の先輩バンドのカバーらしいです。
テンポ良く疾走しつつも、後半で一気に加速、というアレンジがカッコいい。

Keyがどこか荘厳な雰囲気を醸し出すのに、一役買ってます。

ドックのドラミングが聴きやすいものになっているのが特徴。

僕は朝、学校に行く前にとにかく激しい曲を聴いて
1日を乗り切るための気合を入れるのですが、
あまり時間がない時に聴くのは、たいていこの曲です。
ご飯を食べる時間がないときに飲む、ウィダーインゼリーみたいな感じ(?)ですね。

手数の多いドックのドラミングに乗せて、不穏なリフが次々に襲い掛かってくる。
やっぱりこのバンドはリフが凄い。

言わずと知れたSLAYERのカヴァー。
VADERなだけに、原曲よりもパワーアップしているのは当然。
おまけにライブ音源なので、カッコよさも抜群。とにかく凄い!。

初期のデモ「MORBID REICH」と「NECROLUST」を音源化したもの。
「LITANY」でパワーアップして再録されることになる"The Final Massacre"のオリジナルバージョンが聴ける。
演奏・音質共にまだまだ詰めが甘いものが多いので、マニア向けですね。

1994年発表のミニアルバム。
後に2ndに収録されるタイトル曲やDe Profundis(いずれもバージョン違い)、カヴァー曲Black Sabbathなどを収録。

この曲だけでなく、Raining BloodやSilent Screamも聴いて思ったことだが、
彼等はSLAYERのカヴァーをやらせたらピカイチなんじゃないだろうか。

音が小奇麗にまとまってる感のある1992年発表の1st。
2nd以降のような暴走感は薄めですが、ドックのドラミングはこの頃から凄かった・・・。
可もなく不可もなく、スラッシーなデスメタルの佳作って感じですかね。
後に「LITANY」で再臨するThe Final Massacreの原曲は、ここに収録。

LITANYでの再録版に比べると疾走感では劣るものの、
この原曲の時点で既にリフのカッコよさは健在!

タイトルと曲のギャップが激しい1曲。スラッシュバンドなのに「ラブソング」ですよ。
わざとらしいオーケストラヒットがやけに耳に残る。

ざらついたリフはなかなか聴き応えがある。

1983年発表の3rd。
前作で存在を仄めかしていたタイトル曲というのが、実は20分の大作だったのには驚いた。
プログレ系の大作なんかとはレベルが違う(演奏力は頼りないけど/笑)、この独特の禍々しい雰囲気的は、一度体感してみては?
アンダーグラウンドのメタルバンドへの影響は大きい。

暗黒の芸術作品。

「汚れているものこそ最も美しい」という言葉があるが、このアルバムにはその言葉がぴったり当てはまると思う。
演奏・音質共に最悪だが、時にはこの邪悪な音に埋もれたくなる・・・。

どこを取っても、邪悪極まりない冥曲。

後続のスラッシュ勢にとっては、大いなるインスピレーションになっただろうなぁ。

再録集なのか編集盤なのか素性不明のアルバム。
ですが、ここに入っているBlack Metalはマジでカッコいい!
個人的には、重苦しい原曲よりも気に入ってます。

原曲のロックンロール臭が抜けて、よりスラッシーになっている。
僕が初めて聴いたのはこのバージョンだったので、思い入れがあります。

現代のバンドじゃ、ここまで強烈なライブ盤は作れないだろうなぁ。

このバンドが登場しなかったら、どれだけ多くのエクストリームなバンドが日の目を見ないままだっただろうか・・・。

個人的には「ネオクラシカル」という言葉を使わなくとも、一つの素晴らしいインストとして立っているアルバムだと思う。
1曲1曲に広がりがあって、インストだからこそできる音世界が味わえる。

流麗なギタープレイっていうのは、この曲のようなことを言うんだろうなぁ。

トニー・マカパインのKeyで粘って粘って、ようやく本編スタート。
そこに広がるのは、音の粒が舞う銀世界・・・。

RPGのラスボス戦でかかってるような感じ。
手に汗握るスリリングなインストです。聴くたびに、気持ちが高ぶってきますね。

「これだ!」と言えるようなずば抜けた部分はないものの、
曲そのものは無難な出来だと思う。

ヴィニーのギタープレイだけでなく、トニー・マカパインのKeyのソロも圧倒的!

イングヴェイ的なアコギで始まり、
その後はまるで駆け抜けるようにギターが奏でられてゆく。
無駄なく弾いているので、聴きやすいと思いますね。

哀愁感を帯びたギターの音一つ一つが輝いている。
個人的には、アルバムの中でDaydreamと並ぶ上出来の1曲。

切なげなギタープレイに、「あ～、もうアルバムも終わりなんだな」と思ってしまう。

noiseismさんの「正直言ってそんなに思い入れのなかったバンドですが、
ライヴ盤を聴いて120度考えが変わってしまった」の言葉に同感です
(180度じゃなくて120度なんですね/笑)。
今頃になってようやく1stを買いましたが、今まで何で聴かずじまいだったんだろう・・・。
やっぱりスラッシュは奥が深い。まだまだスラッシュ探求の旅は終わりそうにないですね。

1988年発表の1st。
基本的なサウンドは、ベイエリアスラッシュらしいクランチリフでの押し捲りスタイル。
NUCLEAR ASSAULTのジョン・コネリーを彷彿させるショーン・キリアンのテンションの高いVoも、
フィル・ディメルとロブ・フリンのギターコンビが放つリフのカッコよさも想像以上でした。
ボーナスディスクの2001年のライブでは、リフが80年代のテイストをそっくりそのまま残していて、非常に聴いてて耳心地が良い。
やっぱり、スラッシュは「初期衝動」が大事だと改めて思った。
曲数は7曲と少ないですが、1曲1曲しっかりとエキサイト出来るサウンドが詰まっている。
でも、なんでジャケットこんなにボロボロなんだろう? 綺麗な状態のやつが見つからなかったのかな?

スピードだけに頼らず、リフや曲構成もしっかりしている。
速いだけのスラッシュも最高だけど、こういうサウンドも素晴らしい。

スピードが抑え目な分、リフのカッコよさが際立って聴こえる。

シャカシャカしたドラムの音がやけに耳に残る。
リフは、いかにもベイエリアという感じで良い。