解説 1984年、アメリカ合衆国カリフォルニア州オレンジ郡ハンティントンビーチにて結成されたパンクロックバンド。 代表曲は「Pretty Fly (for a White Guy)」、「All I Want」、「Hit That」、「Come Out and Play」など。 Green DayやRancidなどと共にカリフォルニア・パンクバンドとして、1990年代のパンクロックリバイバルを巻き起こした主要なアーティストとして扱われている。 スピーディーなパンクロックを基盤としつつも、ポップパンク、スケイトパンク、オルタナティブロックなどの要素も取り入れ、アルバムを重ねるにつれてより幅広い音楽性になってきている。ウィットに富んだジョークとメッセージ性の強い歌詞も特徴的である。 1984年にDexter HollandとGreg K.を中心に、Manic Subsidalとして結成。1985年には高校の先輩Noodlesが加入、1987年、Manic subsidalは覚えにくいということで、現在のバンド名となる。 「offspring」というバンド名は、元メンバーのJames Liljaが名付け親である。バンド名は「バカ息子」という意味合いで使われる「offspring」から取っている。また、「ロックの次に来るもの(=ロックが産み落とした子ども)」という挑発的な意味もある。そのJames Liljaは脱退し、Ron Weltyが加入し、ラインナップはやっと安定する。 1989年に、Tom Wilsonの連絡先をDexterが探し当ててプロデューサーにつけ、1stアルバム『The Offspring』をNemesis Recordsよりリリース。1991年にはEP『Baghdad』がきっかけとなり、Epitaph Recordsと契約。1992年に2ndアルバム『Ignition』をリリース。どの作品も商業的には成功しなかったものの、雑誌等からはポジティブな評価をされ、地元カリフォルニア州では小規模なツアーを行うなど地道に知名度を上げていった。 同じくEpitaphよりリリースされた、1994年の3rdアルバム『Smash』はアメリカだけで600万枚を売上げる大ヒットを記録し、世界で1,100万枚以上のセールスはインディーズとしてはギネス記録である。"Come Out and Play"、"Self Esteem"、"Gotta Get Away"といったヒットシングルも生まれた。1997年には結成13年目にしてメジャーレーベルColumbia Recordsと契約して4thアルバム『Ixnay on the Hombre』をリリース、全米9位を記録、セールス面ではアメリカで100万枚、世界で300万枚のセールスにとどまった。続く5thアルバム『Americana』は、全米6位を記録。シングルカットされた"Pretty Fly (for a White Guy)"、"Why Don't You Get a Job?"、"The Kids Aren't Alright"がヒットしアメリカだけで500万枚、世界で1,000万枚のセールスを記録し、バンドにとって再び大ヒット作となった。続く6thアルバム『Conspiracy of One』(2000年)は全米9位、アメリカだけで120万枚のセールスを記録、本作を最後にドラムのRon Weltyがバンドを脱退。Atom Willardが加入して2003年11月に7thアルバム『Splinter』をリリース。全米30位にとどまったものの、2ヶ月後にはRIAAよりゴールド認定(50万枚)された。 長めのブランクの後、ドラムがPete Paradaに交代して2008年に8thアルバム『Rise and Fall, Rage and Grace』をリリース。それまでのスピードに重点を置いたメロディックハードコアに加え、オルタナティブロックからの影響も多分に取り入れた作風に仕上がっており、シングル"You're Gonna Go Far, Kid"はRIAAにゴールド認定された。2012年には9thアルバム『Days Go By』をリリース、全米12を記録した。
大胆不適な行動はビッグネームになっても相変わらずで、ライブでは放水パフォーマンス等の過激なパフォーマンスは各方面から反響を呼んでいる。 Backstreet Boysのメンバーの顔写真をダッチワイフに貼り付けて叩き壊すことでも知られている。来日も頻繁に行っており、日本人には人気の高い「One Fine Day」を毎度入れ、「Self Esteem」などを外す等、セットリストも海外とは別物に組み直している。バンドは「国によってプレイする曲を変えている」らしく、これは観客の反応を観察しながら考えているのだそう。 2015年までに世界で3,600万枚以上のセールスを記録している。Nielsen SoundScanによると、このうちアメリカ国内だけで1,700万枚、うち1,500万枚がRIAAより認定済みである。