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帰ってきたクーカイさんのページ
帰ってきたクーカイさんの発言一覧(評価・コメント) 1-50
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13
13-Naïveté in Black
A Different Kind of Truth
AC/DC-Rock or Bust
ACCEPT-Blind Rage
ACCEPT-Blood of the Nations
ACCEPT-Stalingrad
AEROSMITH-Music from Another Dimension!
ALCATRAZZ-Disturbing the Peace
ALCATRAZZ-No Parole From Rock'n'Roll
ALICE COOPER-Trash
ALICE IN CHAINS-Black Gives Way to Blue
ALICE IN CHAINS-Rainier Fog-Never Fade
ALICE IN CHAINS-Rainier Fog-The One You Know
ALICE IN CHAINS-The Devil Put Dinosaurs Here-Voices
AMORPHIS
AMORPHIS-The Beginning of Times
AMORPHIS-Under the Red Cloud
ANDREW W.K.-I Get Wet-It's Time to Party
ANGRA-Temple of Shadows
ANTHEM-Absolute World
ANTHEM-Burning Oath
ANTHEM-Burning Oath-Dance Alone
ANTHEM-ENGRAVED
ANTHEM-ENGRAVED-DON'T BREAK AWAY
ANTHEM-ENGRAVED-ENGRAVED
ANTHEM-ENGRAVED-FAR AWAY
ANTHEM-ENGRAVED-SACRED TRACE
ANTHEM-ENGRAVED-THE ARTERY SONG
ANTHEM-HERALDIC DEVICE
ANTHRAX
ANTHRAX-Worship Music
ARCH ENEMY-Burning Bridges-Silverwing
ARCH ENEMY-Khaos Legions-Bloodstained Cross
ARCH ENEMY-War Eternal
ART OF ANARCHY-The Madness
AUDIOSLAVE-Revelations-Revelations
BARONESS-Yellow & Green
BEADY EYE-Different Gear, Still Speeding
BEATLES-Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
BECK-Mellow Gold-Loser
BEETHOVEN-Piano Sonata"Moonlight"etc./SERKIN-ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 作品13「悲愴」
BEN FOLDS FIVE-Ben Folds Five-Jackson Cannery
BETA WOLF-DARK DAYS
BLACK LABEL SOCIETY-Grimmest Hits
BLACK LABEL SOCIETY-Grimmest Hits-Disbelief
BLACK SABBATH-13
BLACK SABBATH-13-Naïveté in Black
BLACKMORE'S NIGHT-Autumn Sky
BLUR-The Magic Whip

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発言している19曲を連続再生 - Youtube



13 ★★★ (2013-06-25 20:51:05)

 本作を指して(プリンスの『ブラック・アルバム』のように)「1st~6thの頃に一度作ったのだが、発表しなかったアルバム」だとのアナウンスがあっても、信じてしまうだろう。そして、それは決してアウトテイク集などではないのだ。
 B!誌のレヴュアーのどなたかが書かれていたが、5thや6thで聴かれた鍵盤系での実験は無いので、全くもってソリッドなサバスがここに現れている。
 ここまで、期待された音を期待通りに提供したアルバムも珍しいと思う。なにせ、HEAVEN&HELLが、(良いんだけど)ああいう音だった後なので尚更だ。
 あえて言えば、ラストの曲が取って付けたような(やや)疾走曲で、良いんだけど、この後ろにもう1曲ドヨーンというのが欲しかったかな。
 まあ、これだけのものが提供されたわけだし、細かいことはどうでもいいけど。
 問答無用の名盤。

13-Naïveté in Black ★★ (2013-07-03 20:23:19)

 なんだ。
 どうして最後にいきなり駆け出すのかと思ったら、ボーナス・トラックでしたか。
 なかなか格好良いっすよ。というか、かなり良い曲です。

 でも、聴くならちゃんとボーナス・ディスクに収まっている方を購入して聴いた方が良い、と思う。 日本盤で通常盤だと、ラストにこれがきます。これがラストにあって、私は本編の雰囲気が見事にぶち壊されたと感じた。あの本編にこのボーナスはいらない。まぁ、そんなこと言っちゃうと、安い輸入盤との差別化が出来なくなって、レコード会社は困るんだろうけど。
 私も知っていたら2枚組の方を探して購入したろう。でも、忙しかったし、店にはこれしかなかったし・・・。
 まるで「蛇足」という言葉を絵に描いて額に納めて、部屋に飾って、あまつさえスポットライトを当てたかのような、そういうボーナス・トラックだと思う。一曲、余計に聴かせたのに、
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A Different Kind of Truth ★★★ (2012-02-13 10:13:43)

 正直、ここまで素晴らしい作品が発表されるとは思っていなかった。
 ①でちょいとジャブをかまし、②以降、ガコンガコンとギアチェンジ。④でトップスピードでそこから先、最後までジェットコースターよろしくVHワールドを堪能できる。傑作である。
 確かに、B!!誌の広瀬編集長が言うように「JUMP」はないし、それで良いと私も思う。
 エディのギターは切れまくっていて緩急自在。さらりと簡単そうに変態リフも刻んでいる。
 息子はというと、これがしっかりと上手い。少しテクニカルなプレイヤーである気配がありつつ、しっかりグルーヴしている。聴いていて根拠をさっと挙げられないのだが、ビリー=シーンを思い出すところがあった。
 デイヴはというと、この人は本当に変わらない。相変わらず、節回しとそのだみ声が強烈な個性を放っている。で、基本的にやっぱり上手い。
 CD発売、ツアー
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AC/DC-Rock or Bust ★★ (2014-12-07 09:13:43)

 2014年発表。前作『Black Ice』から6年ぶり。
 前作も“久々の新作”で、その重厚感が印象的であったのだが、本作はシンプルかつラフだ。「そうそう。AC/DCって、こういう音を格好良く鳴らすバンドだよね」と、改めて納得させられてしまった。
 音が良い。ギターもベースもドラムも格好良く鳴っている。ブライアンの声は言うまでもない。不変だ。
 リフが良い。ヌルい曲やタルい曲は皆無。全曲ノレる。
 収録時間が長くないのが良い。あっという間に聴けてしまい、すぐにまた聴きたくなる。昔のLPレコード(で良いアルバム)ってこんな感じで聴いていたな、と思い出す。
 一曲がコンパクトで冗長でなく、旨味が凝縮されている感じだ。そのような意味では先日発表されたU2の新譜みたいだ。良い曲が並んでおり、次から次へと間髪入れずに繰り出される。
 制作体制に大幅な変化があっ
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ACCEPT-Blind Rage ★★ (2014-08-21 22:08:17)

 このアルバムはかなり良いですよ。3つ星あげたいくらいに(あげてないけれど)。
 前作は冒頭からガツンと王道、ストレートど真ん中で1・2曲目あたりで名盤確定でしたが、本作は変化球できましたね。前半はヘヴィです。前のアルバムとの差別化を図ろうとしたのかは不明ですが、個人的には非常に好印象。
 基本的には全曲が良く練られています。リフもギターソロも。特にギターソロの完成度の高さは、ANTHEMの清水さんみたいですね。「次はどんなソロが待っているのか」。それだけを楽しみに聴いていても、本作はかなりイケますよ。
 そういう意味では、ラフさというかガムシャラな勢いは、少し前作に軍配が上がるかな。でも、トータルな完成度の高さは、本作が少し勝るような気がします。これだけ良い曲が揃っており、配置にも気を遣われていると(後半になるとメロディアスの度合いがグングン増してくる)、聴いている私
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ACCEPT-Blood of the Nations ★★★ (2012-05-27 19:08:34)

復活作考②

 今さらながらだが、コメントを。
 本当に素晴らしい作品である。
 正直なところ、2年前の発売時に購入したのではなく、先日、最新作(これがまた、とんでもなく良い!!!)と共に入手し聴いたのだが、掛け値なしに傑作である。
 何故、発表時に購入しなかったのかというと、ACCEPTは自分なりに思い入れのあるバンドだからだ。中坊の頃、「(北海道の)旭川にタワーレコードが来る!」ってんで、友人と一緒に行き、そこで「METAL HEART」のジャケットを見て以来、ラジオでウルフの「エリーゼのために」のメロディを取り入れたソロを聴いて以来、このバンドはちょっと自分の中では“青春のバンド”なのだ。
 だからして、正直「全盛期のイメージを大切にしておきたい」と思っていた。
 しかしここにきて、このバンドをめぐる盛り上がりに抗しきれず、自分ものっかって
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ACCEPT-Stalingrad ★★★ (2012-06-09 22:54:28)

 文句なしに素晴らしい作品。
 私も、もぶるーるずさんと同じく、最高傑作と言い切ってしまっても良いと思うくらい、聴き応えを感じている。
 ギターのサウンドもメロディも最高だし、ツインギターの醍醐味ってやつを、これでもかってくらい味わえる。
 マークの歌も最高だ。ウドに似ているとかなんとかっていうのは、前作を聴いて「もう、そういうレベルで語るようなものではない」と感じてはいた。例えばAC/DCでいうと、ボンの後をブライアンが引き継いだようなもので、どちらも最高ということだ。
 マークの歌は、つぶれ具合とひしゃげ具合が絶妙でエッジが立っており、ハイトーンがこれまた最高。それに加え、今作はヴォーカルメロディにフックが満載だ。
 本アルバムはアップテンポの曲が多く、へヴィでメロディアスで、なによりACCEPT以外の何物でもない。繰り返すが、文句のつけようが本当に無い
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AEROSMITH-Music from Another Dimension! ★★★ (2012-11-12 16:32:50)

 もぶるーるずさんの意見を批判するわけでなく、「こういう他の意見もありますよ」ということで読んでいただきたいのだが、私は本作を聴いて『TOYS IN THE ATTIC』(3rd・1975年発表)と『ROCKS』(4th・1976年発表)の頃のエアロが帰ってきたなと思った。あの頃の、STONESがより過激になったような楽曲に、鉈をぶん回すかのようなギター。要するに粗暴なエアロが復活している。
 先日コメントしたKISSの『MONSTER』もそうであったが、本作も'70年代の頃の自分達を基準に据えたアルバムと受け止められる。そして、単に回帰するのではなく、これまでに培った、磨き上げた全てを、楽曲にぶちこんでいる。故に、ときたま(本作においては主にバラードで)近作で感じられた雰囲気がフッと立ち上る瞬間がある。
 私は『PUMP』(10th・1989年発表)や『NINE LIVES
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ALCATRAZZ-Disturbing the Peace ★★ (2012-03-24 23:40:28)

 1stも素晴らしいと思うが、本作もかなり好きだ。
 まぁ、私はスティーヴ・ヴァイが好きだからなのだが、本人が「僕が作った唯一のへヴィ・メタルだよ」とコメントしており、そういう意味でも興味深く聴ける。とは言え、本作はへヴィ・メタルではないと思うのだが。
 笑えるのはグラハム・ボネットで、この人は本当に節操がないけれど、優秀な才能を見抜く力はあるし、やはり優れたヴォーカリストである。
 いろいろな意味で、本作は面白い作品。飽きない。

ALCATRAZZ-No Parole From Rock'n'Roll ★★★ (2012-03-26 17:00:28)

 年齢の離れたヴォーカリストは、若いギタリストを呼んで言った。
 「お前、この曲を聴いたことは?」
 ヴォーカリストは自分が以前いたバンドで、彼の後任者が歌っている、ある曲のリフのメロディを歌って聴かせた。
 「あぁ。あるかも」
 ギタリストが答えると、ヴォーカリストは言った。
 「俺は、今のリフは最高だと思うのだが、ヴォーカルメロディは最低だと思う。ついでに言えばタイトルも」
 ギタリストは肩をすくめて見せた。
 「このリフを使って、曲を書いてくれ」
 ギタリストはそれを聴いて眉をひそめ、言った。
 「そういうのって、盗作って言うんじゃないの」
 「盗作ではない。お前の独創的なギターで一ひねり加えるし、ソロも最高なものを入れる」
 そしてヴォーカリストは付け加えた。
 「今作っているアルバムに、似ている曲があると注
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ALICE COOPER-Trash ★★ (2013-05-11 19:10:24)

 これも、“いつかは聴いてみたかったCDを中古盤あさりで”見つけた。
 正直、絶品ですね。
 アリス・クーパーその人も、結構ポップセンスに優れた人で、バンド名義でやっていた頃からフックのある楽曲群を書いている。だが、本作は何と言ってもデズモンド・チャイルド。デズモンドさんの手腕がバリバリに光りまくり。
 なんて言うかデズモンドさんは、アーティストが作った楽曲を聴くと、メロディの膨らませ方がわかるんだろうね。“ここ、こういうラインで持っていくと、かなりイケルな!”みたいな。
 と言うわけで、本作はアリスとデズモンドさんの共作。で、デズモンド色強し。’80年代後半の、ポップでフックががっちりついて、エッジも忘れられていない(でも、しばらく聴き込んでいくと一部飽きも生じる)アルバムを、いくつか思い出しました。全く懐かしい。
 名盤です。

ALICE IN CHAINS-Black Gives Way to Blue ★★★ (2014-05-07 19:14:25)

 実は避けていた。
 レインが亡くなった後のこのバンドを。
 何故、聴く気になったかと言うと、B!誌の増田さんの記事だ。“この人がそう言うのなら・・・”というわけでもないのだが、・・・いや。本当のところは「そういうわけ」なのだ。長年、音楽を聴いてそれに関して書かれた文章を楽しんで、ということを続けていると、「この人は自分と好きな音楽がかぶるな」という人が何人か出現してくる(実はそれだけでなく、書かれたものを継続的に目にしていると、あるアーティストを盲目的にただただ、持ち上げてしまっている人と、そうではなく、アーティストの創造物に対し、“それが、どこから現れて、どのような意味を持ち、どこにいこうとしているのか”を探究しようとしている人の違いも分かってくる。読んでいて圧倒的に面白いのは後者であることは疑いない)。
 そういう人が、「自分は好きだ」という意見を表明していると、
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ALICE IN CHAINS-Rainier Fog-Never Fade ★★ (2018-10-26 19:41:59)

 アルバム収録曲中最もアップテンポな曲。このバンドにしては珍しく威勢が良くて元気。
 歌メロがそこはかとなくキャッチー。特にブリッジやコーラスのところ。
 前作・前々作にも、「お。良いねこれ。好きだ」という曲が1曲は必ずあったわけだが、今回のアルバムで言えばこの曲がそれ。
 アルバムの展開にも素敵な起伏をつけてくれており、良い仕事をしています。
 

ALICE IN CHAINS-Rainier Fog-The One You Know ★★ (2018-10-08 19:05:07)

 音が以前にも増して抜けが良くなったように聴こえる。あくまで印象の話だが。ドロンとした感じが減ったような。これも気のせいかもしれないが、何だか聴きやすいんだよ。
 レイン不在で3作目。だがあくまでAIC。これまでの焼き直しに堕すことなく、バンドの可能性を追求し続けているある意味職人的な仕事がここに。そういうアルバムの開幕を告げる、これまでどおりなのだが清新な何かを含む一曲。


  俺がいようがいまいがどうでも良いことなのか教えてくれよ。
  場面転換。詐欺師。

  お前の知っている俺じゃない。

 

 
 

ALICE IN CHAINS-The Devil Put Dinosaurs Here-Voices ★★★ (2014-04-21 19:59:00)

 実はレインが死んでから以降、このバンドの作品は前作もこの曲が収録されている新作も、聴く気になれなかった。だが、B!誌で増田さんが評価していたので、興味を持った(余談だが、増田さんのインタヴューやレヴューは、共感を持って読める数少ない文章の一つだ)。
 聴いたが、Vo.がウィリアム・デュヴァールになってからの2作品は、どちらも好印象だ。
 中でも、この曲は名曲だと思う。アコースティックなアリスとロックなアリスが絶妙な形でブレンドされている。

 皆、聴いてくれ
 俺の頭の中の声を
 皆、聴いてくれ
 君も俺と同じように聴こえているのか?

AMORPHIS ★★★ (2011-06-18 00:01:39)

 新作『the Beginning of Times』を聴きました。
 とても素晴らしい。
 特に2曲目。激しく、美しく、メロディが頭から離れなくなるくらい印象的です。
 このような作品に出会えるから、HM/HRを聴くことをやめられないんですよね。まだまだ、聴くほどに新発見がありそうな奥深さも垣間見せ、確実に名盤と言えましょう。 作品はこの新作しか知らないのですが、とても良いバンドですね。驚きました。

AMORPHIS-The Beginning of Times ★★★ (2011-10-08 00:52:28)

 もう最近は、あまり新しいバンドを開拓したりしないんですが、B!!誌のレヴューに誘われて本作を購入。
 はっきり書きますが傑作です。
 今、一番好きな曲は②で、このメロディの美しさ、それでいてHMとしてのエッヂを失っていない音作りは、まさに驚嘆の一言。中盤のキーボードソロが、またなんというか、どこか懐かしい感じで・・・。大好きですね。
 こういうバンドとの出会いがあるんで、いまだにHM/HRを聴くことをやめられないんですよ。

AMORPHIS-Under the Red Cloud ★★★ (2016-05-18 21:03:12)

 発売後時を置かずして購入したのだが、聴き込むのに時間が必要だった。
 こういうスーラの点描画や、チベットの砂絵のような細かなところまで気持ちが行きわたった作品は、やはりじっくり聴いてからでないと、コメントがしづらい。パッと聴いて「良いよ、これ!」って言いたいところなのだが、全体像を把握したという実感が伴わないと、筆が進まないのだ。

 実際、一聴して「良いよ、これ!」なのだが、月並みな表現だが本作は奥が深いのだ。もの凄く好きな音なのだが、何に心がひかれるのかな?と考えていた。やはりキーボードで奏でられる民族音楽っぽいメロディだろうか。これがとてもメロディアスで、心に沁みる。ただそれだけでなく、ギターで奏でられるリフはエッジが効いており、ヘヴィ・ミュージックとして絶妙なバランスなのだ。
 キーボードのメロディが耳をひくのは5曲目や7曲目かなぁ。特に5曲目は好きだ。
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ANDREW W.K.-I Get Wet-It's Time to Party ★★★ (2015-05-09 21:55:45)

 何コレ珍名曲①

 長い間一つのジャンルの音楽を追っかけていると、「何だこれ?!でも良いじゃん!」という曲にいくつか出くわす。この曲もその中の一つ。
 全ての空間を埋め尽くさんとするアンドリュー。同じような手法を取った人と言えば、ジンジャーとかデヴィン・タウンゼントが挙げられる。この手の音づくりは、耳が良くて音作りの才がないと不可能だ。なにせ、埋めると共にその埋めた音が綺麗に聴こえてないと体を成さないからだ。当然、メロディはキャッチーでないといけない。ただ単にウルサイだけでは、音を丹念に重ねてもただのノイズにしかならない。
 そしてネタは“パーティー・マッドネス”。
 ほとんど出落ちである。
 まぁ、2枚目、3枚目のアルバムも、ひたすら〝パーティー”でのしていくのは相当難しい。そして、そんなことは頭の良いこの人の事だから、わかっていたはずなのだ。
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ANGRA-Temple of Shadows ★★★ (2012-03-11 05:37:51)

塩野七生さんの『十字軍物語』を読んで①

 読んでいて思い出したのだ。「十字軍に関係するアルバムがあったな・・・」と。
 その一枚がこれ。随分前に購入していたのだが、3曲目から先になかなか聴き進めなかった。
 何故なら、以前から書くように、私はいわゆる「メロディック・スピード・メタル」が苦手だからである(ちなみに1stの『ANGELS CRY』を、聴き馴染めなくて売った人間だ)。
 だが、今回『十字軍物語』のBGMに使用したところ、するすると聴けたではないか。全編を。
 というわけで、まだまだ聴き込みは足りないのだが、本作は上で多くの方々が述べておられるように、音がかなり良い。各楽器が鳴るべき音で収められている。そして、メロディがとても良く練られている。美しい。それでいて、きちんとHMとしてのエキサイトメントも感じさせてくれる。
 とても完成度の
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ANTHEM-Absolute World ★★ (2015-01-05 15:17:13)

 以前もどこかに書いたが、何がダメってラーメン屋に行ってぬるいラーメンが出てくることこそダメなものはない。そしてANTHEMについては(変なたとえだが)、ラーメン屋にたとえると熱々のラーメンを毎回期待に違わず出してくれる。今回もそれは変わらない。
 Vo.がエイゾーさんから森川さんに変わったのだが、本作の音楽性はこれまでの世界観をきっちり引き継ぎ、更に前進しようという心意気に満ち満ちたものだ。これは、これまで聴いてきたファンにも納得のいく方向性である。何故なら、森川さんに変わった途端に音楽性が大きく変わった場合には“今まで積み上げてきたものは何だったのか”との疑念を生じさせるからだ。私は前作が大好きで、再結成ANTHEMエイゾー期の諸作品の中でも最高傑作であると受け止めているのだが、本作はその作風を受け継いでいる。新たな最高傑作がもう一枚増えた、という印象だ。とても嬉しい。

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ANTHEM-Burning Oath ★★★ (2012-11-30 01:48:20)

 仕事が忙しくかったため、つい先日、やっと購入した。
 誤解を恐れずに書くが、再結成以後の諸作品の中で本作が一番好きだ(「他のが実はイマイチだった」とか言いたいわけじゃないんですよ)。
 ふところの深いバンドが自由にやると、こんなに凄いものになるのかと感じ入ってしまった。このアルバムは全く隙のない素晴らしい作品である。
 冒頭から魅力的な楽曲が並び、気づくと全編聴き通している。スピーディーな楽曲が多いことが、また良い。
 清水さんのギターは、相変わらずツボにはまるメロディが次から次へと繰り出され、本当に組立や構成が芸術的なのだが、今回はどこかが一二本プッツリ切れたかのような狂気まではらみ、格好良いことこの上ない。坂本さんについては「調子が悪かったのでレコーディングに苦労した」、とB!誌のインタヴューで柴田さんが言っていたが、調子の悪さなど微塵も感じさせぬ熱唱ぶりだ
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ANTHEM-Burning Oath-Dance Alone ★★★ (2012-11-30 01:54:17)

 他の曲も名曲なのだが、現時点で一番のお気に入りはこの曲。
 アルバムラストの配置というのも良いと思う。最後、思いっきりスカッとする。
 スピーディーな展開とテンポの良い会話が売りの、熱血刑事ドラマのエンディングに流したら、滅茶苦茶はまると思う。
 ハードかつキャッチーかつ爽やかな名曲。

ANTHEM-ENGRAVED ★★ (2017-06-28 22:08:48)

 ANTHEMを聴く、ということは私にとって少し特別な体験である。
 例えば、「何か聴きたいな。ANTHEMでもかけてみるか」という聴き方はしない(いや、あくまで個人的な話です)。「よし。ANTHEMが聴きたい。ANTHEMをかけよう」という聴き方となる。どこか居住まいを正すというか、気合を入れるというか。

 本作は森川さんになってから2作目。失恋船長さんが上でおっしゃっているように、「ここ2、3作で感じられるマンネリズム」というのは確かに気になるところである。そして私はと言えば、マンネリズムを良い方向に評価して聴いている。それはバンドにとって良いことなのか、バンドの将来にとって良いことなのか、というのとは全く無関係な、本当に個人的な聴き方ではあるのだけれど、まぁ無反省に好きなのだからしょうがない。
 おそらくANTHEMがANTHEMではない音楽をやりだしたら
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ANTHEM-ENGRAVED-DON'T BREAK AWAY ★★★ (2017-07-01 19:36:19)

 「竜頭蛇尾」という言葉がある。初めは良かったのだが、あれれ。なんだか終盤まで勢いが続かない。むしろ退屈。

 だが『ENGRAVED』に関しては、この曲と次のタイトル曲の存在により完全に「徹頭徹尾」(で名曲揃い)である(勿論、間に挟まれた途中の曲もそれぞれに良いのだ)。

 疾走している。そしてハードかつ爽やかなんだよね。爽快。歌メロもキャッチーなんだけどちょっとありきたりな展開にならない。新鮮な感じ。「あれ?そっち行っちゃうの?でも最高だね!」という。
 清水さんの作詞作曲。
 いやぁ最高。こういうの大好き。

ANTHEM-ENGRAVED-ENGRAVED ★★★ (2017-07-01 19:42:29)

 掉尾を飾るタイトル曲。
 凄い格好良い。←ヴォキャブラリーが子供だが、もうそうとしか言いようがない。
 これも結構走っている。ドラマティックかつヘヴィ。このラストの曲に至るまで、今回のクリス・タンガリーディスのプロデュースは完全な成功と言って良いだろう。カリッとして少々ドライな音づくりは、本当にマッチしていると思う。曲の持つハードな質感を損なわず、メロディの豊潤さを際立たせている。
 音づくりはともあれ、本当にこの曲(柴田さんの曲)は問答無用の名曲。

ANTHEM-ENGRAVED-FAR AWAY ★★★ (2017-07-01 19:27:14)

 それで(どのバンドの作品もそうなのだが)、アルバムの2曲目というのは結構肝だ。野球の2番打者が重要なのと同じく。
 1曲目アップテンポ、次は?・・・前の曲同様に突っ走っても良い。あるいはテンポを異にしてアルバムが持つヴァリエーションの豊かさを演出しても良い。ただしどんな手を使おうとつまらない曲はありえない。2曲目で聴き手を退屈させるわけにはいかない(いかにもアルバムありきのアナログな意見だけど。でもいまだにネットで曲単位で購入というのはピンと来ないしやっていない)。
 この2曲目は本アルバムの持つメロディアスな側面をハードに劇的に体現した、ANTHEM一流の名曲であろう。
 歌メロはキャッチーといっても良いかもしれないが、それはもちろん軟弱さを感じさせるものではない。”ドラマティック”と言って良い。ドラマティックさをさらに演出するのが清水さんのギターソロで、この切込み
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ANTHEM-ENGRAVED-SACRED TRACE ★★★ (2017-07-01 19:48:25)

 復活後ANTHEMの作品で毎回楽しみなのが、清水さんのギターをフィーチャーしたインストゥルメンタル。
 この曲も圧倒的な構築美とテクニック、そして豊潤なメロディ(泣くんすよ。泣きのメロディっすよ)が完璧な一曲。

 清水さんはもっともっと評価されていいと思う。

ANTHEM-ENGRAVED-THE ARTERY SONG ★★★ (2017-07-01 19:12:38)

 ANTHEMのアルバム冒頭の曲というのはいつも楽しみだ。
 アップテンポでガツッとインパクトがあり、アルバムの開幕だけでなくその方向性や音を宣言する一曲だからだ。
 この曲もいかにもANTHEMの名曲で、冒頭にあってふさわしい。
 清水さんのギターソロも冴えまくっており(といっても清水さんのソロで冴えていないものなどないのだが)、森川さんの歌メロもきっちり耳を持っていく。
 『ENGRAVED』の成功を確信させる一曲。

ANTHEM-HERALDIC DEVICE ★★★ (2011-09-29 22:34:59)

 一時期、こればっかり聴いていました。
 『Seven Hills』で惚れ込んで以来、欠かさず聴いています(Live盤を除く)。
 アイデンティティを失わず、かといって過去の作品の焼き直しに陥らず、奇跡のようなバランス感覚で作品を発表していく孤高の存在。
 Anthemこそ、実は進化・深化していく真のプログレッシヴ・バンドであるのではないかと思います。いや、誤解しないで下さい。プログ・ロックという意味で言っているのではありません。AnthemはまごうことなきHM。HMの権化です。

ANTHRAX ★★★ (2011-09-20 16:33:49)

 『Worship Music』、購入してきました。
 一聴して、というか、今もまた聴きながらこれを書いているわけなんですが、3曲目、すごく良いです。3曲目だけでなく、全体的な印象としてかなり好きですね。
 私は以前書いたとおり、Vo.はどちらかというとジョン派なのですが、『Worship~』におけるジョーイは非常に良い仕事をしています。歌メロがとても魅力的で、その上ギターもザクザクいっているので、復活のあり方としてはかなり理想的なのでは。
 いや、それにしてもジョーイ、良い仕事してます。
 『Worship Music』、お勧めです。

ANTHRAX-Worship Music ★★★ (2011-09-29 22:22:33)

 有難いことに、どなたかが追加して下さったのでコメントさせていただきます。
 制作段階でVo.が入ったりやめたり紆余曲折があった本作は、ジョーイ=ベラドナが歌を入れて発表されました。B!誌のインタヴューを読むとミスタ・ベラドナも「俺、最後に呼ばれたんだよね・・・」と、少し寂しそうでしたが、本当に良い仕事をしています。
 私は一時期、ジョーイのVo.がキーを外しているように聴こえる曲があるような気がして、ジョンのVo.の方を高く評価していたのですが(3rd・4thを聴き直し、後にジョーイのVo.も悪くないことに気づきましたが)、本作におけるジョーイの歌は、全く問題なし。というか、良いメロディのっけてます。
 リフも③を筆頭に格好良いんですが、それだけでなくギターソロも相当良いですね。
 久しぶりに興奮して聴いたHMのアルバムです。
 この編成で、出来るだけ息の
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ARCH ENEMY-Burning Bridges-Silverwing ★★★ (2014-06-16 14:37:20)

 ARCH ENEMYを飛び飛びではあるけれど、私の中で一応“たまには(発表された新譜を)買って聴こうかな”バンドとして位置づけさせたのは、この曲である。それだけではなく、アルバム『Burning Bridges』を名盤であると認識するきっかけとなったのも、この曲だ。
 悪いんだが(いや、誰かに詫びているわけじゃないんですよ)、グロウル、スクリーム、デス声の歌で、へヴィなだけなら、聴かない。へヴィで早くても駄目。そこに格好良いリフがあったり、秀逸なメロディがあって初めて聴く気になれるのだ(少なくとも私はね)。
 このギターメロディの爽快感は、B!誌のライターさんの一人が、このバンドのことを“Vo.がよりアグレッシヴになった、JUDAS PRIEST”だと書いたのを、「おお。そのとおりかもしれん」と納得させるものがあった。
 デス・メタルのVo.を、「なかなか格好良いもの
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ARCH ENEMY-Khaos Legions-Bloodstained Cross ★★ (2014-06-16 08:37:56)

 今しがた聴いていたのだが、リフといいソロ・パートといい文句の付けようがない。
 このバンドのアルバムは全てをフォローしているわけではない、というより、持っているアルバムは3rd・4th、それにこの曲が収録されている『Khaos Legions』と(現時点で最新作の)『War Eternal』の4枚のみ。基本的にVo.が普通に歌っている曲が好みなので、全編グロウル・スクリームの曲はどうしても積極的に手が伸びなくなる。
 それでも、たまにARCH ENEMYを聴きたくなるのは、この曲のようにアグレッシヴなVo.とエッジの立ったリフ、ドラマティックなギター・ソロが絶妙にブレンドされた名曲に出合えるからだ。
 

ARCH ENEMY-War Eternal ★★ (2014-06-16 16:22:51)

 別の項目で書いたとおり、このバンドはあまり真剣にフォローしていない。ほぼ、“一見さん”の客に近い。何故、今回購入したのか。それはメンバーチェンジがあったからであり、新Vo.のアリッサ・ホワイト・グラーズに興味を抱いたためである。当然、このバンドでノーマル・ヴォイスの歌はないので、どんな声かというよりは、どんな声質か、はたまたどんな歌い方か?
 すみません。アリッサさんがグッド・ルッキングでキュートなものですから、ついつい・・・。と言うのが本音。私は異性愛者の男性なので、綺麗な女性・可愛らしい女性に弱い(だからと言って、女性Vo.のHM/HRバンドは、そんなに聴かないのだけれど)。
 あと、それだけでなく、前作がなかなか気に入っていたから。とってつけたようだが本当の話(いや、本当ですって)。
 音楽的な方向性はオーケストラが入ったりしているが、あまり大きく変わっていない
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ART OF ANARCHY-The Madness ★★ (2017-05-02 01:26:50)

 2ndアルバム。
 Vo.が1stではスコット・ウェイランドであったのが、CREEDのヴォーカリスト(スコット・スタップ)に代わっている(ウェイランド、亡くなっちゃったからね。もっとも亡くなる前に「あのバンドで俺はパーマネントなメンバーではない」とか言っていたけど)。
 他のメンバーはGUNS AND ROSESにも在籍していたバンブルフット(ロン・サール この人が中心人物)、ベースがDISTURBEDのジョン・モイヤーというわけで、要するに世に言うスーパーバンドっちゅうやつですか?

 それで作風はというと、少しダークな部分もある普通のアメリカンHR。ギターが弾きまくりの部分がポイント高し。歌メロもなかなかメロディアスで、個人的にはこういうの好きですね。なんかサミー・ヘイガー期のVAN HALENがちょいとダークに、そしてヘヴィになったような印象も受けた(4t
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AUDIOSLAVE-Revelations-Revelations ★★★ (2013-08-01 20:06:43)

 名曲だと思う。
 リフが格好良いし、ヴォーカル・メロディはさすがクリス・コーネルというべきだろう。
 へヴィでありながら、スゥィングしているのも良い。

 未だに俺にはわからないんだ。お前の天啓が。
 俺にも一枚噛ませてくれ。
 お前の天啓なしに生きていたくないんだ。

BARONESS-Yellow & Green ★★ (2012-10-14 22:27:43)

 「男爵夫人」である。
 私は今作でBARONESSを初めて聴くので、前作・前々作のことを知らない。だからこのバンドがどのような変化を遂げたのかわからないのだが、少なくとも本作に限って言えば、かなり好みだ。
 あくまで纏っている雰囲気の話なのだが、聴いていてPINK FLOYDに似た瞬間がある。
 PINK FLOYDというのは実に難しいバンドで、後にも先にも本家以外にこのバンドのフォロワーが現れないという事実が、それを物語っている。ブルースとサイケを土壌にし、適当に水くれてりゃFLOYDという花が咲くわけではない。真似だって簡単にはできないのだ。
 だから、BARONESSがFLOYDと同じような空気を持っているというのは、実に興味深いことだと思う。受けた影響が自然な形でじわりと滲んでくるところに、BARONESSの凄さを感じる。
 本作は2枚組だが、なん
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BEADY EYE-Different Gear, Still Speeding ★★ (2014-05-19 18:18:17)

 それで、オアシスの弟の方、リアムが(オアシスの元メンバーと)組んだバンドがこちら。
 兄貴のノエルのアルバムと同じ年に発表された1stアルバムが本作である。

 方向性としては、間違っていなかったと考える。オアシスというバンドの、主にアティテュードの面がどのあたりにその出自を求められるのか、明確に体現している。溌剌としており、勢いのある良い曲が多数収録されていることにも好感が持てる。名盤であろう。

 だが、私はこのバンドの2ndアルバムは購入しなかった。今後もおそらく買わないだろう。対して、ノエルの2ndは、多分買って聴く。

 その(私の対応の)違いの理由は、どこにあるのかというと、本作がオアシス的な要素で構築されたフレームの枠内に留まっていたことが挙げられる。もちろん、オアシス的なものを待ち望んでいた方々にとっては、本作は文句のつけ所のな
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BEATLES-Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band ★★★ (2017-10-24 21:03:32)

 それでこれ。FOO FIGHTERSの新譜を聴いたら聴きたくなった。
 22.の方も言及されているが、50周年記念エディションが発売されており、2枚組である。1枚目は「NEW STEREO MIX」で、音がとっても良いように思える。まるで今のバンドの最近の作品みたい。
 アルバムの内容については、もう今更言うまでもなく。
 ロックのエッジも立ちつつ、豊かなメロディがもうとめどもなく。

 2枚目は「SGT.PEPPER SESSIONS」でアルバム収録曲順に使われなかったテイクやインストヴァージョンを並べている。最後に「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」のアウト・テイクと2015年ステレオ・ミックス、「PENNY LANE」のインストヴァージョンと2017年ステレオ・ミックスを収録。

 お祭りアイテム。みんなで祝いましょう。

BECK-Mellow Gold-Loser ★★ (2015-05-10 19:31:14)

 何コレ珍名曲②

 実際の所「珍名曲」ではなく、普通に名曲として評価されていると思われる。だが、初めて聴いた時の印象が「おぉ。何だこれ。こういうやり方があったか・・・」というものだったので、何コレ珍名曲。

 RO誌で話題になっていたので、シングルCDを買ってみたわけだ(後に1stアルバムも買い、2ndまで付き合った)。
 フォークとブルーズと、リズムパターンはヒップホップのそれか。今となっては珍しくも何ともないのだろうが、当時は新しかったように思う。誰もやっていないような混ぜ方をしていたので。
 歌メロは何だかダルそうに歌ってはいるのだが、キャッチー。

 俺は負け犬だぜ、ベイビー。
 何故、殺っちまわないんだ?

BEETHOVEN-Piano Sonata"Moonlight"etc./SERKIN-ピアノ・ソナタ第8番ハ短調 作品13「悲愴」 ★★ (2014-05-19 08:41:03)

 最近、車の中でこればかり聴いている。
 第1楽章で、冒頭何か悲しい出来事があったかのように始まったかと思うと、途中からもの凄い勢いで駆け出すところが好き。また、その感情の迸りの後、第2楽章は落ち着いて、穏やかで美しいのだけれどやはり哀しみがあふれ出す、みたいな。
 ベートーヴェンの3大ソナタは、エミール・ギレリスのも持っているけれど(実は最初に購入したのはギレリスの方)、演奏はルドルフ・ゼルキンのものの方が好きだな。

BEN FOLDS FIVE-Ben Folds Five-Jackson Cannery ★★★ (2015-05-10 20:42:43)

 何コレ珍名曲③

 これも実のところ「珍名曲」(珍妙な名曲)なのではなく、普通に名曲なのだが、やはり最初に接した時に「こういうROCKのあり方もあるんだ」と驚かされたので。

 ギターレスのトリオ。ピアノ・ヴォーカル、エレキベース、ドラムの3人組。
 ピアノを弾きながら歌っており、そのバックをベースとドラムが固めているという、ポップスの世界では普通にいる編成なのだが、なにせピアノもベースもドラムもROCKにドライヴしており、格好良いのだ。
 1stアルバムの冒頭を飾るこの曲。ヴォーカルメロディのキャッチーさもさることながら、前のめりなリズム感でピアノもベースもドラムもガンガンいっている。
 '90年代って、ハード・ロックやヘヴィ・メタルはちょっと停滞していたけれど、ROCK全般で見ると、結構イカした新しい音楽が生まれていた、そのことを象徴する一
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BETA WOLF-DARK DAYS ★★★ (2011-11-23 00:46:49)

 長い間、こういう新人の出現を待っていた。
 捨て曲無し。曲の並びにも隙は無し(前半も良いが、9曲目以降本編ラストに至るまでの流れは文句無く格好良い)。全くもって素晴らしい。
 まだ、聴き込みが足りない(一聴して「良い」のだが、まだまだ、聴けば聴くほど色々と発見できそうな気がする)が、全体的な印象としては4thの頃のBon Joviが、翳と湿り気を帯びたような感じだ。
 面白いのはメンバーが影響を受けた5枚のアルバムだ。彼らが挙げた大半のアルバムを、私は聴いたことがない。だが、この1stアルバムで鳴っている音は、まごうことなきハード・ロック。'90年代以降細分化が進み、普通に良いHRが姿を消してしまったのだが、シーンもぐるりと一巡し、グランジ以降'00年代までに生まれた種々雑多なラウド・ロックを混ぜ合わせたら、空洞の中央ど真ん中に位置する音が抽出されたということか。推測
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BLACK LABEL SOCIETY-Grimmest Hits ★★★ (2018-04-26 19:21:14)

 実は4thアルバム以降、長い間ご無沙汰していた。BLSには。
 久しぶりに購入して聴いてみたら、むせっかえるようなサバス臭。凄い。
 一瞬、オジーが来て歌ってんじゃねぇかと思ったが、どうもそうではないようだ。クレジットされていないし。
 ザックのVo.がまるでオジー。まるでサバス。でもよく考えてみると、昔から似たような声質だったなぁとも思う。
 ヘヴィな楽曲の中に所々しっとりとする曲も混ぜ、なによりどの曲もリフ命、メロディ命。アルバムのトータルな完成度が半端ない。
 名作です。サバスやオジーが好きな方々にはお勧めです。

BLACK LABEL SOCIETY-Grimmest Hits-Disbelief ★★ (2018-04-26 19:14:03)

 アルバム自体が素晴らしいのだが、この曲が良い。好きだ。
 Black Sabbathの5th『Sabbath Bloody Sabbath』収録「A National Acrobat」のリフのうち前半部分を使って新たな名曲を作っている。歌メロは勿論全く別のメロディをのせているわけで、それがまた良いメロディなんだよ。オジー・オズボーンやサバスへの敬意がひしひしと伝わってくる。
 ザックは「サバスは偉大なんだよ!俺は好きなんだよ!」って声を大にして言いたいんだろうなぁ、ということをしみじみと感じますね。

BLACK SABBATH-13 ★★★ (2013-06-25 20:51:05)

 本作を指して(プリンスの『ブラック・アルバム』のように)「1st~6thの頃に一度作ったのだが、発表しなかったアルバム」だとのアナウンスがあっても、信じてしまうだろう。そして、それは決してアウトテイク集などではないのだ。
 B!誌のレヴュアーのどなたかが書かれていたが、5thや6thで聴かれた鍵盤系での実験は無いので、全くもってソリッドなサバスがここに現れている。
 ここまで、期待された音を期待通りに提供したアルバムも珍しいと思う。なにせ、HEAVEN&HELLが、(良いんだけど)ああいう音だった後なので尚更だ。
 あえて言えば、ラストの曲が取って付けたような(やや)疾走曲で、良いんだけど、この後ろにもう1曲ドヨーンというのが欲しかったかな。
 まあ、これだけのものが提供されたわけだし、細かいことはどうでもいいけど。
 問答無用の名盤。

BLACK SABBATH-13-Naïveté in Black ★★ (2013-07-03 20:23:19)

 なんだ。
 どうして最後にいきなり駆け出すのかと思ったら、ボーナス・トラックでしたか。
 なかなか格好良いっすよ。というか、かなり良い曲です。

 でも、聴くならちゃんとボーナス・ディスクに収まっている方を購入して聴いた方が良い、と思う。 日本盤で通常盤だと、ラストにこれがきます。これがラストにあって、私は本編の雰囲気が見事にぶち壊されたと感じた。あの本編にこのボーナスはいらない。まぁ、そんなこと言っちゃうと、安い輸入盤との差別化が出来なくなって、レコード会社は困るんだろうけど。
 私も知っていたら2枚組の方を探して購入したろう。でも、忙しかったし、店にはこれしかなかったし・・・。
 まるで「蛇足」という言葉を絵に描いて額に納めて、部屋に飾って、あまつさえスポットライトを当てたかのような、そういうボーナス・トラックだと思う。一曲、余計に聴かせたのに、
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BLACKMORE'S NIGHT-Autumn Sky ★★ (2013-05-20 16:40:15)

 最近、私はキャンディス・ナイトの歌声が結構好きなことに気付いた。
 このバンドを聴き始めたのは、もちろんギターがリッチーだからというのが理由だったのだが、今は多分、このバンドとその音楽が好きだからCDを購入している、のだと思う。
 全作品を聴いておらず、とびとびで持っているのだが、本作は1stと前々作(5thだったか)と同じ位好きだ。わかりにくいな。要するに持っている3作が皆、好きなのである。
 強いて言えば、新しい作品ほど、キャンディスのVo.に自信が感じられるかな。あと、楽曲も中世音楽のみに拘るということなく、中世音楽風のアンプラグド・ロックみたいな感じで、風通しの良さも増している気がする。
 まぁ、もの凄く好きで大ファンというわけではないのだが、たまに聴きたくなるし、聴くと気分が良くなります。
 

BLUR-The Magic Whip ★★★ (2015-06-16 21:10:41)

 今年の上半期で最もリリースが嬉しかった作品の1枚である(もう1枚はHelloweenの新譜。こいつも名盤だ)。

 前作はあのクソ忌々しい「COPY CONTROL CD」で2003年にリリースされた『THINK TANK』なので、12年ぶりのスタジオ・アルバムだ。そりゃ、驚くよな。当時8歳だった子供が成人している時間幅だから。リリースを知って、本当に吃驚した。

 音楽性にも驚く。本当に掛け値なしに素晴らしい。前作が、「これはこれで進化しているし、良いように思うよ。これがラストでもまぁ良いんじゃない。グレアムも辞めたし、しょうがねぇよなぁ」的な名作だったのに対し、本作は「これがラストでも構わん。こんなのが作れちゃあアーティスト冥利につきる」的な名作だ。
 音楽的な会話がなされていることが伝わってくるし、これまでの諸作で聴こえてきた「これがBLUR」という
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