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ALICE IN CHAINS-Alice in Chains
ALICE IN CHAINS-Dirt
ALICE IN CHAINS-Nothing Safe: The Best of the Box
BLACK SABBATH-Tyr
BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera
BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera-Punishment Divine
BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera-Punishment Divine
BLIND GUARDIAN-Battalions of Fear-Majesty
BLIND GUARDIAN-Nightfall in Middle-Earth-Mirror Mirror
BLIND GUARDIAN-Nightfall in Middle-Earth-Mirror Mirror
BLIND GUARDIAN-Somewhere Far Beyond
BLIND GUARDIAN-Tales From the Twilight World
BLIND GUARDIAN-Tales From the Twilight World
BRUTAL TRUTH-Need to Control
CATHEDRAL-The Ethereal Mirror
CONVERGE-Jane Doe
DESTRUCTION-Metal Discharge
DISCHARGE-Hear Nothing See Nothing Say Nothing
DISTURBED-Ten Thousand Fists
FALCONER-Falconer
IRON MAIDEN-Brave New World
IRON MAIDEN-Brave New World-Out of the Silent Planet
IRON MAIDEN-Brave New World-The Nomad
IRON MAIDEN-Fear of the Dark
IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Childhood's End
IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Fear Is the Key
IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Judas Be My Guide
IRON MAIDEN-Iron Maiden
IRON MAIDEN-Iron Maiden-Charlotte the Harlot
IRON MAIDEN-Iron Maiden-Sanctuary
IRON MAIDEN-Killers
IRON MAIDEN-Killers
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Bring Your Daughter... to the Slaughter
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Holy Smoke
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Hooks in You
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-No Prayer for the Dying
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Public Enema Number One
IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Tailgunner
IRON MAIDEN-Piece of Mind
IRON MAIDEN-Powerslave
IRON MAIDEN-Powerslave-Back in the Village
IRON MAIDEN-Powerslave-Losfer Words (Big 'Orra)
IRON MAIDEN-Rock in Rio
IRON MAIDEN-Seventh Son of a Seventh Son
IRON MAIDEN-Seventh Son of a Seventh Son-Seventh Son of a Seventh Son
IRON MAIDEN-Somewhere in Time
IRON MAIDEN-Somewhere in Time-Deja-Vu
IRON MAIDEN-Somewhere in Time-Sea of Madness

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ALICE IN CHAINS-Alice in Chains ★★ (2006-02-24 21:14:00)

結果的に最終作になってしまったAliceの3rdは、噂どおりの怪作でした。

アルバムジャケットについては、皆さんもうご存知ですね、「検閲済み」の日本盤をお持ちの方は幸いです。輸入盤の方は……、ええ、表裏とも最悪(又は最高)です。悪趣味なのかアートなのかよくわかりませんが、とりあえず炸裂弾クラスのインパクトを与えてくれます、しかし心優しい彼女とかには見せない方が賢明です。これを見てニヤニヤしていると、何か大切なものを欠いた人間と疑われる恐れがあります。

音的なことを言えば、前作にあったカラフルなポップ色&へヴィメタルとしての重厚さとかっこよさが後退し、より乾いたアシッドな感覚になっているのですが……。まあ、音楽的なことは他の方におまかせするとして、私としては本作の音が私にもたらした「印象」について少々述べておきたいと思います。

Dirtはまだ「病的
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ALICE IN CHAINS-Dirt ★★ (2005-12-04 02:45:00)

どう聴いてもメタルなのに、何故にいまだにグランジ扱いなのでしょう? こんなにポップでカラフル、わかりやすいグランジがあるでしょうか? メディアが勝手に付けたくくりをあまり信用してはいけません、これはメロディアスでグルーヴィな病気系へヴィ・アート・サイケデリック・メタルです。昔かたぎのメタルファンの神経を刺激するかの三悪要素、汚らしい音色、ジメッと煙たい雰囲気、しまりのないリズムのいずれもありませんので、私みたいにNirvana系がまったくダメな人でもぜんぜんOKです。

サイケといってもカテドラルのような地の底で重く這いずるような粘着感はなく、案外キレがいい感じです。なによりドロドロベタベタした感じがないのがうれしい所で、泥沼の中をビチャビチャ跳ね回るのではなく、ムンクの叫び系の歪んだ空間を聴かせます。よくブラックサバスが引き合いに出されますが、この歪んだポップ感とドラッグ系
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ALICE IN CHAINS-Nothing Safe: The Best of the Box ★★ (2006-02-26 00:19:00)

「ビン詰め男」のアートワークも楽しいAliceのベスト版。メンバーが関わっていたのかどうかわかりませんが、選曲・曲順とも絶妙。1st〰3rdとミニアルバムからの代表曲に加え、未発曲、デモ、ライヴ版、サントラへの提供曲とバラエティーに富んだ内容。ヘヴィでサイケな曲とメロウ&アコースティックな曲のバランスが最高で、これ一枚でオリジナルとしてもきけるほどの充実ぶり。ひょっとしてAliceの文字通りの「ベスト」・アルバムはこれになるかもしれません。

しかしこれを聴くと、彼らがソングライターとしていかに優れたものを持っていたかわかります。同じグランジ/オルタナで(誤って?)くくられるその他大勢のバンドと比べて、メロディのフックとハーモニーの豊かさがズバ抜けており、楽曲の色彩がとにかく鮮明なのです。だからどんな曲をやっても必ずポップに響くし、なにより音の余韻がそのまま耳に
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BLACK SABBATH-Tyr ★★ (2006-02-11 00:06:00)

ファンタジーメタルの最高峰。「神話的」とか「叙事詩的」というのはまさにこのアルバムのためにある言葉。

仮に「もっともメタルらしいメタルは?」とアンケート取れば、確実にトップ10に入ってきそうなほど古典的な様式美サウンドですが、神話的なコンセプトを表現するための手段としてこのスタイルを最大限に生かしているのが本作のポイント。故にこれはHMファンのみならず、広く幻想的な音楽を愛する人々すべてに訴えかける懐の広さがあると思います。

この世界観はRPGではなく、本物の神話伝承とか叙事詩の世界。有史以前の北欧とかアングロサクソン侵入時代のブリテンを思わせるような、「歴史の重みと威厳」を感じさせます。ヴァイキングメタルの人たちが泣いて喜びそうな「伝説的で英雄的な」雰囲気と言えばよいのでしょうか。まるで「ニーベルンゲンの指輪」の世界です。

このタイプのサウンド
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BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera ★★ (2006-03-11 20:54:00)

正直聴きにくいアルバムです。私自身も馴染むまでにずいぶん時間がかかりました。

本当に今の自分たちがやりたい音楽をやりたいようにやってみた、という感じです。これを前作Nightfall〰がヨーロッパで売れまくったのをいいことに、リスナー置き去りで(しかもお金と時間をたっぷり使って)好き放題やらかした自己満足的な作品ととらえるか、もしくは理想の音楽を正面きって追求していて素晴らしい、これこそアーティストだと受け取るかで評価が分かれてきそう。

楽曲の形式に関していえば、ついにストレートな2バス連打の疾走曲は完全消失、ここにきて初期のスタイルとは完全に縁を切ったようです。さらに前作同様、楽曲に対してのアプローチがHM的なものから確実に離れてきています。例えば、ラストの超大曲And There Was Silence はまさにその典型。
例えば同じ大
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BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera-Punishment Divine ★★★ (2005-12-14 23:31:36)

「地上より隔たることはるか30000フィート!!!!!(by フリードリッヒ・ニーチェ)」の衝撃。
………やってくれた……やってくれましたよ、……もうトランスですよ、この音色に音使いは。それによく聴けばリフの端々にはモダン・ヘヴィネスの影が。従来のスタイルに見事に新要素を融合させ、BGの、いやメタルの未来を切り開いた歴史的な名曲です。
……しかし「神と人類の境で引き裂かれた男の歓喜と苦悶の叫び」というべき壮絶さ。爆発する火山のようなアグレッションと発狂寸前の異常な緊迫感。人跡未踏の聖なる山の頂に雷鳴が轟くようなものものしくも荘厳なメロディ。「超越的な激烈さ」というか、「狂った修道僧が神の名を絶叫しつつ、ひたすら鉄の壁に頭を叩きつけるような宗教的激情」を感じさせるとんでもない曲です。さすがベートーヴェンの子孫たち、あの民族特有の精神性がモロに出ているというか、スタイルは違えどド
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BLIND GUARDIAN-A Night at the Opera-Punishment Divine ★★★ (2005-12-14 23:51:07)

こちらはライヴヴァージョンの評価です。

スタジオ版のような音の重なりがなくなったおかげで、テクノ・トランス色が希薄になり、かわりに歌メロのすばらしさが前面に出てきています。ハンズィ卿の歌とバックのギターの絡みに何度悶絶させられたことか……。ドラムスこそ控えめですが、スタジオ版以上に曲展開の切り返しが激しくよりドラマティック。中盤以降一気に加速する部分での瞬間的な破壊力は絶大。昨今の見た目ばかりが派手で中身がまるで空っぽな軟弱メロスピバンドの曲などとは次元がちがうのです!!!

こういう「崇高な激烈さ」や「こけおどしではない真実の荘厳さ」は絶対に彼らにしか出せません。それだけに最近の日本での過小評価には憤懣やるせないものを覚えます!! このバンドの本当のすごさが知りたければ何はなくともこの曲を!!!

BLIND GUARDIAN-Battalions of Fear-Majesty ★★★ (2005-12-15 00:25:55)

記念すべき1stアルバムの一曲目、BGの出発点。
ライブで常に演奏され、彼らの成長ともに進化し続けてきた曲。その甲斐あって最新の「Live!」ではおそろしくカッコよくなっています。聴くならぜひともこちらのヴァージョンを。
Judas Priestばりの重たい刻み、Iron Maiden風のベースとユニゾンする変則ギターリフにメロディックなツインリード、プログレ・ロック的(イントロといい、ハンズィの歌い方といい、ピーター・ガブリエルがいたころのGenesisにそっくり!)な複雑な展開など、まさに聴き所満載でこれを聞くと彼らのルーツが正しくどこにあったがわかります。

空前絶後の超名曲というわけではありませんが、私がいままで聴いてきたあらゆるHM曲の中で、もっともHMらしい曲で、へヴィメタルという音楽の定義のような曲です。
「メタルってどんな音楽?」ときかれたら
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BLIND GUARDIAN-Nightfall in Middle-Earth-Mirror Mirror ★★★ (2005-12-14 23:55:11)

かわいいけれどびっくりするほどナマケモノ、丘のふもとの村のプリンセス、黄金(こがね)の巻き毛のイデリーヘルが今日も今日とて羊の番をそっちのけ、楽しい白昼夢にふけってたところに、毎度おなじみパンク妖精スナッビィホーンがやってきて、緑の芝生の花の環のまわりでダンスを踊ろうと彼女を誘った。手を取ったが運のつき、二人の手と手はにかわののりでくっつけたように固く貼りつき、環を描いて踊る二人の影はみるみる速く激しく、水車から紡ぎ車、いまはもう子どもの遊ぶコマのよう。瞳の前をクルクルまわる春の景色にイデリーの頭はもうクラクラ、帽子は飛ばされ服は脱げかけ、耐えきれずに悲鳴を上げる。スナッビィはたいへん喜び、ニヤニヤ笑ってこうささやく。

「HAHAHAHA!ほらほら恥ずかしがらずに、お嬢さん! 靴下留めなんぞ気にせずに、……まだまだお楽しみはこれからさっ!……HUHUHUHU」

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BLIND GUARDIAN-Nightfall in Middle-Earth-Mirror Mirror ★★★ (2005-12-15 00:08:04)

超高速フォークダンス・メタル、あるいはとてつもなくカッコよくなった運動会の徒競走の曲。
すごいインパクト。驚愕の作曲センス。
Vo&コーラスを含め全員が半ばリズム隊になり、それぞれにメロディつきリズムを奏でるという奇怪な曲想。しかしこれが最高!
ヨーロッパ民謡風のメロディに乗ってヨコにスキップするリード隊とIron Maidenばりに激しくタテに跳ねるドラムスが合体して超強烈なノリになってます。 これを聴くと身体がワサワサしだして、飛び跳ねたがるのがわかります。
最高傑作とはいきませんが、間違いなく代表曲でしょう。この時点ですでに類型化したジャーマンやメロスピの千歩先を行っていることがわかります。

だからっ、いつまでもBGを某狂想曲や古びたカボチャとは一緒にしてくれるな!!!!!
ジャーマンやらメロスピの文脈で語るのはいいかげん止めてくれ!!
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BLIND GUARDIAN-Somewhere Far Beyond ★★ (2005-12-24 16:40:00)

いわずと知れた超名作。比類なき完成度を誇るだけでなく、この一枚の中にへヴィメタルのすべてが込められたHMの代名詞的作品。Voも楽曲も世界観や音の響きの印象まで、何から何まで完全無欠のHMサウンド、そのうえ明確すぎるほどのオリジナリティも備わっているという文句の言いようのないアルバムです。

このバンドについてはいまだにジャーマンメタル云々と言われてますが、私から見ればこれは完璧な正統派メタル。少なくともこのアルバムに関してはそうです。「Defender of the Faith」の時のJudas Priestがスラッシュメタルを通過し、ドイツという土壌の中で進化するとまさしくこういう音になる感じです。爽快さを通り越してほとんど激烈なまでの疾走感といい、スラッシュに近いニュアンスの刻みといい、全編を支配するダークで神秘的な「闇」を感じさせる雰囲気といい、スタイル的な類似点こそ認
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BLIND GUARDIAN-Tales From the Twilight World ★★ (2005-12-24 16:42:00)

このバンドの作品はどれも聴く次第で大きく評価が変わってくるようです。これが最高傑作という人はたぶんBlind Guardianの音楽が好きというより、スタイルとしてのジャーマンメタルが好きなんだと思います。

傑作との評判に押されて聴いてみたものの、基本的にジャーマンもメロパワもメロスピも苦手で、Angraはもちろん、Gamma Rayや Helloweenさえ聴かないというSomewhere〰以降のBGのファンからすると、これはちょっと苦しいです。何が何でも走りすぎ、疾走しすぎです。まるで何とかの一つ覚えのように、最初から最後までひたすら走りっぱなしです。しかもアレンジがかなり無茶で、アンサンブルのまとまりが悪いうえ、単に曲を長く複雑にしたいがためにムリヤリひねってわざわざ聴きづらくしているような節すらあります。

「疾走こそ美徳」という固定観念を
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BLIND GUARDIAN-Tales From the Twilight World ★★ (2005-12-24 16:56:00)

ちなみに私はこの作品が大嫌いです。いや作品自体というよりこのアルバムによって作りだされた彼らのイメージが嫌いといった方がいいでしょう。このアルバムの存在が今のBGの音楽を理解するうえでの大きな妨げになっているように見えるからです。

このアルバムが不運にも日本で、しかも主としてジャーマンファンの間で受けてしまったせいで、BG=ジャーマンメタル=Helloween系=疾走(パワー・スピード・メロディ)、という悪魔の連鎖式が彼らのパブリックイメージとして定着してしまいました。おまけに「世界観としてのファンタジー」と「家庭用ゲーム機のRPGの世界観」の区別すら出来ないような輩によって、気違い沙汰としか思えないような評論まで浴びせられる始末です。

彼らにとって通過点にすぎないこのアルバムが、この当時の彼らのスタイルが、何と「ブラガ本来の」スタイルとなり、今作での音楽性が
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BRUTAL TRUTH-Need to Control ★★ (2006-02-25 01:09:00)

非常に懐の広い音楽です。個人的に90年代屈指の重要バンドだと思っております。最近になって彼らの偉大さ、そしてこのアルバムの背後に広がる地平の大きさを改めて実感しております。
最初に聴いた時には、あまりの野放図ぶり(とくにVoのワャワァーヒャッワォーンン!!!、という意味不明の悲鳴)にひたすら大笑いだったのも、今となっては懐かしく思われます。

とにかくセンスと霊感の塊のような作品で、聴くたびに微妙にニュアンスを変える万華鏡のようなアルバムです。非常に奥が深く、つい、かしこまって真剣に耳を傾けてしまいます。本当に聴くべき所が尽きないというか、一つ一つの音の微妙なひだまで聞き逃すことができません。ひたすら破壊的で衝動的な外観とは裏腹に、何かしら聴き手の知性を触発するような部分があり、これは頭脳に働きかけるタイプの「知的かつ芸術的な」音楽のように感じられます。これに対してブラ
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CATHEDRAL-The Ethereal Mirror ★★ (2006-03-03 22:37:00)

カテドラル……、舌の使い方が悪い人にはきわめて発音しづらいバンド名。
カテドラル……、ヨハン・ボス+水木しげるを地でいく、妖怪百鬼夜行の奇天烈なアートワーク。
カテドラル……、ジャケット裏の余りに強烈すぎるメンバーフォト。魔の気配を放つ四体のサイコ地蔵。
カテドラル……、リー・ドリアン、ドリアンの怪しすぎるキャラ&ヴォーカル
カテドラル……、アンダーグラウンドの怪人にして、ファンからマニアへの生ける洗礼の扉……
カテドラル……、君もおいでよ、地下のお花畑、みんなで踊ろう、サバトの宴。リーが笑顔で待っている。

カテドラル……、
とにかく「妖しい」、「マニアック」、「地下世界」、「クスリ派」と極めてディープな方々とのイメージがありますが、このアルバムは非常に聴きやすいです。彼ら特有の雰囲気を保ちつつも、スロー&ヘヴィな正統派といってもよいHM
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CONVERGE-Jane Doe ★★ (2006-02-24 21:24:00)

近年一部で話題のカオティックハードコア、その代表的バンドということで、元来この方面には疎い私も手を出してみましたが……これが何とKing Crimsonです。正しくは70年代中期のへヴィ&ドライなKing Crimsonがハードコアをやっているような音です。

リズムこそ全然違いますが、たぶんギターの感触があまりにもロバート・フリップ教授そっくりなのでCrimsonのように聴こえるのでしょう。音色といいフレーズといい、私には「どこかで聴いたことのあるパターン」(悪くいうとパクリ)が盛りだくさん、ひょっとしてこのバンドのギタリストは教授主催のギター学校の卒業生では?、とまで想像したくなります。ギターだけならAnekdotenなどよりはるかにクリムゾン度高しです。(余談ですが、同じくカオティック系でかの奇才マイク・パットン氏でおなじみのDellinger Escape Planな
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DESTRUCTION-Metal Discharge ★★ (2006-02-10 01:03:00)

……死ぬほどカッコいいです……Iron MaidenのKillersのカヴァー……、冷や汗がでました。
この異常な殺気と緊張感はオリジナルを遥かに超えてます。
まさかカヴァー曲でこれほどの衝撃を受けるとは。
Destruction……あんたたち一体何者なんだ。

カヴァーにしろ、オリジナル曲にしろ、どれもこれも恐ろしく鋭利でソリッド、冷たく研がれた刃が高速で回転しながら迫ってくるような感じです。聴いているだけで怪我をしそう。

個人的にスラッシュメタルというと、速くて勢いだけの音楽、曲としての面白味に欠ける単調なスタイルという印象があり、余り好きになれなかったのですが彼らは違いました。何より曲がよい、Slayerや以前のSepulturaなどにくらべても圧倒的によいです。

無人都市的無情さとダークな空気が立ちこめる中、ほとばしる重低
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DISCHARGE-Hear Nothing See Nothing Say Nothing ★★ (2006-03-02 00:18:00)

真摯で果敢なロックを求める人すべてに奉げられた不滅のマスターピース。
リリース以来、全世界のパンクスに絶大なインパクトを及ぼし、今日に至るまで「Dischargeの使徒」(フォロワーのこと)を名乗る者たちの列が絶えることのない偉大なバンドの唯一無二の代表作。

ヘヴィなリフのくりかえしとシンプルな高速ビート(通称Dビート)でひたすら突っ走る単調なスタイル。
腕自慢の一流HMバンドに比べれば演奏技術は下手、Cryptopsy等の前では、はっきりいって「無」。

しかし、そんなものはまったく無意味。そういう見地からしかこの音楽に接することができないなら、そういう輩はすでに「愚者」の域を通りこして「不幸」な人間だと思ってよいでしょう(極論)。
自分はメタルでハードコアは……、という分離主義の輩はさらに論外、厳しく指弾しましょう(これも極論)。

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DISTURBED-Ten Thousand Fists ★★ (2006-02-24 21:03:00)

長い不毛時代を経て、アメリカから現れた正統HMの希望。
すでに死に絶えたかと思われた伝統メタルの血脈が、地下では脈々と受け継がれていたことを我々に知らしめてくれた作品です。

こういう音像は世間的にどこへカテゴライズされるのかよくわかりませんが、私にはどう聴いてもこれは伝統的HM、それの21世紀ヴァージョンのように聴こえます。たとえギターソロがなかろうが、リズムがヒップホップの影響を受けてようが、実質的にIn Flames やChildren of BodomよりはるかにHMの正道に近い所にいるバンドです(だからといって彼らが「邪道」というわけではありませんよ、もちろん)。

一応、彼らの音楽性を成分別に分解すると、だいたい
「モダンヘヴィネス直系のへヴィリフ」、
「怪しげで病的な部分を全て抜き去ったAlice in Chains,」
「「
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FALCONER-Falconer ★★ (2005-12-28 19:19:00)

「いやあ、へヴィメタルって本当にイイものですねー」と思わず大仏スマイルを浮かべてしまうような音。のっけからメタルスピリッツ全開、もうこれでもかっ、これでもかっといわんばかりに確信犯的トレンド無視時代遅れ呼ばわり上等だゴラァー的超正統派疾走HMナンバーの連発にガッツポーズの連続、気づいたらあっという間に終わってました。

何でも以前はヴァイキングメタル(デスやパワーメタルに北欧民俗音楽的要素を導入し、勇壮なメロディやコーラスに載せてキリスト教以前のスカンディナヴィアの土着的なカルチャーを賛美する人たちのやるメタルをこう呼ぶらしいです。)をやってた人たちだそうですが、私はその辺にはまるっきり無知なのでちょっとパス。確かにVoの歌いまわしやメロディ・アレンジの節々にフォークっぽいセンスが感じられますが、驚いたことにそれが土台にある正統派HMサウンドとびっくりするほどマッチしてます。
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IRON MAIDEN-Brave New World ★★ (2005-11-19 17:51:00)

「…………これだけ期待させておきながら……何だこの地味さは……このメンバーならもっとすごいものができたはずなのに……。」

と、肩を落としていたのも今は昔。聴き込むにつれどんどんレベルアップし、今ではFear of The Dark以降の最高傑作!!と素直に叫べるようなアルバムにまでなってしまいました。最初の印象からは想像もできぬほどの躍進ぶり。80年代の名作群がゴールドメダルの最優秀主演賞だとすると、本作はさながらシルバーメダルの最優秀助演賞という感じ。非常に渋くカッコのよいポジションの作品です。しかしブルース&エイドリアン復帰第一弾としてあれだけ話題作りに励んでおきながら、これほど通好みのアルバムを持ってくるとは……(しかもこれが商業的にも大成功)。
超名曲こそ見当たりませんが、楽曲はどれも精鋭ぞろい、名曲・佳曲がズラリと揃った鉄壁の布陣です。捨て曲はおろか、平均的
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IRON MAIDEN-Brave New World-Out of the Silent Planet ★★★ (2006-03-20 20:29:56)

Brave New Worldのクライマックスを担うのがこの曲。
疾走タイプですが、シューティングゲームのラストステージ的
緊張感と壮大な広がりを感じさせます。
歌詞もなにやら「惑星最後の日」という切迫した雰囲気です。

聴き所は何といってもハリス先生のベース!!
宇宙を貫く「アルファにしてオメガの閃光」のごとく
加速減速を交えつつ、曲中の空間を自由自在に
駆けまわってます。

ベースラインだけで、ここまで盛り上がれるのは
本当のこのバンドくらいなもの。
ハリス先生のすごさを改めて思い知らされました。

IRON MAIDEN-Brave New World-The Nomad ★★★ (2006-03-20 20:31:57)

Alexander〰と並ぶ歴史叙事詩的大作
そのまま、「BBCヒストリースペシャル」とかの
テーマになりそう

奇妙なリズム感がなかなか体になじまないせいか、
すいぶん過小評価気味ですが、これは文句なしの名曲、
テーマとマッチした、「悠久の時の流れ」を感じさせる曲想、
全体を包むムードがとにかく素晴らしい。

中間部の静かなパートでの、雄大なオーケストレーションと
哀愁のギターソロとの絡みは感動もの。こういう微妙に民族色が
入った感じのメロディは、初めてなのではないでしょうか

IRON MAIDEN-Fear of the Dark ★★ (2005-11-20 22:34:00)

1stから今日に至るまでのMeidenの音楽性の変遷を考える上で、非常に重要なアルバム。4thのPiece of Mindと並び、音楽的な転換点となった作品。議論のあるところかもしれませんが、現在の彼らの音楽性はこのアルバムから始まっているようです。歌詞のテーマも、それまでの映画や文学にインスパイアされたものから同時代的な社会意識や内面的な感情を歌い上げるものが増えてきました。

一聴して、これまでの作品とは音像が大きく変化したのが分かります。狭めの枠の中にぎっしり音を詰めていたこれまでとは変わって、今回は音と音との間の空間がはるかに広がったような感覚です。以前より各パートの音が聞き取りやすくなった分、各々の音が分離して聴こえます。ライヴ的な一体感よりスタジオ録音としての整合性を重視した音作りです(これにはレコーディング方式が変わったこととも関係があるかもしれない)。

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IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Childhood's End ★★ (2006-03-12 23:43:45)

Vo部が弱めなものの、ツインギターが大爆発している曲。
リフ、ソロとも強力、とくにソロのカッコよさは筆舌に尽しがたいです。

IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Fear Is the Key ★★★ (2006-03-13 00:26:26)

一般的な評価は高くありませんが、非常に気にいってます。
ブルース得意の妖しげ&オカルト路線が炸裂。
Zeppelin風にバウンドするリズムに勇壮なコーラスが絡むという曲調。
リズミカルなミドルテンポでかつ展開がドラマティックというパターン。
この曲はとにかくリフがよいです。作曲がブルースということもあって
Voとはベストマッチ。
余談ですが、ブルースの歌いまわしが、なぜか椎名林檎??

IRON MAIDEN-Fear of the Dark-Judas Be My Guide ★★★ (2006-03-16 22:13:25)

わりと目立たないが、これってものすごい名曲だと思う。
歌詞の内容やらメロディ展開やら、何から何まで
MeidenというよりHMのヒロイック志向を象徴するような曲で、
信じられないほどドラマティックで感動的、
拳を突き上げずにはいられない。

非常にわかりやすいカッコよさがあるので
アニソン好きやメロスピ者をMeidenに誘導するには最適。
ありがとう、マーレイ先生。

IRON MAIDEN-Iron Maiden ★★ (2005-11-07 01:29:00)

読み返して見て、不適当なところがあったので、ちょっと修正します。

鋭い。音質も演奏も鋭利きわまるサウンドです。白熱したサーベルの刃で切りつけられるような感覚とでもいえばいいのでしょうか。
荒々しいとかブルータルとかいうよりも、ほとんど殺気に近いような冷ややかな空気が終始漂っています。物理的なスピードや音の激しさといった要素とはまた違った次元の、楽曲と演奏そのものから放射される圧倒的な攻撃感がこのデビューアルバムの最大のポイントです。この鋭さはメタル史上でも超A級、音の速さと激しさの追求に血眼になっている凡百のエクストリーム系グループとはまったく表現のレベルが違います。重機関砲で粉砕(デスメタルの得意技)するとか、金属ドリルで貫通(これはインダストリアル)するとか、大型バイクで轢殺(もちろん暴走R&R)するとか、派手ではあるけれど粗野で見た目もあまりよろしくないやり方に
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IRON MAIDEN-Iron Maiden-Charlotte the Harlot ★★★ (2006-03-12 23:41:34)

この曲が何故こんなところに……。マーレイ先生作ですが
5分弱の間にMaidenのエッセンスのすべてがつまっているような曲
何から何まですばらしいことこのうえなし。
インパクト抜群の不可解な響きの変則リフから入るイントロ、
前のめりにスキップするような、ガタガタと収まりの悪いリズム
落ち着いた叙情を聞かせる中間部のスローパートから、
シャウトとともに一気にバーストするドラムに導かれつつ、
火花を噴き上げながら、再加速していく「戻り」の
部分のカタルシスが最高。
この部分にMeidenのすごさが集約されていると思う。

個人的に1stで最も好きな曲。なのに、ライヴでやってくれないのが無念。

IRON MAIDEN-Iron Maiden-Sanctuary ★★★ (2005-10-24 00:10:09)

シングルでの発売以来、20年余に渡ってライブのアンコール&フィナーレを飾ってきた名曲。パンクに対するメタルサイドからの応答という感じですが、中間部でのメロディアスなパートはとんでもなく盛り上がります。この曲になると私はいてもたってもいられなくなり、部屋の中でも布団の中でも、ピョンピョン跳びはねながら聴いています。

IRON MAIDEN-Killers ★★ (2005-10-31 22:28:00)

ほとんど神格化されている初期、しかもポール・ディアノ在籍時の最後のアルバムということもあって、世間的にはたいへんな名作との評価ですが、実際聞いてみると意外と平凡な印象。出来のよい「ごく普通のアグレッシヴなロック」という感じで、ぼんやり聴いているうちにあっさり終わってしまいます。はっきりいって……VirtualⅪよりはずっとよいものの……結構凡作ですよ、これは。

一聴して、曲の雰囲気がいつものMaidenと違うことに気がつきます。どことなく「世俗的」というか、昔のロックによくあるようなあまり「頭がよくなさそうな」感じが漂っています。そのせいでサウンドから3rd以降のような、「透徹した知性」を感じさせる音使いはもちろん、無愛想なまでの格調の高さと厳粛さが欠けています。Meidenのカリスマ性の源であり、彼らを唯一無二の存在へと押し上げていた、「音の響きによぎる神秘の
…続き

IRON MAIDEN-Killers ★★ (2006-03-11 19:51:00)

上に書いたことの補足になりますが。

1stと2ndの楽曲は、レコーディングに際して新しく書かれた曲ではなく、バンドの結成当初からレコードデヴューまでの間に書かれ、数年に渡ってすでにライヴで演奏されていた曲を収録したそうです(例外的に、Murder in the Rue Morgueは2ndリリースに際して書かれた新曲だそうです)。
これは私の推測ですが、どうもハリス先生は1stの時には自信作というか、これからのIron Maidenの方向性に合ったベストと思われる曲を入れ、残りのクズ曲……、いえいえ、微妙に方向性のずれる曲をこちらに回したのではないのでしょうか?
実際、1980年の2月、すなわち1stの発売の二ヶ月前にリリースされたコンピレーションアルバムにWrathchildが提供されています。またPurgatoryに至っては76年ころに書かれた曲で、デビュ
…続き

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying ★★ (2005-11-12 19:41:00)

ズラリと並んだMeidenの名作群に囲まれて、あまりに目立たないというか、不遇というか、おそろしくワリを食っている不幸な作品です。「巨人に挟まれた大男は小人だ」、いわく傑作の間に挟まれた秀作は凡作扱いされる、というパターンの典型かも。しかもエイドリアン脱退—ヤニック加入直後ということもあって、本作の曲とは何のかかわりもないヤニックにまで火の粉が降りかかる始末。うーん……好きなアルバムなのに残念。

というわけで普段あまり語られることのないこのアルバムの魅力について力を込めて語ってみます。

まず最大の魅力として挙げられるのが録音の素晴らしさ、そしてそこから生れてくる全体の音像の綺麗さです。各楽器の音色、音量バランス、相互の音の配置など、どれをとっても理想的な完成度です。堅くも柔らかくもなく、適度に音のエッジが抑制された上品で耳なじみのよい音色、一人の音が他より出す
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IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying ★★ (2005-11-12 19:43:00)

上の続きです。
それとももう一つ、いまいちこの作品が評価されないのは、特によい曲がかなり異色な曲というか、他のMeidenの名曲と同じ評価の物差しをあてはめることのできない曲であることにも原因があると思います。バンド最大のヒット曲であり、シングルとして初の全英No1に輝いたBring Your Daughterは最高に愉快で妖しい名曲で、個人的にも大好きなナンバーなのですが、これをAces HighとかHallowed Be Thy Nameと同列に並べて論じるのは相当な無理があるのは明らかでしょう。(これはHoly Smokeにもあてはまります)。
楽曲としての魅力では、上の二曲や他の代表曲と遜色のない出来なのですが、曲の性質があまりに異なるうえ、いわゆるメタル的な「泣き」「ドラマ性」「攻撃性と緊張感」といった評価基準から見るときわめて「微妙」なところがあるのは間違いないで
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IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Bring Your Daughter... to the Slaughter ★★★ (2006-03-07 23:38:29)

Maiden最大のヒット曲……のわりに目立たないのは色モノすぎるからか。
しかし、個人的にはブルースの最高傑作
本当に面白い曲
「娘を殺戮者のところへ導け
娘を行かせろ
娘を逝かせろ
とにかく娘をイカせるんだ」
と、三通りに解釈できる歌詞が素敵。見事に昼間放送禁止を食らいました。

しかし、こんな歌詞の曲が全英ナンバー1どころか、「90年代最高のシングル・ベスト10」にランクインしてしまう英国はもっと素敵。また、こういう路線の曲をやってほしい。

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Holy Smoke ★★ (2006-03-13 00:20:22)

彼らにしては珍しい、軽快で皮肉の効いた曲調。
明るくノリよく聴きやすいが、軽くはなく、
やっぱり妖しげな感じがするのがポイント。
Maidenがメジャーな曲をやると、なぜかみーんな妖しく
「悪魔のパーティソング」というか、「明るいゴシック」な
感じになってしまうのが謎。
Number of the BeastとかBring Your Daughterとか。
「泣き」を求める人には辛いかもしれませんが、これはこれでよい曲です。
こういう路線でもいい曲を書けるから、Maidenはすごいんです。

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Hooks in You ★★ (2006-03-20 20:33:46)

No Prayer〰に納められたエイドリアンの置き土産
明るくポップでメロディアス、一昔前のアイドル歌手の曲のような
非常にキラキラ活き活きしたノリが特徴。

しかしブルース先生の声が……、
どうしてそんな汚い声で歌うんでしょう?
おかげでせっかくの曲が……(涙)
とにかくVoと曲とのミスマッチがウルトラ級。

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-No Prayer for the Dying ★★ (2006-03-20 20:35:26)

これまた目立たないが、やっぱり名曲。
激しさこそないものの、何ともいえないかげりをたたえた曲。
疾走パートに入ったときのベースラインが非常に印象的。
何か考え深げなニュアンスがあります。

しかし、No Prayer〰アルバムは
各楽器の音量と定位のバランスが抜群によいですね。

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Public Enema Number One ★★★ (2006-03-13 00:39:53)

ストレートなカッコよさが光る名曲
そしてあまりにも無視されすぎなとっても不幸な曲
こういう薄幸な名曲たちがMaidenにはとっても多いです。
Voメロや激しく盛り上がる短めのギターソロも最高ですが、
この曲はなんといってもハリス先生のベース!

録音のよさとあいまって、異常なノリと躍動感、
とくに、Aメロの時のベースラインは超強烈、
聴いているだけで体が動きだしてしまいます。
ベースだけだとまるでジョン・ライドンのPILみたい。

No Prayer〰にはこういうリズムの強い曲が多いです
隠れた名曲目白押しなのに……ああ、涙の薄幸アルバムに光あれ。

IRON MAIDEN-No Prayer for the Dying-Tailgunner ★★★ (2006-03-13 00:10:15)

これとCharlotte the Harlotのすごさがわかるようになれば
あなたも立派なMeidenマニア。あまり人気がないのは
リズム主導の曲調のせい?
実はかなりの名曲だと思うんですけど
リフ・ハーモニーともMeidenらしくてカッコいいですが
なによりニコ&ハリス先生のリズム隊がすさまじいです。
この両巨匠が本気になって暴れると、
とんでもないグルーヴが発生するという見本。
Maidenの要はリズム隊にあり、ということを教えてくれた曲です。

IRON MAIDEN-Piece of Mind ★★ (2005-11-19 17:32:00)

音楽的な転換点となった4thアルバム。第2期Iron Maidenのオープニングに当たる作品です(音楽性の変遷を手がかりにして、大まかに彼らの歴史を区切ってみると、1st〰2ndが第1期、4th〰7thまでが第2期、9th〰現在までが第3期になると思います。なお3rdと8thが移行期に当たっており、それぞれ1.5期、2.5期とするのがよいと思われます。……私の勝手な分類ですが。)

とりあえず初期の三作とは曲の雰囲気がかなり変化しています。アレンジと作曲面の方向性も同様です。20年前の作品なのに、なぜか最近のアルバムに近い気がするのは、今の曲のルーツがこの作品あたりだからかな?

それまでの暗く湿った霧が吹き払われ、陽の光が差し込んできたような感じといえばよいでしょうか。彼らにしては珍しく「熱」や「光」(温かみ、とは違いま
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IRON MAIDEN-Powerslave ★★ (2005-11-12 19:57:00)

黄金三部作の幕開けを飾る5thアルバム(5th〰7thの三作を勝手にこう呼んでおります。この時期のMeidenはあらゆる面で神だったと思うので。)

これまでの集大成的な色合いとともに、次作以降の展開を予見させる長編叙事詩的な趣きの作品。このあたりから彼らのアーティスティックで文学的なセンスが本格的に発揮されはじめた感があります。たんに速くてドラマティックな曲を演る若いバンドから、知性と気品を備え、物語性に富む曲作りを得意とするインテリジェントなグループへと変化し始めた頃の作品です。以前に比べて、アレンジ能力の向上が著しく、複雑な曲でも聴いていて不自然な部分がまったくありません。楽曲の整合性が飛躍的に上がったせいで、ディアノ時代とは同じバンドとは思えないほど統制の効いた音になっています。アレンジの統一感ではMeidenの全作品中でもトップクラスといってよいでしょ
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IRON MAIDEN-Powerslave-Back in the Village ★★★ (2006-03-13 00:23:57)

おおっっ、何という過小評価、
何という無視のされようだ。
Powerslaveは始めの二曲以外はさっぱり……
などと言う人に、よく聴いていただきたい曲
ケイレンするような細かいギターリフが特徴で、緊張感が激高。
こういうリフを書くのは……、と思ったらやっぱりエイドリアン先生でした
非常に攻撃的なイメージで、体感スピードではMaiden史上でも最速クラス、
歌詞の「悪夢の逃走劇」の雰囲気がよく出てます。

IRON MAIDEN-Powerslave-Losfer Words (Big 'Orra) ★★ (2006-03-13 00:13:21)

上の方に同意。まんまゲームミュージックなインスト。
(まだ家庭用ゲームが一般化する前の時代だけど)
そのままグラディウスとかに入ってそうです。
イースシリーズの古代氏の例もあるし、Maidenが日本の
ゲーム音楽に与えた影響って実はかなり大きいのでは?

IRON MAIDEN-Rock in Rio ★★ (2005-11-25 22:49:00)

感動のライヴ盤。……みてください、リオが、25万人が燃えています。真っ赤に、真っ赤に燃えています。もしこの日の地球を宇宙から見下したなら、真紅の光が惑星南部の一角よりたち登り、宇宙を貫く炎の矢となるのが目撃されたことでしょう。
……いえ、この怪現象はガニメデをはじめ、星系各地の観測球にキャッチされており、目下のところ詳細調査中であります。かの炭素系二足歩行生物が多数居住する本恒星系第三惑星上において重大な異変が生じた可能性も否定しきれず、この件に関してはぺテルギウスの銀河連邦探査局上層部も重大な関心をよせており、われわれ第三象限方面第8次辺境領域管理室にとっても目下最大の懸案事項となりつつあります。現時点での報告を総合するかぎり、惑星南半球においてかの炭素系二足生物が定常的に放散する心理的熱量の短期的な爆発的増大により惑星レベルの精神電磁波バランスが大きく乱されたために生じた異常で
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IRON MAIDEN-Seventh Son of a Seventh Son ★★ (2005-11-19 17:21:00)

黄金期のラストを飾る傑作7th。創作面の閃きがピークにあった時期にリリースされた、メンバー公認の代表作です。未来を見通す超常の力をもって生れた〈七番目の息子の七番目の息子〉なる人物の悲劇的な運命を描いた、神話的なコンセプトアルバム。

「あのアルバムには魔法がある。これこそIron Maidenだ、いいたくなるような何か神秘的で壮大なものがあった。」とメンバー自身が後に語っているように、今作には当の本人たちにもわからない何か謎めいた力が宿っているようです。
前作同様、音の向こうに世界が広がる独特の曲調は、もはやロックの枠を超えて古典芸術の域。楽曲のレベルの高さはもちろんのこと、メンタルな面に作用するような魅力があります。スピリチュアルなパワーを秘めた作品ということでは、3rdに通じますが、あちらが歌詞のテーマとあいまってかなり「Evil 邪悪」な雰囲気だったのと対照的に
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IRON MAIDEN-Seventh Son of a Seventh Son-Seventh Son of a Seventh Son ★★★ (2006-03-16 22:22:13)

なにやら神秘的で予兆めいた気配を感じさせる大曲。
ただごとではないオーラが放たれています。
全体の構成がとにかく圧倒的。

スピードもヘヴィネスもそれほどでもないにもかかわらず、
非常にスリリングで緊迫感が高いのは、
張り切ったリズムと(ここでのニコ先生は何気にすごいと思う)
壮大なメロディのなせるわざでしょうか?

中間部の「静」のパートになっても、落ち着くどころか、
どんどん緊張感がたかまっていき、最後にインストによる
驚愕のクライマックスが叩きつけられる様は圧巻

このバンドの並外れた構成力と楽曲センスが如実に示されている曲

IRON MAIDEN-Somewhere in Time ★★ (2005-11-24 01:28:00)

至高のクオリティーを誇る超傑作。この時期のMeidenのヴィジョンと創造力のすさまじさを、当時を知らない人間にもありありと思い知らせてくれるアルバム。純粋な曲のよさでは、おそらくこれがベストでは。
最初に聴いたのはThe Number of The Beastですが、私を完全にひざまずかせたのは次に聴いたこれでした。私をMaidenの崇拝者にしただけでなく、本格的にHMの世界へいざなったモノリス的作品です。

楽曲・演奏・録音・アルバムコンセプトも含めて、すべてにおいて完全無欠というしかない作品。まるで芸術の女神と創造のデーモンがペアを組んで、両方から祝福と霊感をふりそそいでいるようです。過去最大の予算と時間をかけて、細部にいたるまで徹底的にこだわりぬいて作られただけあって、最初から最後まで一音たりとも無駄がありません。聴いていて注意のそれる瞬間が一秒たりともなく、プレ
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IRON MAIDEN-Somewhere in Time-Deja-Vu ★★★ (2006-03-12 23:58:05)

Maidenに山ほどある「知られざる名曲」の
筆頭クラスがこれ。
メロディがあまりに美しく、中間部のハードなドラミング
からそのまま、透明感あふれるメロディに流れるところは
本当に感動的。
Charlotte the Harlotにしても、Judas be〰にしても
マーレイ先生が書く曲には、とても繊細で
エモーショナルな感覚があります。
知性派のハリス先生
感情派のマーレイ先生
オカルト派のブルース先生
ドラマティック派のエイドリアン先生
と、Maidenの曲にはどれも作曲者ごとの個性がよく出ていて面白いです

IRON MAIDEN-Somewhere in Time-Sea of Madness ★★★ (2006-03-12 23:52:03)

Maidenマジック炸裂の超名曲
こういう「隠れ名曲」がいくつあることか
ノイジーなギターリフと、ニコ先生のハードなドラミングで始まる
イントロからしてインパクト大、跳ねるというより
叩きつけるように進むリズム感が特徴的。
Somewhereアルバム中、もっとも激しい曲ですが、
悠久の時の流れを感じさせる、静かな中間部が最高。
ここでの歌とギターのコンビネーションのセンスには脱帽。
ここまで美しく、しかも盛り上がる「静」のパートは前代未聞
そして「動」パートへの戻り際のかっこよさといったら……。
これを書いたエイドリアンは本当にすごい。大リスペクト。


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