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クーカイさんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 301-350
DEF LEPPARD-High 'n' Dry
DEF LEPPARD-Slang
HALFORD-Crucible
AEROSMITH-Done With Mirrors
AEROSMITH-Rock in a Hard Place
STYX-Brave New World
AEROSMITH-Night in the Ruts
PEARL JAM-Dissident
BLUE OYSTER CULT
SOUNDGARDEN-Down on the Upside
SOUNDGARDEN-Badmotorfinger
SOUNDGARDEN-Superunknown
FOO FIGHTERS-There Is Nothing Left to Lose
FOO FIGHTERS-The Colour and the Shape
FOO FIGHTERS-Foo Fighters
DEEP PURPLE-In Concert with the London Symphony Orchestra Conducted by Paul Mann
KIX-Show Business
ANDREW W.K.-I Get Wet
TANK-Honour & Blood
MOTORHEAD-Hammered
RAGE-Unity
RUSH-Vapor Trails
MANOWAR-Warriors of the World
RUSH-Test for Echo
ALICE IN CHAINS-Alice in Chains
DEEP PURPLE-Made in Japan
METALLICA-Metallica
METALLICA-…and Justice for All
WOLFSBANE-Down Fall the Good Guys-Broken Doll
DEEP PURPLE-Slaves and Masters
MEGADETH-Rude Awakening
IRON MAIDEN-Rock in Rio
MEGADETH-Killing Is My Business... and Business Is Good!
HUGHES / THRALL-Hughes/Thrall
CHEAP TRICK-Busted
HAMMERFALL-Legacy of Kings
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying
RAINBOW-Rising
RAINBOW-Bent Out of Shape
JOHN PAUL JONES-The Thunderthief
BLACK LABEL SOCIETY-1919☆eternal
BRUCE DICKINSON-Scream for Me Brazil
BRUCE DICKINSON-Accident of Birth
BRUCE DICKINSON-Alive in Studio A
BRUCE DICKINSON-Balls to Picasso
SOUNDGARDEN-Louder Than Love
ROLLINS BAND-The End of Silence
THE MAD CAPSULE MARKET'S-The Mad Capsule Market's
THE MAD CAPSULE MARKET'S-4 Plugs
THE BLACK CROWES-Lions
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DEF LEPPARD-High 'n' Dry ★★ (2002-07-04 23:48:00)

'81年発表。2nd。
1stですでにアメリカ寄りの音作りをし、自国の辛辣なマスコミから叩かれたにも関わらず、
2ndでも同じ方向性を貫いた。全くえらい。しかもメロディと音作り(プロデュースはロバ
ート=ジョン"マット"ラング)に磨きをかけ、はい、名盤の出来上がり。
①は疾走する佳曲。3曲目のタイトル曲はミドルテンポでキャッチーな名曲。忘れてはならな
いのは、4曲目の名バラード。アルバムトータルでも(若干青臭いところがありつつも)完成
度は高く、彼らが自分達の音楽に対して自覚的になった、初期の名盤として評価できよう。

DEF LEPPARD-Slang ★★ (2002-07-04 23:31:00)

'96年発表。スタジオ作としては6作目。
この作品の最大の特徴は、アコースティックなアレンジを施された曲
が多いことが挙げられる。そしてアルバムジャケットや2曲目に代表
されるように、オリエンタルなムードが漂っている。
そこまでは良い。そこまでは良いのだが、二つの理由で本作は傑作ア
ルバムになり損ねているのである。
まず、一つ目。ヴィヴィアン=キャンベルに気を使いすぎ。
よりによって毒にも薬にもならないポップソング「WORK IT
OUT」(いや、決して悪い曲ではないのだ。ただ、本作に収められ
て全体の雰囲気を乱していることが気に入らないのだ)を収録しただ
けでなく、1stシングルにカットするとは。
二つ目。メロコアやファンパンク勢に影響されたのか、シンプルでポ
ップでやけに明るい楽曲が収録されていること。

…続き

HALFORD-Crucible ★★ (2002-06-30 16:20:00)

いやあ。やっと聴きました。HALFORD。
これに先がけて聴いたのが、宇多田とOASISの新譜。
どちらも出来が良かったです。
そして本作。なんだかみんなの感想の中にモダンヘヴィネス臭さを嗅ぎ取ってしまい、
ちょっと個人的には好みから外れてしまうかなと思ったのですが、はっきり言いましょう。
名盤です。この作品は。
2曲目の歌メロが、テンポダウンした「PAINKILLER」に聴こえてしまうのが
多少気にはなるが、他の曲は総じて出来が良いです。前半に速い曲を持ってきたのはGOOD。
前作はなんか得意科目に余裕で望んだかのような仕上がりで、楽曲は良く出来ているのになんか
好きになれなかったのですが、本作はロブのこれまでの音楽遍歴が絶妙にブレンドされており、
「今までのことは無駄ではなかったんだな」と思える良い作品です。

AEROSMITH-Done With Mirrors ★★ (2002-06-25 23:18:00)

'85年発表。8枚目のスタジオ作にして、ジョー、ブラッド復帰作。そう、復活作と言う鳴り
物入りの発表だった。「低迷期3部作」第3弾。・・・まあ要するに復活に失敗してしまったわ
けなのだった。
1曲目はジョーのソロ作のタイトルにもなった、「LET THE MUSIC DO THE
TALKING」。出だしとしてはかなり格好良い。ただし、この勢いが続かない。
本人達も後に自覚するのだが、本作発表時点で、本気になってまた頂点を目指そうと思っていたメンバーは皆無であったようだ。ドラッグも止められず、楽曲も昔自分達が作っていたものを無
理に真似たような、なにかちぐはぐな出来。それが本作の印象である。
LAメタル全盛期に、'70年代テイストを纏って「復活」を声高に叫んでも古臭さが匂いたつ
だけであったが、それでも何故か「駄作」と言い切れない。それが私に
…続き

AEROSMITH-Rock in a Hard Place ★★ (2002-06-25 23:00:00)

'82年発表。7枚目のスタジオ作。
「低迷期3部作」(勝手にそう呼んでいるが、『NIGHT IN THE RUTS』
~『DONE WITH MIRRORS』までの3枚)の中では第2弾である。
多分本作は一般的には評価が低いのかもしれないが、実のところは勝負作だったのだ。
1曲目からやたらとテンションの高いスティーブンのVoが、本作にかける意気込みを
十分すぎるほど感じさせる。なにせジョーが辞めてブラッドも去ったため、エアロは両
翼をもぎとられたようなもの。ここが踏ん張りどころだった。
というわけで、本作は個人的には気合の入った充実作という位置付けである。
楽曲も粒揃い。ただ、やはりジョーとブラッドが不在であったのが、エアロであってエ
アロではない不思議な雰囲気を醸し出していることは否めない。

STYX-Brave New World ★★ (2002-06-22 17:06:00)

'99年発表。'97年発表の復活作『RETURN TO PARADISE』(ライヴ盤)に続き発表された。多分デニスを含む編成では最後になるであろう作品(また仲直りしてデニスが復帰することもあるかもしれないが)。
スタジオ盤としては現時点で最新作。
個人的には、冒頭でいきなりAORな「I WILL BE YOUR WITNESS」に面食らった。
STYXの作品は1曲目に勢いのあるナンバーや、アルバム全体の雰囲気を象徴する少し派手目のナンバーを持ってくることが多かったのだが、少しおとなし過ぎる始まりである。
以下の楽曲も、かなり良い曲が並んでいるのだが、どうもしっくりこない。
クレジットを見て納得。トミーとデニスの共作が無いのだ。トミーとJYは共作しているが、デニスは常に単独クレジットである。
まあ、黄金期の作品においても3人(デニス・トミー・JY)がそれ
…続き

AEROSMITH-Night in the Ruts ★★ (2002-06-16 11:54:00)

'79年発表。ライヴ盤を挟み、スタジオ作としては6作目。
いわゆる"低迷期"に発表された作品ゆえに、その評価は一般的には低い。
もちろん前スタジオ作までに見られた、ある種ギンギンなエキサイトメントは存在せず、地味な仕上がりではある。
メンバー間の不和、パンクロックの台頭という内憂外患ともいえる製作環境であったにも関わらず、しかし本作は駄作ではない。
本当に困ったとき、人はどうするか?しかもその人物が表現者だった場合。
その人物は自らの創造力の核となる部分を、しっかりと見つめなおすだろう。
彼らが行なったのは、その作業だった。
絶頂期を通り越し、バンドのキャリア半ばにして自らの本質を問い直した、過渡期の作品として本作は位置付けられる。カヴァー曲が多いのもそのためだと考えれば肯けよう。
もう一度言うが、本作は駄作ではない。裸のエアロ、自分達のル
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PEARL JAM-Dissident ★★ (2002-06-08 02:43:00)

日本盤は'95年発表。実はこれ、アルバムではなくシングルである。
ただし、普通にシングルカットされたものではなく、全7曲収録のうち、6曲がライヴだった。
当時はまだ、『LIVE ON TWO LEGS』がリリースされておらず、彼等のライヴ音源がまとまっていたというところに、本作の価値はあった。
輸入盤では、DISC2と3があり、これらは『DISSIDENT』と銘打たれながらも、「DISSIDENT」は収録されておらず、ライヴ音源がそれぞれ8曲ずつ収録されていた。
そう。つまり、DISC1~3を揃えれば、全22曲収録のライヴ盤になるというわけなのだ。
2nd発表まもなくのライヴなので、非常に熱気のこもった演奏が聴ける。もちろん楽曲は1st、2ndから。
その後『YIELD』までのベスト選曲で、『LIVE ON TWO LEGS』をリリースし、そこまでは良
…続き

BLUE OYSTER CULT ★★ (2002-06-03 23:25:00)

>ぎゃははははははははははは。ひ~っ。C3さん。勘弁です。
ネット見ててこんなに笑ったのは初めてです。そりゃあ、背筋も凍りますわな(笑)。100枚勝手に発注されてはねえ。消費税抜きで25万円だもんなあ。
99枚を私に送りつけるのは勘弁して下さい(笑)。仕事やめて行商に出るようですから(笑)。
しかし駄目ですね、日本クラ○ンも。RAGEの新譜もここから出てますから、3年後くらいにふと欲しくなった時に「100枚からつくります」と言われかねませんなあ。
そうそう、少しバンドについて語らねば。
BOCの売りは、端的に言うと以下のとおりです。
①技巧派
②ポップセンス有り
③メロディアスな楽曲多数。
④と思えばゴリゴリした質感の疾走系の曲も多数あり。
⑤歌詞にオカルト、ゴシックホラー、SFからの影響が大。
代表曲はみなさんご存知の、
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SOUNDGARDEN-Down on the Upside ★★ (2002-06-01 01:48:00)

'96年発表。メジャーデヴュー後4作目(通算5作目)。
現時点での最終作(ベスト盤除く)。
個人的には1曲目「PRETTY NOOSE」に尽きる。この曲は彼等の残した楽曲群の中でもベストだと思う。
他の収録曲も、重い質感を持ちグネグネとうねる曲が多く、ツボにはまると快感になる。
前作『SUPERUNKNOWN』のコインの裏側にあたる作品。

SOUNDGARDEN-Badmotorfinger ★★ (2002-06-01 01:39:00)

'91年発表。メジャーデヴュー後2作目(通算3作目)。
彼らはこの作品でブレイクした。なんと言っても1曲目の「RUSTY CAGE」が出色の出来。上り調子のバンドの勢いを丸ごとパックした、好作品。

SOUNDGARDEN-Superunknown ★★ (2002-06-01 01:34:00)

'94年発表。メジャーデヴュー後3作目。ただし、『ULTRA MEGA OK』から数えて4作目とされることのほうが一般的。
本作は彼らにとっての「勝負作」と考えて良いだろう。前作でブレイクした結果、本作に関してはレコード会社もバンドも「これでもくらえ!」と言わんばかりの気迫に満ちている。
実際、楽曲も充実している。全16曲(ボーナストラック含む)とかなり長尺な作品なのだが、収録曲数に比例し、聴き所は多い。
個人的には①、②、⑤、⑦がベスト。特にタイトルトラックの⑤は、独特のうねりや、キャッチーかつサイケである妖しげなリフが最高に気持ち良い。

FOO FIGHTERS-There Is Nothing Left to Lose ★★ (2002-06-01 01:01:00)

'99年発表。3rd。
1st、2ndがどことなく閉塞感を感じさせたのに対し、本作は開放感やリラックスしたムードがそこはかとなく漂っている。
しかし、製作時のデイヴはそれどころではなかったはずだ。本作レコーディング直前にまたもやメンバーチェンジ。
どうもこのバンドの場合メンバーが流動的で、バンドの活動がその都度妨げられているのがなんとも歯痒い。
それでも『失うものは何も無い』などと題名にしてこのような良質な作品を届けてくれるのだから、このバンド(とデイヴ)は信用に値するのだ。
今後もぜひ頑張って欲しい。

FOO FIGHTERS-The Colour and the Shape ★★ (2002-06-01 00:50:00)

'97年発表。2nd。
本作は、前作の作風を引き継ぎながらも、新しい境地の開拓も行なっている。とはいえ、もともとデイヴが持っていた音楽的ヴォキャブラリーの範疇にあるものが、自然と滲み出てきたような印象である。
明るさや威勢の良さは前作の方が上だが、哀愁というかなにか心の琴線に触れる甘酸っぱい(うーん、表現が難しい!)メロディは本作の方が多い。⑩、⑬が特にお気に入り。

FOO FIGHTERS-Foo Fighters ★★ (2002-06-01 00:43:00)

'95年発表。1st。
本作と次作の『THE COLOUR AND THE SHAPE』は同一の作風で、双子の兄弟みたいなもの。ただし、片方は見た目陽気で、もう一方は思慮深い顔をしている。陽気な方が本作。
カート=コバーンの没後、残されたメンバーの活動について多大な関心が寄せられた。Bのクリス=ノヴォセリックは自身のバンドを結成しつつも、活動の主体はNIRVANAのライヴ盤の編集作業に重きを置いた。一方Drのデイヴ=グロールもバンドを結成、それがFOO FIGHTERSである。
本作は、方法論的には強弱法を採用した楽曲の構築など、NIRVANAと質感を一致させる面が多い。また、歌詞世界も物事や感情の暗い側面を映し出すものがあり、これもカートの世界観とある部分一致する。
しかし、決定的に異なるのはポジティヴな印象を受けるメロディが、これでもかと詰め込まれているところ
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DEEP PURPLE-In Concert with the London Symphony Orchestra Conducted by Paul Mann ★★ (2002-05-31 01:25:00)

'99年発表。作品的には'70年発表の『CONCERTO FOR GROUP AND ORCHESTRA』の焼き直しと言えなくもないのだが、『CONCERTO~』の楽曲だけでなく、ジョンのソロ作やロジャーのプロジェクト、GILLAN=GROVERの作品などからの楽曲もLIVEで聴けるので、かなりお得感はある。
ラストの「SMOKE ON THE WATER」にはロニー=ジェイムス=ディオがゲスト参加。やっぱ上手いってこの人。

KIX-Show Business ★★ (2002-05-31 01:13:00)

'95年発表。スタジオ作では6作目。
前スタジオ作の『HOT WIRE』があまりにもハードで格好良かったため、購入当初はちょっとポップ過ぎ、おとなし過ぎという印象だった。
しかし、数年ぶりに聴きなおしてみるとなかなかどうして、元気なKIX印の刻印が押された良質のアルバムだということがわかった。
再結成してくれないかな。目茶苦茶良いバンドだったよ。KIXは。

ANDREW W.K.-I Get Wet ★★ (2002-05-31 01:06:00)

方法論的には、THE WILDHEARTSやデヴィン=タウンゼントがすでにやっていることに類似している。キャッチーな楽曲を、おそろしくノイジーに演奏する。しかも物凄い音数をクリアーに聴かせる。
楽曲の邦題は馬鹿みたいな題名ばかりだが(揶揄しているのではない。傑作な邦題だと思う)、この人のポップセンスは並外れている。
ある種偏執的な音作りといい一種の天才だと思う。

TANK-Honour & Blood ★★ (2002-05-31 00:56:00)

あちゃー。モルドフさんに先を越されてしまいました。
TANK、俺が追加しようと思っていたのに・・・。
モルドフさんも言っていますが、本当、格好良いHMです。MOTORHEADの弟分ですが、もうちょっとHM寄りですかね。CD化されていますので、突進型HMが好きな方はぜひ聴いてみてください。発売元ロードランナー㈱、販売元ビクターエンタテイメント㈱、品番はRRCY-2033です。'97年にCD再発されていますので、店によっては置いてあると思うのですが・・・。

MOTORHEAD-Hammered ★★ (2002-05-31 00:46:00)

『SACRIFICE』の後の2作品は購入しなかったのだけれど、久しぶりに聴いてみました。MOTORHEAD。
ブルーズが根底に脈打つ非常に良質かつラウドなHRを、思う存分堪能できます。
本当にレミーのVoは熟成されたウィスキーのようだわ。渋いし格好良いし、とにかくROCK!な作品。

RAGE-Unity ★★ (2002-05-31 00:39:00)

RAGEはこの作品で初めて聴くのだが、もろにツボにはまった。
楽曲にはばっちりフックがあるし、ギターソロも往年のHMらしいテクニカルかつメロディアスなソロが堪能できる。
痒いところに手が届く、最高品質な作品。

RUSH-Vapor Trails ★★ (2002-05-31 00:33:00)

正直なところ、殺られました。この作品には。
『TEST FOR ECHO』で一つ頂点を極めたと思っていたので、次はどのような方向性を提示してくるのかと思っていたら、まさか原点回帰とは・・・。
もう、なにも言うことはありません。ニールのドラミングは凄まじい躍動感を感じさせるし、ゲディのベースはとにかくうねるし、とにかくメロディアス。そしてアレックスのギターはとにかく"ハードロックな"ギター。格好良くかき鳴らしてくれています。
ニールの歌詞も、ものすごくポジティヴだし、良かった良かった。
幸せです。

MANOWAR-Warriors of the World ★★ (2002-05-31 00:25:00)

一言で言うと、血沸き肉踊る素晴らしい作品。
エッヂの立ったリフ、メロディアスなギターソロ、荘厳な曲調、威厳さえ感じさせるエリックの歌。HMを聴いていて心底良かったと思える。
とにかく、エリックが上手い。聴かせる。大満足な一枚。期待を裏切らないバンドMANOWARの面目躍如たるものがあります。

RUSH-Test for Echo ★★ (2002-05-14 22:16:00)

スタジオ作では通算16作目。'96年発表。
前作で少しグランジーな音にちょろっと色目を使った(ただし、彼等の場合売るために流行の音を取り入れるのではなく、「へー、またこういうハードなプレイが流行っているのか。なんか昔を思い出して血が騒いでくるな!」というノリだと思う)彼等だが、本作ではその"グランジーなノリ"も咀嚼しており、また一歩進化した感がある。
RUSHというバンドは、だいたい4作品の中である一つの方向性を追求するのだが、同一の方向性の中でも少しずつ方法論を変えてくる。それでいながら、前作までに試した方法論が必ず楽曲群のどこかに息づいているのが特徴。故に、聴き手は「裏切られた」と思うことなく、RUSHの"実験の成果"を楽しむことができるのである。
本作は『PRESTO』から始まった第4ターンの最終作にあたり、『PRESTO』で提示された、"コンパクトな楽曲でHR特
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ALICE IN CHAINS-Alice in Chains ★★ (2002-05-09 22:48:00)

あ~あ。レインが逝っちまったよー。だからアーティストはドラッグやっちゃいけないんだよ。やったって良いことねえんだから。「曲想が湧いてくる」?馬鹿言っちゃいけない。「LSDでラリるのは禅の悟りの境地と同じだ。脳内における麻薬物質の作用をみると・・・」?ふざけんなって。
らもさんがどっかで書いていたけど、「ドラッグの使用に伴う弊害は本人の責任に帰する。それ以上の罪を問わない」とかなんとかカーター元大統領が言ったそうだ。確か"ドラッグやって身体壊すのはやった本人の勝手"という意味で言ったとか。
だが俺はその意見には反対。人間はそんな強い存在じゃないんだよ。死ぬまでやるか、やっている最中に人を殺すかするんだから。本人がやめねえんだったら、周囲の奴がやめさせるしかないんだ。
この3rd。凄く出来がいいよ。1曲目からグイグイ彼等の世界に引き込まれていくけど、特に出来が良いのは3曲目
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DEEP PURPLE-Made in Japan ★★ (2002-05-04 15:00:00)

'72年発表のライヴアルバム。日本盤タイトルは『LIVE IN JAPAN』。
作品の内容については、もう上の方でいろんな方々がたくさん書いておられるので、私は'92年リリースの3枚組と、'98年リリースのリマスター盤についてちょっとご紹介を。
3枚組は、8月15日と16日の大阪公演と8月17日の東京公園を収録。アンコールは15日では「BLACK NIGHT」、17日で「SPEED KING」を収録。
リマスター盤は2枚組で、アンコールは「BLACK NIGHT」、「SPEED KING」、「LUCILLE」を収録。「BLACK~」と「SPEED~」は8月17日の東京公演のものを、「LUCILLE」はその前日の大阪公演のものを収録しています。
改めて購入するならリマスター盤がいいでしょう。
それにしても、感嘆すべきは'72年当時に録音機材をかき集めた(当初は
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METALLICA-Metallica ★★ (2002-05-03 01:54:00)

実はちょっと評価に苦しむ作品。いや、名盤であることは疑いない。それに私はこの作品が好きだ。「ENTER SANDMAN」をたまにカラオケで歌うことすらある。
だがしかし、この作品がリリースされたことによってHM界に与えた影響力を考えると、素直に「大好きです!死んだら棺桶に入れてください!」と言えないのである。
いや、わかっている。彼らは悪くない。ヘヴィかつグルーヴィな音にシフトしたのは、売れ線を狙ってやったことではないし、ジェイムズの歌が上手くなったことは歓迎すべきことなのだ。
それでも私は言いたい。本作のリリース後、疾走する昔ながらのHM・HRがほとんど壊滅状態に陥ってしまったのだ。猫も杓子もヘヴィ、ダーク、グルーヴィ。全くUSの音楽業界が腐り果てているのを目の当たりにする思いだった。そりゃALICE IN CHAINSとかお気に入りのバンドが浮上できたのは嬉しかった
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METALLICA-…and Justice for All ★★ (2002-05-03 01:35:00)

初めてアルバム単位で彼らに接した、思い出深い作品。
1曲目が始まった途端、「うわ、凄え!」と思った。ヘッドフォンで聴いていたのだが、ジェイムズのリズムギターが目茶苦茶低い音域までカヴァーしていて、ウォンウォンいって聴こえてきたからだ。もうこの瞬間に彼等の音楽が異端であることがわかった。
しかし、どうしたことか彼らはその過激な音楽性と反比例するかのように、どんどん巨大な存在になっていった。「ONE」のヴィデオ・クリップがきっかけだったとか、3rdで注目されていた社会的事象を鋭く切り取った歌詞世界が、いよいよ注目されるようになったのだとかいわれていたが、そんなことはどうでも良かった。アンダーグラウンドの代表のようなバンドが、突然メインストリームになっているのだ。ただただそれが痛快だった。
当時ジェイソン加入後初の作品ということで、熱狂的なクリフファンが「つまらねえベースライ
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WOLFSBANE-Down Fall the Good Guys-Broken Doll ★★ (2002-05-03 01:09:15)

「あんた、自分のやっている仕事が好きかい?それとも、動物園の中にいるような気がしているのかな?どの檻にも壊れた人形が入っているようなさ。みんな様々に壊れ砕かれているけど、見た目は皆同じようだ。
・・・幸運の女神はいつか俺達の上にも輝いてくれるさ・・・」
たまに引っ張り出して聴く『DOWN FALL・・・』アルバムの中で、中盤に登場するこの曲はなんだか少しほろ苦く、それでいて元気づけられる名曲。
隣の兄ちゃん達がバンドを組んだかのような親近感が、彼らにはあった。それは歌詞にもにじみ出ている。再結成してくれないかな・・・。

DEEP PURPLE-Slaves and Masters ★★ (2002-05-03 00:37:00)

わはは。H・Wさん、その意見可笑しすぎ。俺も賛意を表します。
このアルバムはジョー=リン=ターナーのDPでは唯一の作品です。当時はメンバーのうち3名が元RAINBOWだということで、「これはもうDPとは言えない」などという意見もあったりしました。しかし、そもそも再結成DPはRAINBOW通過後のリッチーを立役者にしていたわけですから、『PERFECT STRANGERS』からすでにRAINBOWっぽいわけで、なにを今更言ってんだかという気もしました。
とはいえ、それじゃこの作品はまんまRAINBOWなのか?というと、実は違うと思います。
何故か。それはジョン=ロードのハモンドに理由があります。このおっさんのアクが強いこと。曲をかかねえとか悪口を言われたりしましたが、やはり何だかんだ言ってもバンマスはこの人でしょう。ジョンがハモンドを鳴らすだけで、立派にDPの曲になってい
…続き

MEGADETH-Rude Awakening ★★ (2002-04-21 03:41:00)

皆さんは、ライヴ・アルバムを購入するとき何を期待するだろうか。オリジナルヴァージョンより生々しい演奏?激しさを増したアレンジ?幾分テンポアップした楽曲群?各プレイヤーの火花を散らすようなコンビネーション?このMEGADETH初のライヴアルバムには、以上に列挙した要素が全て含まれている。
とにかく上手い。ムステインとピトレリのギターは、ツインリード、リズム+リード、いかなる場面においても完璧なコンビネーションだ。それに、エレフソンの時に地を這い、時にメロディアスなベース。それに加えて、アタックが強く、かつ燃え盛る炎のようなドラミングを見せるデグラッソ。
このライヴアルバムは、単にMEGADETHが最高のライヴを記録したというだけではない。今現在、HM/HRシーンが到達した最高峰を我々に示している歴史的作品だ。

IRON MAIDEN-Rock in Rio ★★ (2002-04-21 03:14:00)

'02年発表。メイデン久々のライヴアルバム。『BRAVE NEW WORLD』までのキャリアを総括。従って、当然のことながらスタジオ最新作からの曲が多い。だが、これが良いのだ。
まず、「THE WICKER MAN」。ライヴ・ヴァージョンで聴くこの曲は、かなり格好良い。「INTRO」が終わり、この曲が始まる瞬間はゾクゾクするような興奮を覚える。かの名作『LIVE AFTER DEATH』で、チャーチルの演説から「ACES HIGH」へと移る瞬間を思い出させる。
2曲目の「GHOST OF THE NAVIGATOR」も、「RIME OF THE ANCIENT MARINER」を想起させる。全般的に『BRAVE NEW WORLD』収録曲はライヴでは魅力が格段に増している。
だが、本作での一番の聴き所は、やはりCD1の8曲目「SIGN OF THE CROSS」と、CD
…続き

MEGADETH-Killing Is My Business... and Business Is Good! ★★ (2002-04-20 14:03:00)

'85年発表。1stアルバム。全てはここから始まった。
複雑かつ、鋭利な刃物でザクザクと切り裂くようなリフ。目まぐるしく変わる曲の展開。それでいて曲の主題は明快で、しっかりとしたフックを持っている。ムステインが創出した"インテレクチュアル スラッシュ"は、すでに本作で恐ろしいほどの完成度を誇りつつ提示されている。
しかし、発表当時はサウンドプロダクションが最低であったため、この名作は本来得るべき評価を与えられなかった。そりゃあ、そうだ。これだけ高い音楽性のものが最低の音質で聴こえてくれば、そのギャップだけで「なんだよ、これ」と思われて当然だろう。発表当時、B!誌のレヴューで「音が悪すぎる」と酷評されていたのも当たり前のことである。
しかし、本作は甦った。デジタル・リマスターという言葉を、これほどまでに有難く感じたことは無い。最高である。MEGADETHに駄作は一つもない
…続き

HUGHES / THRALL-Hughes/Thrall ★★ (2002-04-06 23:29:00)

'82年発表。HUGHES/THRALL唯一の作品。
以前から名盤との評価を聞き気になっていたのだが、ついに先日購入し聴いてみた。
いや、間違いなく名盤である。楽曲はまさしくアメリカンHR以外のなにものでもないので、グレン=ヒューズがそれまでに作ってきた、ファンキーな要素を少し含むロックを想像すると肩透かしを喰らう。しかし、ギターの音作りにクセがあるパット=スロールとのコンビネーションは、本作をただのアメリカンHR作品以上のものにしている。ちなみにパットのギターはどことなくブライアン=メイを思い起こさせる。
どの曲も本当にクオリティが高いが、特に①やヘヴィなリフが格好良い⑤が気に入っている。

CHEAP TRICK-Busted ★★ (2002-04-06 23:15:00)

'90年発表。13枚目。あの全米で大ヒットした復活作『LAP OF LUXURY』の次作である。
最初に断っておくが、私はあの『CHEAP TRICK AT BUDOKAN』がピンとこなかった人間である。しかも中古盤屋に売ってしまった。だから、正直なところこのバンドの持ち味というものを、ひどく偏った見方で捉えていると思う。
ゆえに、本作も外部ライター大賑わいで、CHEAP TRICKのファンからは評価が低いのかもしれないが、私から言わせてもらえば大傑作である。全曲捨曲無し。どの曲も耳を捉えて離さない良いフックを持っている。しかも抜きん出て出来のいい曲を2曲も含む。ハードポップ路線での代表格が6曲目の「BUSTED」、バラードの代表格が9曲目の「WHEN YOU NEED SOMEONE」である。特に後者に関しては、これまでに聴いたバラードの中でもトップの5曲に入る傑作だと、信
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HAMMERFALL-Legacy of Kings ★★ (2002-04-06 22:56:00)

実のところ、私はメロディック・スピード・メタルとか、ジャーマンメタルと呼ばれる、あるいはそれらに類するバンドの音楽が苦手である。いや、馬鹿にしたり貶めたりするつもりは毛頭無いのだ。私が苦手なものが大好きという人が大勢いることも知っている。ここ日本においてはジャーマンメタル勢の人気はかなり高いし、本サイトにおいてもSONATA ARCTICAの熱烈なファンの方々が大勢いらっしゃる。
というわけで、これはあくまでも個人的嗜好の範疇の話なのだが、なにが苦手かってドラムがドコドコドコドコドコ・・・と始まってしまうともういけない。そして、こちらの再生機器の性能が低いことも要因になっているのかもしれないが、ギターの音とキーボードの音がダマになってドーンと耳に飛び込んでくるのも苦手。そんなわけで、正直なところメロディック、スピード、ジャーマン、と名のつくものはほとんど聴かないのだ。
しかし
…続き

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying ★★ (2002-03-24 21:57:00)

'90年発表。スタジオアルバムとしては8枚目。
はっきり言うが、このアルバムはメイデンファンでも上級者向けである。かういう私も、本アルバム収録曲に関しては、好きな曲より嫌いな曲の方が圧倒的に多い。あと、プロデュースも好きではない。ギターのエッジが全然足りない気がするのだ。最も困惑したのはタイトルトラック。ギターがスムーズかつクリアすぎる。メロディー自体が単純なものなので、ツインリードが際立つようなハーモニーを書いてくれればよかったのにそれも無し。そう。このアルバムのもう一つの特徴は、メロディーの単純化だったのである。
ロックンローラー気質のヤニックの加入は、演奏自体にラフさをもたらしたものの、デイヴとのコンビネーションやメロディーに単純さをもたらしてしまった。そんな中でギラリと光るのが、1曲目の「TAILGUNNER」と8曲目の「HOOKS IN YOU」。特に「HOOKS
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RAINBOW-Rising ★★ (2002-03-24 00:36:00)

RAINBOWの全作品のなかでも、特に大好きなものを挙げよと言われると、いくら絞っても二つまで。一枚に絞れない。そして二枚のうちの一方が本作。『RISING』である。
個々の楽曲に関しては、実は「STARGAZER」と「A LIGHT IN THE BLACK」以外はあまりピンとこない。しかし、アルバム全編を聴き通すと、とんでもない完成度を誇っていることに愕然とする。私にとって本作はそういう作品であった。トータルイメージとしては、「STARGAZER」の詩世界が全てである。魔法使いと、天の高みへと届かんとする塔。詩の中で主人公達は鞭打たれ、苦役に喘ぎながら肉を削ぎ、骨を砕き、塔を建てていく。
最後に魔法使いが塔から墜落するシーンが、強烈にイメージされる。
特別キャッチーな曲や、ポップな曲があるわけでもないのに、本作が名盤であるとの評価を受けているのは、それはジャケット・
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RAINBOW-Bent Out of Shape ★★ (2002-03-24 00:12:00)

RAINBOWとDEEP PURPLEのどちらが好きか?と問われたら、私は迷わずDPを選ぶ。だがそれは、RAINBOWがつまらないバンドだったということを言っているのではない。当然、偉大なバンドだと思うし、彼等の全カタログを見渡しても名盤ばかりで駄作は一作もない。
ベストはどれかという設問だと答えるのが難儀だが、好きな作品は?と訊かれると即座に挙げられる。ただし二作品だが。どちらか一つと言われると、これもまた難しい。
この『BENT OUT OF SHAPE』は好きな二作品のうちの一つだ。ジョー=リン=ターナーがVoをとっていたころの最終作だが、キャッチーさやポップさを散りばめた、ある意味万人受けするHRをかっちり作りつつも、リッチーのソロが楽曲を壊す一歩手前の鬼気迫るものになっているところが本作の特長だ。楽曲も粒ぞろいで、バラード系の2曲(②・⑦)は名曲。その他の楽曲も、ハ
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JOHN PAUL JONES-The Thunderthief ★★ (2002-03-20 23:50:00)

'01年発表。2作目のソロアルバム。
ミュージシャンという人種はプレイヤーとアーティストに分けられると思うのだが、この人はまぎれもなくアーティストである。ジョン=ポール=ジョーンズ。言わずと知れた、元LED ZEPPELINのベーシスト。
作品の感触はJEFF BECKの最近の2枚に良く似ている。感性が全く古ぼけておらず(ただ8曲目の琴の使い方はベタベタだが・・・ま、それも愛嬌)、自分の表現したいテーマが明確なためだろう。ベースがうねりまくる楽曲があるかと思えば、ピアノの弾き語りがある。そうかと思えばやたらと手数の多い(ベースね)アップテンポの曲もある。非常にバラエティに富みつつも、アルバムに統一感がある。
ものすごい長いキャリアの持ち主なのに、まだソロ2作目だということに驚いてしまうが、なにはともあれベースが気持ち良い。傑作。

BLACK LABEL SOCIETY-1919☆eternal ★★ (2002-03-16 09:11:00)

'02年発表。BLS名義でのスタジオアルバムとしては3作目。
などと書いてはみたが、実はこれ1枚しか持っていない。しかし、非常に気に入ったので他の作品も欲しくなってきた。
ゴリゴリのメタル、怒涛のごとく突進するファストチューン、地を這うような重いリフ、そして哀しく美しいメロディ。本作ではこれらが全て表現されている。Voはザック本人。曲によってはオジーに似ていて可笑しいが、それはオジーのアルバム用に書かれたものなのだろう。他にはベースもプレイしており、マルチアーティストぶりを発揮している。
惜しむらくは、後半にあと1曲でいいから早い曲が欲しかった。とはいえ、十ニ分に"ヘヴィメタル"な本作は、確かに「アイアン」である。名作。

BRUCE DICKINSON-Scream for Me Brazil ★★ (2002-03-11 23:19:00)

'99年発表。ライヴアルバム。すでにライヴアルバムをものにしていた彼らだが、本作の布陣は完璧である。エイドリアン=スミスにロイ=Z。
ライヴ盤を買うのは何故か?オリジナルヴァージョンでは聴けないプラスαを期待して買うわけだが、本作はそういう意味で期待を裏切らない。私は正直なところ『THE CHEMICAL WEDDING』は嫌いではないのだがあまりにも重すぎ、暗すぎたため少々苦手だった。しかし、本作での『THE CHEMICAL~』収録曲はなんと素晴らしく格好良いことか・・・。
全ての曲がヴァージョンアップしている、ライヴアルバムのお手本のような作品。

BRUCE DICKINSON-Accident of Birth ★★ (2002-03-11 23:05:00)

'97年発表。ロブ=ハルフォードにとっての『RESURRECTION』と同様の位置付けができると思う。いわゆる復活作である。ただ、ブルースの場合は決して駄作は発表してこなかったので、このアルバムでHMのフィールドに"帰ってきた"時には嬉しい反面「無念だったろうな・・・」と少し同情を覚えた。
しかしそれは余計なお世話だった。今のブルースはMAIDENにいることをこの上なく楽しんでいるようだし、HMが嫌になってMAIDENから抜けたのではないことが明白だ。
さて、本作である。徹頭徹尾HM。しかも相棒にエイドリアン=スミスを呼んでいる。鬼に金棒とは正にこのことだ。MAIDEN時代からこの2人が書いた曲はキャッチーでハードでスピーディーな名曲が多い。なかでも聴き所は6曲目の「ROAD TO HELL」。やった本人も「あまりにMAIDENっぽかったので収録するかどうか迷った」と言ってい
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BRUCE DICKINSON-Alive in Studio A ★★ (2002-03-11 22:53:00)

'95年発表の2枚組みライヴアルバム。1枚目はスタジオライヴ、2枚目はマーキーで収録されたもの。よって1枚目は既発の曲をこの当時固まっていた"新バックバンド"(後日SKUNKWORKSに発展)によって再演・再録したという趣き。ライヴの面白さは断然2枚目のほうが上。
次作の『SKUNKWORKS』は曲がいまいちだった。だが、演奏的にはそれほど悪くなかったことを本作を聴いて思う。
本ライヴでの演奏はどちらかというとHM起源の演奏ではなく、ヘヴィロックやオルタナティヴに影響を受けたものだ。だがそれがかえって曲に新しい生命を吹き込んだような気がする。同様な内容のCDが2枚で少々価格的に高めだが、買って損はなかったと思わせられた力作。

BRUCE DICKINSON-Balls to Picasso ★★ (2002-03-11 22:41:00)

'94年発表。ソロ2作目。
この人の場合何がえらいかって歌が上手いこともさることながら、格好良いフックやリフを"知っている"ということが偉い。従って本作も当然のことながら佳曲、名曲が多い。特にのけぞったのは⑤と⑨。⑤は引きずるように重いリフながらもキャッチー。⑨はとにかくリフが格好良い。しびれる。もちろん①や⑥、⑩も忘れてはならない。聴きどころ満載の名作。

SOUNDGARDEN-Louder Than Love ★★ (2002-03-09 21:46:00)

'89年発表。メジャーデヴュー作。
C3さんのリクエストにお答えして・・・。というわけではないが、SOUNDGARDENは優秀なHRバンドであった。サイケデリックな側面もたまに見せたりもしたが、彼等の根本にあったものはBLACK SABBATHでありLED ZEPPELINであった。「グランジ・オルタナ」バンドとして考えるのは誤りではないかと思う。
NIRVANAやPEARL JAMとひとくくりにして考えられることが多いかもしれないが、この3バンドのなかで純粋にグランジだといえるのはNIRVANAだけであろう。PEARL JAMはヘヴィ・ロックの中でもロックンロール寄りのバンド、そしてヘヴィメタル寄りだったのがSOUNDGARDENだったと解釈している。
さて、本作だが個人的に最も気に入っているのが③である。リフの格好よさもさることながら、スローテンポで重々しく始まりな
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ROLLINS BAND-The End of Silence ★★ (2002-03-09 21:26:00)

'92年発表。もとBLACK FLAGのヴォーカリスト、ヘンリー=ロリンズが結成したニューバンドの記念すべき1st。
皆さんはどうしても暴れたくなったとき、聴くCDが決まっているだろうか?私は迷わずこれを聴く。ヘヴィでグルーヴィーで、ハード。ロリンズのヴォーカルは神がかりしているかのような錯覚さえ覚える。ド迫力。
バックを務めるメンバーはいずれも技巧派。ある種プログレッシヴともいえるプレイで、ヘヴィな楽曲を彼等独特のものにしている。
ヘンリー=ロリンズは俳優業もこなしている。映画『JM』(キアヌ=リーヴス主演。原作はウィリアム=ギブスンの『記憶屋ジョニィ』。原作は傑作だが映画は駄作だった)にスパイダー役(映画オリジナルキャラクター)で出演している。黒縁の眼鏡をかけた彼の姿は少しトホホだった。共演していたビートたけしの方がよほどクールだった。

THE MAD CAPSULE MARKET'S-The Mad Capsule Market's ★★ (2002-03-09 21:10:00)

'96年発表。ベストアルバム。ただし、リレコーデッドの。
彼らがヘヴィ・メタル寄りの作品を発表した直後に再録音されたベストなので、各楽曲のアレンジは徹頭徹尾ヘヴィでハードで場合によってはスラッシーですらある。
特に1曲目は『4 PLUGS』収録ヴァージョンがアップテンポのアレンジになっており、殺傷力が格段に増し目茶苦茶格好良い。
このベストの後、区切りをつけたようにヘヴィ・デジ・ロック路線に進んでしまったのは、個人的にはいかにも残念であった。

THE MAD CAPSULE MARKET'S-4 Plugs ★★ (2002-03-09 20:58:00)

'96年発表。現在の彼らは知らないが、本作の彼らは日本がほこるヘヴィ・コア・バンドだった。スラッシュ・メタルに共通する切れ味の鋭いギターリフ、グネグネとグルーヴィーにうねりまくるベース、機械的に刻まれるドラム。
MINISTRYに代表される、スラッシュ起源のインダストリアル・ミュージックへの日本からの回答、といってよい彼等の音楽はこの当時抜群に格好良かった。歌詞も独特の世界観を提示しており、彼らが唯一無二の存在であることを強烈にアピールしている。
冒頭から3曲目までが超絶品。日本のバンドだ、デジロックバンドだなどの理由で未聴の方が居たらぜひ聴いてみてほしい。格好いいぜ。

THE BLACK CROWES-Lions ★★ (2002-03-04 23:24:00)

'01年発表。オリジナルアルバムとしては6作目。
ジミー=ペイジとの共演で得たものがどのように咀嚼され、自らの音楽に発露していくのか興味津々だった聴き手にとっては、いささか小粒の佳曲が集まった地味な出来だった。前スタジオ作で顕著だったダイナミズムは影をひそめ、ハードさも退行している。しかし、ある意味ゆったりとしたイメージがアルバム全体を支配しており、実はスケールの大きい作品であるとの評価も出来る。いずれにせよ、彼等の新境地を切り拓くパワーに溢れた作品であることには間違いない。
これを最終作にしないで欲しいと切望するものである。


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