解説 1998年に結成されたイギリスのバーミンガム出身のエクストリームメタルバンド。 ブラックメタルとグラインドコアの他、デスメタルやインダストリアル音楽を混ぜ合わせたような音楽性が特徴。バンド名はJohn Boorman監督の映画作品『Excalibur(エクスカリバー)』に出てくる魔法使いMerlin(マーリン)の召還の呪文から採られている。言語学者のMichael EversonによればAnaal Nathrakhとは蛇の吐息という意味であるという。 結成初期はMayhemに影響を受けたような典型的なブラックメタルサウンドを出していた。翌年には二つのデモをリリースしてアンダーグラウンドシーンで評判を呼び、Mordgrimmと契約することとなる。 2001年、1stアルバム『Codex Necro』をリリース。このアルバムは各所で絶賛され、特にイギリスのKERRANG!誌では4/5点、TERRORIZER誌では9.5/10点、同誌01年の読者人気投票の新人部門で1位、ライターによるベスト・アルバム選で8位を記録する。2004年にはフランスのレーベルSeason of Mistから2ndアルバム『Domine Non Es Dignus』をリリース。よりグラインドコアとブラックメタルを組み合わせた音楽性になり、この作品から朗々としたクリーンボイスも交えるようになった。2006年、この路線をさらに激烈にアップデートさせた3rdアルバム『Eschaton』をリリース、このアルバムで日本盤でのデビューを飾る。2007年10月にはFETO Recordsより4thアルバム『Hell Is Empty and All the Devils Are Here』、その後ブラックメタルの名門Candlelight Recordsとも契約して5thアルバム『In the Constellation of the Black Widow』をリリースし、評論家やネットなどで絶賛される。以後、“過激でブラックメタルらしい陰湿さ・不吉さに加えてメロディも大切にする”路線で音楽性をアップデートさせている。 初期の作品は作詞作曲共にバンド名義になっていたが、基本的に作曲はIrrumator、作詞はV.I.T.R.I.O.L.が担当している。ドラム音源は打ち込みでありIrrumatorがプログラミングしているが、ライブでは生身の人間がドラムを担当する。