この曲を聴け! 

netalさんのページ
netalさんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 1-50
MITHRAS-Worlds Beyond the Veil
METALLICA-…and Justice for All
BLAZE OF PERDITION-Towards the Blaze of Perdition
ULTHA-Converging Sins
ULCERATE-Shrines of Paralysis
SCHAMMASCH-Contradiction
PORTAL-Vexovoid
Vulgar Display of Power
NEVERMORE-This Godless Endeavor
MERCYFUL FATE-Melissa
MASTODON-Leviathan
KRATER-Urere
ESOTERIC-Paragon of Dissonance
DESOLATE SHRINE-The Sanctum of Human Darkness
BEYOND CREATION-The Aura-Coexistence
BEYOND CREATION-The Aura
The Irrepassable Gate
AKHLYS-The Dreaming I
SYSTEM OF A DOWN-Toxicity
SKÁPHE-Skáphe²
SKÁPHE-Skáphe
MASTODON-Crack the Skye
DEATHSPELL OMEGA
DISEMBOWELMENT-Transcendence Into the Peripheral
ANTHRAX-Among the Living
WARNING(UK)-Watching From a Distance
VEKTOR-Terminal Redux
VEKTOR-Outer Isolation
TESTAMENT-The Legacy
SPIRITUAL-Pulse
SOMBRES FORETS-La mort du soleil
SAVATAGE-Gutter Ballet
MOONSORROW-Jumalten aika
CROWBAR-Sonic Excess in Its Purest Form
MONOLITHE-Epsilon Aurigae
GREY HEAVEN FALL-Black Wisdom
GAMMA RAY-Land of the Free
EVOKEN-Antithesis of Light
DISILLUSION-Back to Times of Splendor
CRADLE OF FILTH-Cruelty and the Beast
CANDLEMASS-Nightfall
RIVERSIDE
ANOPHELI-The Ache of Want
Mammal
REGARDE LES HOMMES TOMBER-Exile
EAGLES
MY DYING BRIDE-The Angel and the Dark River
THERGOTHON-Stream From the Heavens
METALLICA-Metallica
FUNERAL TEARS-Your Life My Death
→PC向けページ
Tweet
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10


発言している1曲を連続再生 - Youtube



MITHRAS-Worlds Beyond the Veil (2017-09-18 16:24:36)

イギリスのアトモスフェリックデスメタルの3nd。

かなりぼやけた音像が特徴で、ブルータルなリフ、手数足数の多い硬質なブラストやフィルを多用しているにも関わらず、全体的にはそこまでブルータルさを感じない。
タイトル通り、世界観の全容を掴ませないことを意図しているのであれば、その音像が狙い通りに機能していると言える。

特筆すべきはギターソロ。
ぼやけた音像と流麗なメロディのコンボにより、そこらのアトモスフェリックブラックを凌駕する陶酔感を醸し出している。

他のバンドを引き合いに出せば、Nocturnusをよりブルータルにした感触。
ユニークなアトモスフェリックデスメタルである。

気に入り度…8/10

おすすめ…Worlds Beyond the Veil

METALLICA-…and Justice for All ★★ (2017-09-17 15:20:29)

Metallicaで最も複雑な曲展開とシビアな雰囲気を持つアルバムで、その緊張感が心地良い。
軽いとよく言われる音質については無機質さの演出に一役買っており、個人的にはあまり気にならない。
正直なところ、僅かにではあるが3rdより好きだったりする。

気に入り度…9/10

おすすめ…Blackened

BLAZE OF PERDITION-Towards the Blaze of Perdition ★★ (2017-07-23 22:42:06)

妖しくメロディックなブラック一本勝負の作品であるが、
禍々しさと良い意味のキャッチーさを両立しているという面で、この手の第一人者であるWatainにも全く引けを取らないアルバム。
蛇足的なアレンジの一切や過剰なローファイさを廃し、高レヴェルなリフ、リズムワーク、曲展開といった基本要素で勝負していく様が好印象である。
鳥肌立つ様な必殺のフレーズが足りないという個人的な欠点が有る位で、ブラック好きであれば殆ど誰もが多少なりとも気に入るであろう良盤。

気に入り度…9点
おすすめ… Misterium Kliffoth

ULTHA-Converging Sins ★★ (2017-07-16 23:08:36)

ドイツのブラックメタルの2nd。

荘厳さを仄かに湛えつつ不穏な雰囲気を醸すトレモロを主体とするカスカディアンブラック。
カスカディアンの中でもAsh Borerの1stやLake Of Bloodの2ndに類似した暗黒性強めなスタイルであるが、
タイトで暗黒度の高い音像、僅かに掠れたがなり声、ヘヴィな刻みといった要素が目立ち、それらの先達よりも更にブラック由来の攻撃性や暗黒性を付加した感じである。
一方でアトモスフィア醸成というカスカディアンらしい所も抜かり無く、暗黒性を無駄にしない程度のいいバランスで、霊的存在を讃えるかの様なトレモロでも魅せてくれる。
カスカディアン好きはチェックしてみるとよいかも。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…The Night Took Her Right Before My Eyes

ULCERATE-Shrines of Paralysis ★★★ (2017-07-09 17:14:58)

5th。
赤と黒を基調としたジャケットから、勝手に2nd路線への回帰かと思ったが、
実際は難解で混沌を極め、神秘的ですらある雰囲気がより強くめていくという、リリースの度に生じている傾向は変わらず。
その様な要素とブルータリティとの両立の塩梅については、個人的に2nd程好きではないものの、Ulcerateにしかなし得ないリフ捌きの壮絶さについては全く問題無し。
他のアルバムに比してどれ位気に入るかは個人の趣向レヴェルである。

それにしてもこのバンド、アルバムを出す度に総ランタイムが長くなっているが、次は愈々1時間以上の作品を出してきたりするのだろうか…
毎回もの凄いが、そうなればどこまで壮絶なアルバムになるのか楽しみになる。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…Shrines Of Paralysis

SCHAMMASCH-Contradiction ★★ (2017-07-01 23:37:33)

若干のアヴァンギャルドさを含むカルトブラックで、古代カルトの儀式をそのまま音に封じ込めたかのような神秘性は中々のもの。
ドゥーミーなパートとどすの利いたマントラの様なヴォーカルを主軸に据えることにより、攻撃性やストレートな邪悪さを敢えて抑えているが、それが神秘性をより引き立てている。
感性と理性を同時に融解させ、教義を叩き込まれる感触。
9曲84分と長めかつ個々のパートの冗長さもなくはないが、カルトブラックとして及第点以上のアルバムである。

気に入り度…9/10

おすすめ…Contradiction

PORTAL-Vexovoid ★★★ (2017-06-24 12:20:53)

重低音重視でうねるギターとリズム隊が混然となって進むデスメタル。
そのうねりが異常で、異形の生物を想起させるというよりかは、音自体がグロテスクという悍ましさ。
一応ブラストによる疾走とスローの使い分け等、緩急はあるものの、えげつないまでの暗黒性に一部の隙も無く、
良い意味で「単調」であり、それ故に全編に亘って脳を腐食してくる様な感触である。
個人的には、メタル史上最も悍ましいアルバムの一つだと思う。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…Kilter

Vulgar Display of Power ★★★ (2017-06-19 22:22:20)

「へヴィメタル」(=重金属)を文字通り具現化したか様なアルバム。
鉛の様なぎらつきを放つ強烈にヘヴィなギターとリズム隊、時にクリーンも交えて叙情性を見せながらも怒りをぶつけまくるヴォーカルが一部の隙も無く攻め立てる。
演者もリスナーも猛烈なテンションの坩堝に落とす至高の作品。

気に入り度…10/10

おすすめ…Mouth For War

NEVERMORE-This Godless Endeavor ★★ (2017-06-17 16:58:19)

ダークで美しい叙情性と正確無比なギターによる圧倒的なへヴィネスが同居するモダンメタルであるのは従来通り。
今作ではへヴィネスの部分がより強まり、嵐の前の不穏さというかそういった風景を思わせるサウンドに。
少し全体の雰囲気が変わったとはいえ、クオリティの面では全く落ちていないので、心配無用。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Born

MERCYFUL FATE-Melissa ★★ (2017-06-11 16:12:29)

King Diamondの唯一無二のファルセットと妖しさ漂うリフが独特のおどろおどろしさを生んでおり、ブラックメタルの起源の一つとなったことも納得。
その一方で、そのリフは妖しさだけでなくキャッチーでもあり、メロディックなギターソロと相まって普遍的なへヴィメタルでもある。
ブラックの起源という資料的価値に留まらないアルバム。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Evil

MASTODON-Leviathan ★★ (2017-06-10 12:21:59)

テクニカルでありながらもキャッチーな、独特のリフによる浮遊感が何とも心地良い作品。
アルバムジャケにて躍動する白鯨よろしく、重圧感を放つ異形の存在を想起させる。
既にこの時点でリフも曲展開もユニークであるが、4th等に比べればまだ普遍的なメタルなので、Mastodonはまずこのアルバムから聴くのがよいのかも。

気に入り度…9/10

おすすめ…Blood And Thunder

KRATER-Urere ★★ (2017-06-04 15:44:41)

Svart Crown辺りのブラッケンドデスにも通ずるブルータリティや無慈悲さ、そしてコールドなトレモロを主体とするブラック。
変な色気を使わず、それら主体となる要素だけでまとめ、かつ総ランタイム45分、1曲最長6分という潔さが好印象。
ほぼ完全なデスメタルに移行する前のBehemothを好む人等には特にお薦め。

気に入り度…8.5/10

おすすめ… Flammen Im Vakuum

ESOTERIC-Paragon of Dissonance ★★★ (2017-05-26 22:43:01)

聴くのは4th以来.
相変わらず2枚組計約90分と長大であり、抽象的かつ神秘的な世界観が存分に堪能できるフューネラルドゥームであるが、暗黒性やへヴィネスはやや減退。
代わりにアンビエンスや美メロが増えた事により、更に精神的トリップ作用が増強したアルバムである。
聴いているとふと意識がどこかに飛んでいたことに気付く瞬間がしばしばあるほど。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…Abandonment

DESOLATE SHRINE-The Sanctum of Human Darkness ★★ (2017-05-20 18:52:37)

禍々しく蠢くリフが中々に凄絶で、悪夢とか終末の正解とかをそのまま音に封じ込めたかのようなデスメタル。
ブラストはあまり多くなく、ドゥーム程ではないにせよ、ミドルスローを主体とするが、それ故にどす黒さや圧殺感が増している。
時折挿入される不穏なアルペジオ等、宗教色の強いブラック的な要素も良いアクセントに。

Portal等に比べればどす黒さは薄目ながらも、暗黒デスとしてのクオリティは十分。
Ulcerate等が好きな人あたりは聴いてみるとよいかも。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Plane Of Awake: Dreams Over The Angel-Serpent Tower

BEYOND CREATION-The Aura-Coexistence ★★★ (2017-04-23 16:28:44)

アルバム中最もドラマティックな曲。
2.の4:24~でみせる、幻想世界にトリップさせるかのようなパート等が良いアクセントとなっている。

BEYOND CREATION-The Aura ★★ (2017-04-23 16:27:33)

ケベック産テクデス。…という事で、期待通りクオリティは中々の物。
お馴染みの粒の揃った流麗なギターに加え、随所でえらく細かい金物の刻みや蕩ける様なフレットレスベースが絡む、王道のテクデスである。
Necrophagistの1stを、より長く、若干プログレ寄りにした感じだろうか。
独自色の薄さが気にならず、この手のテクデスが好きな人であれば、間違いなく楽しめる一品ではある。

気に入り度…8.5/10

おすすめ…Coexitence

The Irrepassable Gate ★★★ (2017-04-22 18:30:51)

陶酔感のあるトレモロを主体にリフレインの時間を多く取ってアトモスフィアを醸成するという、前作の路線を踏襲しつつ、
よりダークでカルティックなムードを強めた作品となった。
DSO系統のブラックに見られる様な暗黒トレモロやスラッジーなパートの比率が増え、個人的にはより好みの作風に。
通れるはずの無い門を潜った先にあるのは、音楽によるトランスを齎す闇の儀式であった。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…The Irrepassable Gate

AKHLYS-The Dreaming I ★★★ (2017-04-05 22:07:17)

また一つ、トレモロフェチ必携の名盤が現れた。

靄の掛かった様なトレモロが渦巻くブラック、という点では特に真新しい所はないが、その催眠性・サイケ感が凄まじい。
放たれた瘴気が耳から入って全身を犯す感触とでもいうべきか、
兎に角精神を蕩けさせる具合でいえば、ブラックの中でもトップクラスだと思う。
それこそ、タイプは違えどKralliceの全盛期にも劣らぬ程である。

気に入り度…9.5/10

おすすめ…Breath And Levitation

SYSTEM OF A DOWN-Toxicity ★★ (2017-01-21 15:47:53)

ヘヴィリフ、オリエンタルな要素、叙情メロなど、色々入り混じった変態性を見せながらも
それぞれが妙にかみ合い、しかもキャッチーなものとなっているというある意味で奇跡的なアルバム。
聴いていて唯々楽しい作品であり、理屈を超えた中毒性がある。

気に入り度…8.5/10

お薦め…Prison Song

SKÁPHE-Skáphe² ★★ (2016-12-24 23:44:44)

物凄い瘴気と狂気である…
辺り一面を瘴気で染めあげ、全てを腐敗したグロテスクな存在に変えかの様な、どす黒い音像が印象的なカオティックブラック。
今作からMisþyrmingのD.G.氏が参加したからかかもしれないが、元々ソロでやっていた時の禍々しさが更に際立ち、ブラックとしてのレヴェルが高まったように思う。
成程、良い意味で不快指数満点のブラックメタルである。

気に入り度…85/100

おすすめ…Ⅰ

SKÁPHE-Skáphe (2016-12-24 00:04:13)

不気味且つ僅かに神秘性を湛えたフレーズが渦巻く、カオティックブラック。
この世の理を外れた存在を描く様な音像は、Blut Aus Nord辺りに近い感触であるが、
このバンドはよりrawで、暗黒性が強く、Misþyrmingらアイスランド勢を思わせる側面もあり。
他と一線を画す様な要素はないが、及第点以上の暗黒性に浸かれる秀作である。

MASTODON-Crack the Skye ★★ (2016-10-16 15:00:37)

全体を通して掴み所が中々無く、夢と現実の狭間を漂うような形容し難い浮遊感を覚えるアルバム。
コンセプトの意味不明さも相俟って、一聴難解であるが、全体の雰囲気を味わうようにすると楽しめる。
また、浮遊感に終始しているのではなく、攻撃性のあるキャッチーなリフで突き進んだり、叙情的なギターで魅せたりと工夫がなされ、だれる所はあまりない。
唯一無二のサイケデリックプログレメタルである。

気に入り度…87/100

おすすめ…Oblivion

DEATHSPELL OMEGA ★★★ (2016-10-01 19:54:22)

11月8日に新譜『The Synarchy Of Molten Bones』がリリースされるそうな。
http://www.noevdia.com/news/
総再生時間約29分ということで、ミニアルバムぽい感じですが。

DISEMBOWELMENT-Transcendence Into the Peripheral ★★★ (2016-09-23 23:36:30)

フューネラルドゥームの先駆け的な作品。
ヘヴィなパートは全てを泥沼に引きこむが如く凶悪さでありながら、それを一旦忘れさせる様な、時にアンビエント調にもなる神秘性が共存している事が特徴。
それらの対比がへヴィパートの圧迫感を強調し、得体の知れない圧迫感を産み出している。
この点、Evoken辺りを想起させ、暗黒性以外も孕んだフューネラルドゥーム好きには堪らない作品だろう。
耳を適度に刺激する、ジリジリとしたギターの音色も美味。

ただ、このアルバムが他と違うのは、ブラストで疾走さえする等、デスメタル要素を強く残しているところ。
それが違和感無く溶け込み、寧ろ混沌性や暗黒性を強めている所は、
四半世紀近く経ってもこのアルバムが歴史的資料に留まらない名盤であり続ける要因では…などと、個人的に思った次第である。

気に入り度…93/10
…続き

ANTHRAX-Among the Living ★★★ (2016-08-31 16:05:56)

「キャッチー」の一言に尽きる。
徹頭徹尾、約50分間ヘドバンを誘発し続けるキャッチーで躍動感あふれるリフ&リズムが熱い。
他に何の要素も必要としない、唯只管に潔いスラッシュである。

気に入り度…92/100

おすすめ…Among The Living

WARNING(UK)-Watching From a Distance ★★ (2016-08-27 16:11:24)

一貫して悔恨と苦悩を滲ませるヴォーカルやメランコリックなギターを用い、兎に角メランコリックさを追求したエピックドゥーム。
リフレインが多く、展開も抑揚が乏しい為、アルバム全体約50分を通じてずっと似たような曲調であり、聴いているだけで生気が奪われていく。
ある意味、生半可なフューネラルドゥームよりも聴き通すのが辛い作品である(ドゥームにとっては、それも褒め言葉だが)。
My Dying Bride辺りが好きな方は聴いてみるとよいかも。

気に入り度…85/100

おすすめ…Watching From A Distance

VEKTOR-Terminal Redux ★★★ (2016-07-29 23:29:31)

まず、Vektorの要たる、絶妙な刻みを巧みに絡めたリフの連打が齎す快感は今作も健在で、それだけで大いに聴く価値有りである。
…というのに、叙情メロや荘厳なトレモロ、メロウなムードに乗せたクリーンヴォーカル等、多様なツールを的確に用いながら進行するという、
自分が1st『Black Future』で度肝を抜かれた部分までも強化されたのは実に嬉しい限り。
それらが創出するスリリングな曲展開は、星雲の如き華々しさを感じさせ、スラッシュを超えた壮大なる芸術の域に達したというのがこのアルバムの印象で、
アルバム全体のランタイムが73分強というのは必然。
個人的には、どんなメタラーにも薦めたいとまで思わせる、彼らのセンスが爆発しまくった珠玉の一枚。

気に入り度…98/100

おすすめ…Recharging The Void

VEKTOR-Outer Isolation ★★ (2016-07-23 23:03:12)

絶妙な刻みを巧みに絡めたリフとスペーシーな感触という、1stの軸をそのままに、よりコンパクト、アグレッシヴ、そしてソリッドになった印象の2nd。
それ故に、前作と比べるとやや曲の多様さや壮大さを欠くため、個人的には前作程好きではない。
しかしながら、テクニカルスラッシュとしての質は何ら問題の無いレヴェルで、前作同様、他では味わえない快感を味わえるアルバムである。

気に入り度…89/100

おすすめ…Tetrastructural Minds

TESTAMENT-The Legacy ★★★ (2016-07-09 23:03:34)

ベイエリアスラッシュの金字塔。
ハイレヴェルなクランチリフと疾走感もさることながら、名手Alex Skolnickによるスラッシュ屈指の流麗さを誇るリード&ギターソロが発表から30年近く経った今も輝き続ける。
超名曲の①の気高ささえ感じるギターソロをはじめ、名フレーズ満載の名盤である。

気に入り度…91/100

おすすめ…Over The Wall

SPIRITUAL-Pulse ★★ (2016-06-25 18:34:26)

元DarkseedのStefan Hertrichによるソロプロジェクト。
自分は、最初EPとしてリリースされたものに2曲加えた、2006年にフルレングスとしてリリースされたものを所持。

一言で言うと、エスニックゴシック。
ゴシックのセオリー通り、女性ヴォーカルを絡めたりするが、トライバルなパーカッションを入れたりしていることで、
メランコリックさではなく、古代世界を思わせる神秘性が先行する印象。
曲によっては、攻撃性を抑えたInsomniumを思わせるようなところもあり、普通のゴシック好きより、メロデス好きのほうにより受け入れられそうな気もする。

気に入り度…81/100

おすすめ…This Battle Is Yours

SOMBRES FORETS-La mort du soleil ★★ (2016-06-04 00:29:16)

同郷のディプレッシヴブラックの盟主Gris的なメランコリック・ブラックとシューゲイザーブラックの中間位の音楽性による、
アンビエント・ライクなディプレッシヴブラック…といったところか。
他のバンドを引き合いに出せば、暗黒性を消したAltar Of Plaguesのような感触。
怠さはほぼ無く、メロディックなトレモロやメランコリックなアコギ等、何れの要素も心を揺さぶってきて、時には神々しさすら感じる。
音像・音響の良さも光り、①の様に敢えて不確かな輪郭のフレーズを用いるなど、畏怖にも似た感情を覚える独特の美麗さが放たれている。
良いフレーズを折角持っているのに、活かしきれていない曲展開だけは気になったものの、ディプレッシヴブラックの中でも優れた作品ではないだろうか。

気に入り度…94/100

おすすめ…Des Épaves

SAVATAGE-Gutter Ballet ★★ (2016-05-29 00:09:01)

独特なフックのあるリフと美しいピアノやギターソロが一体となり、時に荘厳さすら醸すドラマティックへヴィメタル。
若干ヒステリックにも聴こえるヴォーカルも、独特な妖しさを、時には適度な激情を与え、曲にマッチしている。

各要素がハイレヴェルであるが、取分け、メタルらしいアグレッションの中に時折出現する、水晶の如き美しき調べに心を揺さぶられる。
名曲たる②を筆頭に、どの曲にもハイライトにしたい瞬間があって、名作の呼び声に素直に頷けるアルバムである。

気に入り度…90/100

おすすめ…Gutter Ballet

MOONSORROW-Jumalten aika ★★★ (2016-05-21 18:04:28)

勇壮な、或いは哀愁漂うリフの反復を主体とし、そこに華麗なシンセが乗ったり、壮大なクワイアを乗せたりなど、
5曲で約67分という長さを気にさせないドラマティックなヴァイキングメタル。
聴き通すのはある程度大変だが、聴けばそこは正に神話の世界である。

また、ペイガンブラック色が強まった印象を強く受け、Satyriconの2ndを若干想起させるところも。
Moonsorrowのアルバムを聴いたのは、勇壮さを前面に押し出した『Kivenkantaja』以来だが、それとはまた違った世界を見せてくれる。

気に入り度…93/100

おすすめ…Ihmisen Aika (Kumarrus Pimeyteen)

CROWBAR-Sonic Excess in Its Purest Form (2016-05-14 15:05:25)

煙たく、引き摺る様なリフを主体とするオーソドクスなスラッジに、叙情的なギターや疾走を時折絡め、ダイナミズムもある程度具備した、
トラディショナルなドゥームの色が濃いアルバム。
スラッジというジャンルができて20数年経った今となっては特に真新しい事は無いが、良質なスラッジである。
曲の長さも全て5分半未満であるなど、かなり聴き易い作品で、スラッジ入門としては丁度良い作品かと思う。

おすすめ…The Lasting Dose

MONOLITHE-Epsilon Aurigae (2016-05-09 22:36:24)

全体的には、刻みリフがそれなりにあったり、フューネラル程は行かぬテンポを主体とするなど、絶望や虚無感といった要素の余り無いドゥーム…といったところか。
①異世界を漂うような陶酔感、②スラッジ風インスト、③重量感のあるへヴィリフが心地良く、アルバム中最もドラマティックな曲、
と、3曲共味わいが異なっており、オンリーワンと言える圧倒的な長所は無いが、ドゥームの各種スタイルを上手く取り入れたアルバム。
各曲15分ジャストという長さだが、ドゥーム好きであれば余り苦にならないだろう。

おすすめ…Synoecist

GREY HEAVEN FALL-Black Wisdom ★★★ (2016-05-06 23:29:18)

不協和音を用いた、カオティックかつ知的な雰囲気漂うブラック…と、DSOのフォロワー的な部分を持つアルバムだが、宗教臭さは殆どない。
代わりに、ドスの効いた咆哮ヴォーカルや不気味に蠢くマッシヴなリフを用いるなど、有機的かつ頽廃的な雰囲気をも醸し出しており、
個人的にはこの手のブラックの中で特に圧倒された作品である。

また、曲のドラマティックさも素晴らしい。
4曲が9分弱~12分弱と長めだが、前述の要素のみならず、
②におけるドゥーミーなパートから泣きのギターソロに移行する所等、適宜アクセントを付けつつ展開してくれるので、だれる所が殆ど無い。
DSOの発展系ブラックの中でもトップクラスのアルバムではないだろうか。

気に入り度…95/100

おすすめ…Spirit Of Opression

GAMMA RAY-Land of the Free ★★ (2016-05-04 22:25:15)

自分をパワーメタルに導いた作品。
ヴォーカルの上手さはHelloween等、ど定番すら数曲試聴した程度の身にはよく分からないが、
キャッチーで良いリフやメロディが満載の優れたアルバムである事だけは疑い様が無いと思う。
賛否あるヴォーカルも、個人的には、曲にマッチしているため、何の違和感も無かった。

気に入り度…89/100

おすすめ…Rebellion In Dreamland

EVOKEN-Antithesis of Light ★★ (2016-04-29 00:03:21)

絶望感やメランコリックさはフューネラルドゥームにしてはそれほど無いが、代わりに憎悪や怨念が渦巻き、どす黒さが際立っている。
随所で聴ける淡々としたクリーンギターが出口の見えない洞窟を彷徨う不穏な心理を思わせる事を含め、聴いていて軽く恐怖すら感じる程である。
それが1曲目を除いた全曲で10分以上続くものだから、聴き通すのが多少辛いアルバムではあるが、
アルバムを支配する暗黒性に圧倒されるため、大きな欠点とは思っていない。
フューネラルドゥームの礎を築いたこのバンドの貫録を感じる良盤である。

気に入り度…82/100

おすすめ…Antithesis Of Light

DISILLUSION-Back to Times of Splendor ★★ (2016-03-05 22:37:49)

一言で言うと、エスニックな香り漂うテクニカルリフを主体とするプログレッシヴメロディックデス…だろうか。
リフ&メロディ、そして良い意味で胡散臭いクリーンヴォーカルが印象的で、エジプト神話の世界にでもトリップさせられそう。
曲展開が分かり易くはなく、立て続けにリフを浴びせる感があるが、
④の中間部、ブラスト→SE→トライバルという流れなど、時折気の利いたアクセントが用いられるなど、だれる迄はいっていない。
必殺のフレーズに向けて盛り上げていくよりかは、アルバム全体を流れる世界観を味わうタイプか。

個人的には、モチーフを除けば、音楽的に似たようなタイプである有名株Persefoneに比べても、引けを取らないと思った。
プログレメタラーにもっと知られてもよいのではないだろうか。

気に入り度…90/100

おすすめ…...A
…続き

CRADLE OF FILTH-Cruelty and the Beast ★★★ (2016-03-04 23:37:03)

複雑ではあるがドラマティックに紡がれるメロディックなリフ&メロディ、荘厳なシンセ&オーケストレーションが素晴らしく、
よくCOFに対して起こる、ブラックメタルかどうかの議論がどうでもよくなるシンフォニック・エクストリームメタル。
また、的なDaniの高音ヴォーカルは、怖いとまでは感じない(同系統のヴォーカルのやばさで言えば、『Wolf's Lair Abyss』期のManiacとかの方が断然上)が、
曲の展開にマッチしていて、妖しさや滲み出る狂気を演出している。

唯一のマイナスポイントは、プロダクションの軽さで、真正ブラックではないのだから、より良い音質が欲しかったところ。
しかし、フレーズの良さや芸術性を味わうにはなんとか大丈夫であり、個人的には許容範囲内ではあった。
音質等に対する先入観は捨てて聴きたい傑作である。

気に入り度
…続き

CANDLEMASS-Nightfall ★★★ (2016-02-28 18:00:29)

エピックドゥームを確立したバンドの代表作の一つ。

ダーク、スロー、ヘヴィというドゥームの王道を行くサウンドを基調としながら、そこに耽美的かつ宗教的な装いを加え、壮大な世界を作り上げている。
どの要素もエピックドゥームの金字塔とも呼びたい出来だが、特筆すべきは、ブックレットで闇の司祭と化したヴォーカル・Messiah Marcolin。
オペラチックな歌唱が重厚なリフと合わさり、畏怖さえ感じさせる芸術性をも帯びているように感じた。
エピックドゥームの金字塔との名声に偽り無しである。

気に入り度…96/100

おすすめ…The Well Of Souls

RIVERSIDE ★★ (2016-02-23 21:28:27)

ギターPiotr Grudziński氏が死去とのこと…
名盤『Out Of Myself』でのエモーショナルな彼のギターは忘れえない名演である。
RIP

ANOPHELI-The Ache of Want ★★ (2016-02-20 14:47:58)

アメリカのポストハードコア/クラストコアの1st。2015年。

悲哀を滲ませたメロディを滲ませつつの疾走を基本とし、儚げなチェロや清浄なメロディが絡むスタイルで、チェロ以外は比較的オーソドクスなポストハードコアといったところ。
疾走パートが一本調子な所に退屈感を多少感じるが、一方では、儚げなチェロや清浄なメロディは、一本調子な攻撃性の中に一石投じる良い役割を果たしている。
このため、激情よりは、どちらかというとダークな雰囲気や燻る葛藤を強く感じさせる音楽性である。

気に入り度…82/100

おすすめ…Awoken

Mammal ★★★ (2016-02-07 15:19:56)

暗黒性と退廃性を伴ったポスト/シューゲイザーブラックである点は前作と同じだが、前作にはあった清浄感が減衰している印象。
主体となるトレモロの魔的な感触が増し、ブラックメタルが持ちうる暗黒性や陶酔性を更に取り入れたアルバムとなっている。
①の夢想的なトレモロの長大なリフレイン等はWeaklingに、③の中心を占めるアルペジオのリフはDSOに似ている…と、
独自の暗黒性を放つブラックメタルの先達のツールも上手く取り入れつつ、相変わらずの優れたポスト/シューゲイザーブラックを披露している。

ポスト/シューゲイザー要素としては、クリーンギターによる儚いメロディやメロディックなトレモロも使われてはいる。
だが、希望を感じさせるというよりかは寂寥感や神秘性を醸し出し、暗黒性との対比というよりかは、暗黒性の一部をなしている。
そのため、このバンドの魅力だと思
…続き

REGARDE LES HOMMES TOMBER-Exile ★★ (2016-01-30 01:29:01)

…何となく示唆的で、赤い色彩が目を惹く、良いジャケットです。
1stとジャケットの構図がほぼ似ているあたり、第二章となるアルバムだったりするのかもしれない。

音楽的には、簡潔に言うと、宗教色を強め、コンパクトになったAltar Of Plaguesか。
ポストハードコア的な攻撃性は血腥さを、ブラックらしいトレモロは魔的な雰囲気を醸し、
神界より天罰を課され、生き地獄となった世界を逃げ惑う地上の民、みたいな聖典の一場面を克明に描いているかのようである。
加えて、DSOの3rdで使われてもおかしくない5.の荒涼たるリフ等、フレンチブラックの病んだ雰囲気も持っている。

アルバムの後半はオーソドクスなスラッジパートがそれなりにあるが、その内非現実感が薄れて重さが先行する所は、個人的にだれるところではあった。
しかしながら、スローなスラッ
…続き

EAGLES ★★ (2016-01-19 21:52:01)

フライ氏が亡くなった。
レミーといい、ボウイといい、最近超大物の訃報が続く…

MY DYING BRIDE-The Angel and the Dark River ★★ (2016-01-11 21:22:04)

ゴシック/デスドゥームの名盤たる前作と比較すると、
グロウルが封印され、クリーンヴォーカルのみとなり、またシンセやヴァイオリンが表に出てきたため、デスドゥーム成分が少な目になった事が特徴。
陰鬱さという方向性は同じでも、絶望感を蒔き散らすのではなく、諦観の色が強く表れており、「感情の喪失」による悲愴さじみたものがより感じられる。
名曲①に至っては、世界に存在する人間全てはおろか、あらゆる物質的存在からも切り離された、究極の孤独が押し寄せるかのようである。

個人的には、中盤以降、メロディと展開が弱く感じたために前作には及ばぬものの、違ったアプローチでも陰鬱さを十分表現しきっているところは流石。
今作もまた、ゴシック・ドゥームの必聴盤である。

気に入り度…90/100

おすすめ…The Cry Of Mankind

THERGOTHON-Stream From the Heavens ★★★ (2015-12-30 23:20:37)

超スローなテンポは勿論、潰れた音色の引き延ばされたギター、歪みきったグロウル、生気の欠片も無いノーマルヴォイスの囁き等、
どの要素も異常なまでにテンションを欠いているのが特徴。
これらの要素が相当な破滅性を放っており、絶望を感じる心すら死に絶えた、破滅の極みの世界を思わせる。

…が、延々とこれらの要素で引っ張っていく訳でもない。儚いシンセやアコギによるアレンジ等、叙情性を醸す要素もあったりする。
では、これが破滅性を壊してしまうかと言うとそうではなく、「フューネラルドゥームとしての」抑揚を多少与えると共に、破滅性をより際立たせている。

フューネラルドゥーム黎明期の作品ではあるが、既にフューネラルドゥームとして完成された作品。
個人的には、1周廻って、寧ろ究極に近い美しさを感じたまであるほどである。

…余談ではあるが、除夜の
…続き

METALLICA-Metallica ★★ (2015-12-29 23:07:14)

ヘヴィロックへの路線変更への賛否等は兎も角、ただただ純粋に良質なるメタル/ロックに他ならない。
御託は要らない。シンプルに、身体全てを震わすへヴィネスとグルーヴの齎す快感を味わい、時に現れる叙情的な調べに心洗われればよい。

気に入り度…87/100

おすすめ…Enter Sandman

FUNERAL TEARS-Your Life My Death ★★ (2015-12-25 23:27:14)

一言で言って、王道のフューネラルドゥームそのもので、5曲50分強とフューネラルドゥームにしては短めながらも、十分に気を滅入らせてくれる。
特徴的な所を挙げるとすれば、凍てついたメロディのシンセや仄かに叙情性を湛えつつ生気を少しずつ奪うようなギターが挙げられる。
これらは、ドス黒さや絶望感を前面に押し出すというよりかは、
メランコリックさに徐々に心を病んでいく感触であり、それなりにメロディがある事もあって、フューネラルドゥームにしては、比較的聴き易い部類かと思う。
特筆すべき特徴こそないが、メランコリックなフューネラルドゥームにあるべき要素が一通り揃った良作である。

気に入り度…81/100

おすすめ…For You


MyPage