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kamiko!さんの発言一覧(評価・コメント) 51-100
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BATHORY-Nordland II ★★★ (2020-05-05 21:05:21)
スウェーデン産ヴァイキングメタル2003年
前作Ⅰとセットで楽しもう。当然音楽性や世界観は前作と全く同じだ。
いろいろなところでクォーソンの歌がヘタで聴けない云々のレビューを見るが、少なくとも野蛮な戦士が歌が上手だったらおかしいじゃない?
この人はホントに音程を取るのが苦手なんだろう。しかし、そういう歌唱だからこのヴァイキングな世界にマッチしているのだ。
鈍重なヴァイキングメタルが延々と続き、ドラマチックに仰々しくラストを迎え、聴き終えた時、まるで新天地に辿り着いた戦士のような心地よい疲れを疑似体験できるのだ。
この作品を最後に、翌年39歳でヴァイキング・ゴッド・クォーソン氏が亡くなってしまう。
この人のヴァイキング作品は、いつの時代でも不器用でありながら妥協しない心意気とペイガニズムへの浪漫が宿っていた。
普通のバンドならばもう少し聴きやすく加
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BATHORY-Requiem ★★★ (2021-01-28 00:19:35)
スウェーデン産スラッシュメタル1994年作
そもそも大作主義のヴァイキング作品にこそBATHORYの魅力を感じるので、コレが発売された当時(大学生頃?)は喜び勇んでタワレコでゲットし
予想外の作風にかなーりヘコんだ思い出がある作品。そういうこともあり、レビューすらしていなかったが、この作品は独創性という点で魅力的な作品。
破天荒・豪胆がウリのクォーソン大先生が、スラッシーな作品を作れば、それはそれで、他のバンドの追随を許さない個性派作品になってしまう。
ただ、当時はまだまだ希少だった唯一無二のヴァイキング作品から一転、ハードコアパンクルーツのスウェディッシュデスメタル的スタイルに
近づいた点は、とてもガッカリ感があったと同時に、この作品自体にはデスメタル的激しさが無いにも関わらず、他のスウェディッシュデス以上の
インパクトを備えていたところに凄さを感じ
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BATHORY-Under the Sign of the Black Mark ★★★ (2021-06-22 02:45:04)
スウェーデン産ブラックメタル1987年作
この盤以前の作品はいずれも後追いで蒐集、特にこの盤はこのサイトに書き込みし始めた頃に、ここの書き込みを見てゲットした記憶がある。
購入当時はまだイヌスケ氏の書き込みまでしか存在してなかったと思うが、好みが近いローランDEATH氏とイヌスケ氏の書き込みが購入の決め手となった。
後追いなので、タイムリーに体験したHammerheart以降の作品群に比べて愛着度は低いかも知れないが、この盤からは初期ブラックメタルスタイルの
完成形を感じる。この時期はクォーソン氏の音痴に歌い上げるスタイルは確立されておらず、ブラックメタルスタイルの歌唱法に生真面目さを感じる。
Celtic Frost等同時期のレジェンド級ブラックバンドと肩を並べることのできる作品。更に尊大な密教的な固有の世界観に大きな魅力を感じる。
BATHORYの
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BATHSHEBA-Servus ★★★ (2020-07-29 18:15:25)
ベルギー産魔女ドゥーム2017年作
Serpencult、Death Penaltyでキュートな魅力を発揮してきたMichelle Noconの女声ヴォーカルによる真性ドゥームだ。
Thee Plague of Gentlemenの鉄板メンバーでやっていたSerpencultはオーソドックスなドゥーム・スラッジが前面に出て
女声ヴォーカルはあくまでおまけといった印象を持っていたが、この盤はMichelle Noconの魔女的存在がより前面に出た印象だ。
目を塞がれたようにも見える淑女が描かれたジャケ、インナーに描かれる人為的に形作られた木片は、魔女的イメージを想起させる。
また、曲目や歌詞からも、魔性を前面に出した印象があり、Michelle Noconの魅力を底上げし存在感が随分と増した感じだ。
生粋のドゥームフリークから言わせれば、演奏はSerpe
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BEHERIT-Bardo Exist ★★★ (2021-06-22 01:27:50)
フィンランド産ダークアンビエント2020年作
先月発見して驚いたが、どうやら昨年冬にリリースされていたらしい。一応ブラックメタルのジャンルにカテゴライズされてきたバンドだが
純粋にブラックメタル様式の演奏を聴かせるバンドではない。決して卓越した演奏技術で聴かせるバンドではなく、真性なカルト色が魅力だ。
最も愛聴したのはDRAWING DOWN THE MOON (1993年)で、フィンランドカルトの凄まじさを思い知らされたが、その後はそのカルト風味に特化していき
インダストリアル要素を含む作品に進化していった。純粋なブラックメタル的音響とはかけ離れた音楽性だったが、その内容の濃さはレジェンド級だ。
前作ENGRAM (2009年)で初期ブラックメタルスタイルに回帰したが、今作は一転、完全にアンビエント化している。そのスタイルの変化が評価の分かれ目。
D
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BELL WITCH-Mirror Reaper ★★★ (2020-06-18 01:15:22)
米国産フューネラルドゥーム2017年作
色彩豊かでありながら冷たいモノトーンに見える幽玄なジャケが非常に素晴らしく、当時ジャケ買いした作品。
あまり知らずジャケ買いしたワリに、クオリティの高い真性なフューネラルドゥームでした。
大きな特徴は、初期OMのようなギターレスのサウンドで、多弦ベースとドラムのデュオ編成というところだ。
一聴した感じギターのように聴こえるサウンドは全てベースで、タッピングを駆使した特殊な奏法で演奏している。
CD2枚組に分かれてはいるが、1曲1時間23分の超大作で、ギターレス超スロー垂れ流し系ドゥームという近年稀に見る苦行なんですが
リフの繰り返しの中に徐々に盛り上がる仕掛けや、ハモンドオルガンによる味付けなどのアレンジが素晴らしく、全く飽きないどころか
その世界に惹き込まれて没入感がハンパない。ちょっと格の違いを見せつけ
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BELL WITCH-Stygian Bough Volume I ★★★ (2020-09-06 23:59:08)
米産フューネラルドゥーム2020年作
真性フューネラルドゥームバンドBell WitchとダークフォークユニットAerial Ruinのコラボ作品。
この作品はかなり楽しみにしていた。軽く試聴した段階で、その真性さに衝撃を受け、悶絶してしまった。
ギターレスのBell Witchだけでも強烈なサウンドだというのに、そこにギターが加わるんだから、その期待は大きい。
最大の聴きどころは、風のように物静かなフォークサウンドと、極太のベースの対比が素晴らしいところだ。
ベースの厚みば半端ナイ。しかも、相当な負のオーラを帯びており、こんなに存在感のあるベースを今までに聴いたことがない。
特に1曲目のクオリティの高さに圧倒される。フューネラルドゥームの神髄はコレだと言わんばかりの葬式っぷりは圧巻だ。
初めて聴いた時、この1曲目でベースが登場した瞬間に鳥肌が立
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BELL WITCH-Stygian Bough Volume I-The Bastard Wind ★★★ (2020-09-07 00:08:38)
アルバム1曲目を飾る19分超えの大作。この盤はこの曲があれば充分。
暫くはシンセとフォーク、霊的なコーラスが物静かに続くが、4分を越えたあたりで、凄まじい厚みと負のオーラを帯びたベースが登場。
この瞬間に一気にどん底に突き落とされ、その暗黒世界に飲み込まれていく。この4分過ぎのインパクトはそう体験できるものではない。
これだけベースの重低音を歪ませて、音が割れたりせずクリアに聴こえる音作りのワザがスゴイ。
BENEDICTION-Grind Bastard ★★★ (2020-05-12 22:07:29)
UK産オールドスクールデスメタル1998年作
この作品発表当時は、まさか新作が発表されているとは思わず、次作のOrganised Chaosをゲットした後に気付き、ゲットしている。
この作品で重要なのは、B級オーラの源と言っても過言ではないバンドロゴが、ゴシック体になっていることだ。
前作で薄々感じていた脱B級デスメタル志向は、このバンドロゴの変化に表れている。明らかにジャケの質感が昔のB級デス路線ではない。
しかし、ジャケにある電脳偽物スパイダーマンのような謎キャラが非常に愛らしく、脱B級は必ずしも成功はしていない、と安堵している。
音楽性の方は、(これも前作に薄々感じられたが)ラウドロック的なカッコいいリフ重視の路線に旧来のデスメタルスタイルがミックスした感じだ。
ただ、前作ほど露骨ではなく、若干デスメタル寄りに戻ってきているのは嬉しい。
相
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BENEDICTION-Organised Chaos ★★★ (2020-05-12 22:25:26)
UK産オールドスクールデスメタル2001年作
前作のGrind Bastardより先にこっちをゲットしているが、音楽性に大きく変わりはなく、ラウドロックとデスメタルのクロスオーバー的なサウンドだ。
ジャケとバンドロゴが再びB級デスメタル路線になっているところは好感触だ。また、ジャケの世界観が全く理解できないところがイイ。
相変わらず展開下手スキルと一本調子ヴォーカルは持続しているが、徐々に改善されている。またドラムのリフが妙にカッコよく感じる好盤だ。
BENEDICTION-Scriptures ★★★ (2020-12-31 00:17:13)
UK産オールドスクールデスメタル2020年作
90年代初頭のNuclear Blastのロークオリティ録音が放つポンコツB級デスメタルは、当時の一線級デスメタルとは到底肩を並べられるシロモノではない代わりに
その特有のローファイ感と底辺のデスメタルが持つ世界観が絶妙にマッチして唯一無二の独創性を放っていた。未だにBenedictionはゲットし続けているが
やはり初期3作品のインパクトには到底敵わない。流石に30年も経つと、録音状態も演奏技術も相当高くなり、未完成だからこそある不安定で無骨な味わいは損なわれた。
化石のようなB級デス路線を逸して、ラウドロック的な新境地が見え隠れした時期があり、その古典的魅力が危ぶまれたこともあるが、再びあるべき形に回帰した。
少なくとも、この12年ぶりの突然の新作は、昔ながらのバンドロゴと、ローブを纏った人物、十字架を持った
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BENEDICTION-The Dreams You Dread ★★ (2020-05-12 21:42:12)
UK産オールドスクールデスメタル1995年作
90年代デスメタル全盛時代にはBenedictionはB級路線まっしぐらで、ボクは初期3作品に愛を感じている。
表舞台で活躍するデスメタルバンド勢に比べると、録音状態・楽曲・演奏テクニックの面で差があり、格下感は否めなかった。
しかし、B級デスメタル特有の地味ながらもどこか捨て置けない魅力というモノを持っていた。
このバンドは同時期のBolt Throwerと同様に、展開下手というスキルを持っており、そこに愛情を感じないと愛聴することはできない。
初期作品は、ローファイな録音と展開下手な音楽性に加え、一本調子でコモリ気味のヴォーカルスタイルを兼ね備えたB級デスメタルの鑑だった。
この作品は過去作に比べ、録音状態が向上、ギターはかなり音質が向上し、しかも今までのスタイルからカッコいいリフ重視な路線に鞍替えして
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BEYOND BLACK VOID-Desolate ★★★ (2021-06-07 02:04:28)
ベルギー産フューネラルドゥーム2003年作
人に貸したままになって15年以上経つが、少なくともコレを借りたいと言ってきた友人はある意味天才だ。このチープさに潜む魅力を理解するには
彼の作品をゲットし続けないと全く意味がわからないだろう。コレをゲットした当時は、再生した瞬間に聴こえてくるチープなノイズにショックを受け
窓から円盤のように投げようかと思ったものだ。こんなシロモノに散財した自分が情けなくなり、こんな作品に対して少しでも興味を持った自分はバカだと
自己嫌悪したものだ。いろんな作品を蒐集していると、驚くようなポンコツ作品に出会ってしまうことがある。この作品はそんなポンコツ作品群の中でも
特に際立ったポンコツ感があった。しかし、何故だろう。Stijn van Cauterの作品をゲットし続けてもはや十数年、購入当時に全く理解できなかったが
この作品
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BEYOND BLACK VOID-Voidgaze ★★★ (2021-09-06 00:29:12)
ベルギー産フューネラルドゥーム2019年作
2枚組ドローンドゥーム地獄。完成形に到達したと感じるWraith Crag(2021年作)があれば、敢えてゲットする必要はないかも知れないが
DESOLATE (2003年)の衝撃作品のチープノイズの残り香が仄かに感じられる分、完成形への過程と感じられるところは魅力的である。
Stijn van Cauterの作品は、近作になるにつれて、打楽器をどんどん排除している。もはや、彼がイメージする音世界にビートは不要という
ことなのだろう。更にこのプロジェクトは旋律を奏でるということさえ否定するかのような一本調子なサウンドだ。むしろそんな苦行だからこそ
ハーモニーに特化した魅力がストレートに伝わってくる。この盤は2枚組で結構お腹一杯になるが、2枚のうち1枚目の方に特にハマった。
BEYOND BLACK VOID-Wraith Crag ★★★ (2021-06-07 01:31:51)
ベルギー産フューネラルドゥーム2021年作
UNTIL DEATH OVERTAKES MEをメインプロジェクトとする一方で、多くのソロプロジェクトを抱えるStijn van Cauterによるドローンドゥーム。
新型コロナウイルスのせいで、昨年は空輸できない期間があったが、やっと彼の運営するレーベルショップからの空輸が解禁となりゲットすることができた。
受注したらその都度CDrを焼くのだろう。届いた盤からは印刷したてのインクのニオイが漂い、盤の印刷も光沢がある。いかにもPCで個人で加工した感のある
ジャケとバンドロゴは、長年彼のポンコツ作品にひたすら散財した者としては、残念感など皆無、逆に妙な高揚感がこみ上げてくる。
普段あまりCDr作品は買わないのだがStijn van Cauterの作品はデジタル作品かCDrしか見かけないから仕方がない。チープなジャケ
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BLACK SABBATH-13 ★★★ (2020-05-04 22:28:12)
初期作品はTechnical Ecstasyまでの作品、様式美作品はHeaven and Hell、Headless Cross、(Tyrは嫌いではないが様式美が過ぎる。)
加えて、世間ではワリと不評だったがMob Rules、これらの作品がボクのストライクゾーンでワリと満遍なく愛聴してきた。
だから、ディオとトニーの歌はスンナリ受け入れられると思っていた。しかしDehumanizer以降の3作品は、熟練の演奏技術があるので決してクオリティが低い作品ではないが
ディオやトニーの個性を活かす楽曲・スタイルとは言い切れず、どこかアンバランスなコレジャナイ感が漂っていた。
今回の作品で真打ちのオジーが加入ということで、かなり期待しつつも、ここまで混迷してどんな作品になるのかという不安もあった。
まあ、潔いほどに原点回帰なサウンド、かつ、初期作品を意識したかのような
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BLACK SABBATH-13-Age of Reason ★ (2023-10-23 03:58:48)
購入当時はまあ、あまり深く気にせずに楽しんでましたが、まあ気持ち悪いな・・とは思っていたんですが・・。
Zeitgeist(時代精神)から続くこのAge of Reasonという曲は、うーん、やっぱりかなり違和感がある。
Age of Reasonは、理神論者で政治活動家のトマスペインが書いた著書、でして、別に熟読したワケではないんですが
ザックリ言えば、神の存在を肯定しつつ、その存在に囚われず経済活動してもええですよ、という合理主義的な理屈。
随分昔に学んだ哲学や社会学ですから、かなりアヤシイですが、相反する両者を合理的理由付けで両方認めてしまおうという
ヘーゲルの弁証法的な屁理屈、とボクは解釈してるんですが・・そもそもその考えは後のマルクスやエンゲルスに繋がる思想だったハズ。
このテのマニアックな反社哲学がシレッと曲タイトルになっていると、エンター
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BLACK SABBATH-Sabotage ★★★ (2020-08-20 21:56:42)
英国産ロック1975年作
サバスは大抵このサイトに来た頃にレビューしたと思ってたが、書き込みしてない盤があるようだ。
昔書いた内容を見ると適当な書き込みをしてるなぁと思うが、ダブって書き込むのは良くないので書いてない盤をレビュー。
前作Sabath Bloody Sabbath(1973年)までの作品と比べると随分と聴こえ方が違う。オジーの固有の声質、血を感じる温もりを含むギターといった
感触が前作までには一貫して感じられたが、この盤は少し違う。前作までの初期作品は総じて楽曲はワリと整然とし、旋律の味わい、湿度の高いドロリとした
感じが魅力的だったが、この盤以降、湿度が若干下がる。また、この盤のみに感じる固有の味わいは、メランコリックさすら感じる前作までの落ち着いた
空気から一転して、狂人を更に際立たせる叫びにも近いオジーの歌唱、敢えて釈然としないハー
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BLACK SABBATH-Vol 4 ★★★ (2020-08-20 22:32:12)
英国産ロック1972年作
サバスの盤をレビューするとしたらこの盤は外せない筈なのに、ココに来たばかりの頃には敢えてレビューしていないのが笑える。
とりあえずボクの嗜好から、当時はジャケが気に入らなかった上、アルバムタイトルが「Vo.4」というナンバリングタイトルというところに
趣きを感じなかったんだろう。昔からそういうところにコダワリがあって、盤の評価の約3分の1くらいは、ジャケと雰囲気なんだよね、ボクは。
しかし、タイムリーに経験した世代の人たちはきっと、このオジーのシルエットジャケは百点満点で狂喜したんだろうなぁと想像する。
年齢を重ねて、サバスサウンド自体にノスタルジーを感じるようになった今、逆にこのオジーシルエットジャケが美しく見える。
前作Master of Reality(1971年)は、ドープスモーカー的背徳感やヘヴィネスが感じられる上、
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BLOOD FARMERS-Headless Eyes ★★★ (2020-09-25 16:51:47)
米産ドゥーム2014年作
世に作品を出す前は、Black Sabbathのカヴァーバンドをやっていたということもあり、サバス初期作品の独特な温もりや型に嵌らないギターワークなどから
Black Sabbathの影響を感じないでもない。前作から約20年近く経って知らない間に発表されたこの盤は、前作の血塗れ感満載のノイズが影を潜めた代わりに
ヴィンテージドゥームに近いロックの原点といった音楽性がより前面に出た。その分、初期Black Sabbathの湿り気やコンパクトさが若干増した印象はしている。
とはいえ、そのギターには過去作同様に血の感触が感じられ、只ならぬ狂気が宿っている。演奏スタイルこそ変化したが、根本的な狂気の世界は変わっていない。
B級ホラー映画によくある農夫の連続猟奇殺人的なイメージは、前作までの作品で強烈に印象付けられた感じがするが、その世界観は
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BLOOD OF THE SUN-Blood of the Sun ★★★ (2020-05-11 01:25:30)
米産サイケデリックロック2004年作。
粉っぽくストーナー寄りのエフェクトを咬ませて深めの残響音とワウを多用した浮遊感抜群のギターにハモンドが絡む濃厚なサイケデリックサウンドが魅力だ。
よくストーナーロックとして分類されているのを見るが、ストーナー派のストライクゾーンであることは確かだが、ストーナーど真ん中ではない。
そんなジャンル分けで片づけられるほど単純な音楽性ではなく、職人気質なミュージシャンが結集して作り上げたハードなサイケデリックロック、と思って欲しい。
このメンバーたちがこのバンドの前にどんな経歴があるのかはよく知らないが、相当の熟練者であることには間違いない。
力強いロックなヴォーカルと、破天荒なグルーヴ感、ブルーススケールを多用する濃厚な楽曲群は、南米の砂煙の舞う荒野を想起させる。
処女作にして他の追随を許さない格の違うクオリティ。超オ
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BLOOD OF THE SUN-Blood’s Thicker Than Love ★★★ (2020-05-11 00:52:18)
米産サイケデリック・ハードロック2018年作
昔はワリと濃いストーナー色を出す音楽をやっていたが、最近はそのテイストを残しつつハードな、ヴィンテージ臭のする音楽をやっている。
初期作と違い、ストーナーとメタリックなハードロックの丁度中間くらいの質感のギターで、異様にサイケデリックで渋みがある。
昔の作品から一貫してキーボードが良い仕事をしており、特にハモンドオルガンがメチャカッコいい。ギターとハモンドの掛け合いは相当アツい。
音ひとつひとつへの魂の込め様が違う。ギターソロや鍵盤のフレージングひとつとってみても、やたら玄人臭のする熟練の気合を感じさせる。
米産はあまり追いかけないんですが、このバンドはちょっと格が違うので追いかけてます。こういう路線では今一番カッコいいんじゃないかな。
BLOODBATH-Grand Morbid Funeral ★★★ (2021-02-22 22:23:11)
スウェーデン産デスメタル2014年作
BLOODBATHは我が家にはこの1枚のみある。20年選手の鉄板スウェディッシュデスメタルだ。一昔前なら堪能できたが、最近はこのテの激しさは苦手。
次作「The Arrow Of Satan Is Drawn(2018年)」では、激しさがほんの少し控えめになり、新たなアプローチを見せているが、ゲットしていない。
一般のデスメタルに比べて、禍々しさや激しさが上乗せされるスウェディッシュデス特有の個性が凝縮したようなサウンドが素晴らしい。
アンチクリスチャンな冒涜的な背徳感が濃厚に漂っており、その世界観が大きな魅力となっている。また、ザックリ感あるギターの禍々しさに血の感触がある。
ディレイを深めにかけたギターワークの気持ち悪さも聴きどころだ。血みどろでハイテンションなグルーヴ感が全体を支配し、もはやクタクタになるが
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BLUE OYSTER CULT-Blue Öyster Cult ★★★ (2020-08-20 23:09:54)
米国産ロック1972年作
この盤はBOCの有名作品をある程度揃えた後で、一応コレクションしとこうと思ってゲットした盤だ。
Secret Treaties(1974年)、Agents of Fortune(1976年)、Imaginos(1988年)と、この処女作が個人的名盤だ。
ボクのロックサウンドの嗜好としては、米国産よりも北欧情緒を好むので、BOCは好みから外れそうなモノだが
コミカルなホラーエンターテイメント色のあるアメリカンロックが他の米国産と一線を画し、とても心地良く聴こえる。
ちなみに世間評は微妙っぽいImaginosはアメリカンロック的でありながらメロディアスハード色を帯びて、ピアノが美しい個人的神盤だ。
生々しさとヘヴィさが同居している作品を好むオールドリスナーは、きっとメロハーバージョンBOCはダメだったんだろう。
さて、この盤
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BLUE OYSTER CULT-The Symbol Remains ★★★ (2021-01-03 12:38:28)
米国産HR2020年作
とりあえずこのバンドの新譜というだけで★★★は確定だ。約19年ぶりくらいかね。
ボクはアメリカンロックのようなライトで楽しいサウンドにはイマイチ没入できない。米より北欧・露派の感性を持っている。
そういうワケで、米産ロックは世間評よりは辛口になりがちだ。それでもBOCはゲットし続けているフェイバリットバンドである。
BOCには決して北の寒い雰囲気は無いが、このバンドは単にライトなアメリカンロックでは収まらない魅力があるから追いかけている。
メディアにより米のBlack Sabbath・ヘヴィメタルとして大々的に宣伝されたことで、新規ファンを得た代わりに、従前のファンからは
割と微妙な評価を受けていたと感じるIMAGINOS (1988年)は、決して売りに走った、消費されるだけの産業音楽の類とは全く異なり
ホラーとポップを見
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BOLT THROWER-The IVth Crusade ★★★ (2020-05-11 02:32:18)
UK産オールドスクールデス1992年作。
ココのイカレポンチスレで多く語られている化石デスメタルバンドだ。
ボクはBolt Throwerに愛を感じているので、アルバムコンプリートしているが、最もクオリティの高い盤はコレじゃないかと思う。
とはいえ、このバンドには展開下手というスキルがあるので、どの盤にも強力な代表曲になり得るキラーチューンがない。
それでも起伏のある楽曲が聴きたい人は、録音とドラムがポンコツサウンドなIn Battle There Is No Law!を聴くといい。割と多彩なギターソロが聴ける。
また、2nd、3ndはこれでもかというくらいダウンチューニングした重低音がアツい。4thは前ほどダウンチューニングにせず猛々しさを前面に出した。
どの盤も全く同じというワケではなく、一応進化はしているのだ。ただ、劇的に進化した盤というと、この
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BROTHERS OF METAL-Emblas Saga ★★★ (2020-08-02 22:52:21)
スウェーデン産ヴァイキング・パワーメタル2020年作
Prophecy of Ragnarök(2017年作)が結構なお気に入り作品で、今作は結構楽しみにしていた。
バンド名はManowarの名曲が由来だろう。Manowarの世界観にドップリと浸かってしまったメンバーによるハイレベルなサウンドだ。
普段聴いているサウンドと比べると、ギターバッキングなどに深みをあまり感じないメタリックなサウンドだが好きなんだから仕方がない。
前作の延長上のサウンドで、ファイティングスピリットを感じるアツいサウンドだ。今作では海上で大蛇のような竜と戦っている優秀なジャケだ。
最大の魅力はウォーメタル的な迫力であるのは間違いないが、前作以上に女声ヴォーカルの卓越した歌唱力を前面に出した、非戦闘時の休憩的な曲が
ホント美しくて素晴らしい。女声シンガーとしては相当ハイレベルにあ
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BROTHERS OF METAL-Emblas Saga-Njord ★★★ (2020-08-02 22:59:10)
女声ヴォーカルをクローズアップしたくなるバンドだが、ダミ声の男声ヴォーカルの歌唱から始まる曲だ。
3人のヴォーカルの歌唱力の高さ、ギターソロのテクニック、盛り上がる曲展開、ファイティングスピリットが前面に出た迫力ある楽曲など
聴きどころ満載な、この盤のキラーチューンだ。
BROTHERS OF METAL-Emblas Saga-One ★★★ (2020-08-02 23:05:03)
どうやったらこんな超ハイトーンが出るの?と言いたくなるほど卓越した歌唱力の女声ヴォーカルにビックリするが
汚い声のダミ声男性陣とのコーラスワークがどうしてこんなに美しく聴こえるのか。そこが不思議でならない。
ゆったりとしたテンポで聴かせる曲だが、サビ部分の印象的なメロディーとコーラスが素晴らしい。
BROTHERS OF METAL-Prophecy of Ragnarök ★★★ (2020-05-13 20:42:56)
スウェーデン産ヴァイキング・パワーメタル2017年作
Manowarがモーレツに好きなんだろ、と言いたいコスプレ&メイクがツボの8人組によるど真ん中パワーメタル。
ステキなバンド名もさることながら、各メンバーには座右の銘がついており、全員のキャラが立ってて素晴らしい。
メインの女声ヴォーカル(Voice of the Valkyries)&男声デスヴォイス(Battle Cries)&サブキャラ的男声ヴォーカル(Tongue of the God)
という3名のヴォーカルはそれぞれ個性的かつ高い歌唱力があり、非常にファイティング。特に女性ヴォーカルはハイトーンが美しく相当上手い。
トリプルギター(Guitar of Lightning、Guitar of Justice、Guitar of Steel)の演奏技術も高く、パワフルかつ華麗だ。
ちなみにベ
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BROTHERS OF METAL-Prophecy of Ragnarök-The Mead Song ★★★ (2020-08-02 23:32:40)
この盤のキラーチューン。女声ヴォーカルのみならず、男声ヴォーカルの歌唱力がスゴイということがよくわかる。
力の入るシャウトがアツい。そして、なんといっても楽しい雰囲気がいいんだよ。
CADAVER-Edder & Bile ★★★ (2021-02-19 00:05:17)
ノルウェー産デスメタル2020年作
実に16年ぶり・・とはいえ、「...IN PAINS」(1992年)購入当時以来、存在自体忘れていたバンド。16年前の作品も全く知らない。
「...IN PAINS」時代は、ウッドベースを取り入れた異色ユニットに興味を持ち愛聴していた。Carcassのビルスティアーに一目置かれたバンドでもあり
ゴアテイストなコンセプトを感じさせる世界観だったが、そのワリに攻撃力が無く当時のデスメタル群と比較してもB級以下の扱いで止むを得ない感はあった。
ゴアリーなデスメタルかつB級というと、同時期のバンドではCancerあたりを思い浮かぶが、そこまでのゴアテイストすら感じられなかった中途半端な作風。
とはいえ、地味な音響とは裏腹に、その編成と楽曲からは何か新しいサウンドを期待させるモノがあったと記憶している。
我が家のコンテナのどこ
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CADAVER-The Age of the Offended ★★ (2023-10-09 02:43:40)
ノルウェー産デスメタル2023年作
なんだか様変わりしたな・・と思ってましたが、同郷TNTのギタリスト加入が原因ですか。このギターは誰だっけと思ってたが。
元々、真性で危険な感じこそしない反面、暴虐性がウリ(にしようとしてそうでもなかった)のバンド。
バンド名すら忘れそうになった頃に突如リリースされた前作EDDER & BILE (2020年)で、適度なゴア要素と暴虐性を備えた鉄板B級デスに。
オールドスタイルを残しつつ、ブラストを交えつつもシンプルな突進B級ズトボコ感、コレがこのバンドの大きな魅力だ・・・が
随分とカジュアル化した印象、TNTらしさが加わったかというと、ボクの印象では、アクの強いギタリストが加わった(笑)という感じ。
そもそも昔はダブルベースを取り入れたり、何か他のデスメタルとの差異化をしたい意思が割と強く感じられるバンドでもあるので
…続き
CANCER-To the Gory End ★★★ (2020-08-21 00:59:34)
英国産オールドスクールデスメタル1990年作
ワリとデスメタルにハマり始めた初期にゲットした作品だが、当時は有名な鉄板デスメタルに激ハマりしていたこともあり
そんなに沢山は聴かなかった盤だが、適度なゴア要素を含んだ作品としては、AutopsyやObituaryと肩を並べることができる名盤だ。
↑の書き込みで知ったが、そうですか、この盤はB誌で4点という酷評の洗礼を受けていたのか。当時はタワレコでバイト代つぎ込んで
デスメタルを買い漁っていた時期で、ジャケ買いした作品だ。このアタマをザックリ肉切り包丁でカチ割られている男性の絵と
目が合ってしまったんだよね。当時としてはこんなにシンプルで現実味を帯びた残酷なジャケは珍しかった。
演奏に安定感もあるし、楽曲もしっかりとしている、仄かなゴア要素を含む硬派なギターの音、タイトで乾いた質感のドラム、起伏のある展開
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CAULDRON BLACK RAM-Slaver ★★★ (2021-11-07 00:28:03)
オーストラリア産デスメタル2020年作
鼻詰まりのようなズルズルとしたギター、手数多くバリエーション豊かなドラム、コモり気味の吐き出すようなヴォーカルが素敵なマニア向けデスメタル。
ギターソロのようなメロディアス要素は殆ど排除され、単なる変拍子に留まらない、拍が取りにくい独特のテンポチェンジを多様するリフを基本として
構築的に楽曲を組み立てている。その作風は昔から変わらない。決して一般受けしそうにない唯一無二の個性派で、ボクのデスメタルランキングではかなり
上位に位置するバンドだ。高音域のギターが殆ど登場しないので、かなり地味な印象を受けるかも知れない。その上、過去作品よりも更に地味な印象を受ける楽曲。
湿度の高い重低音ギターのノイズによるリフをメインとしているが、慣れないうちは、低音で何やらグシャグシャとノイズを掻き鳴らし、バタバタとドラムが鳴り
吐
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CAULDRON BLACK RAM-Slubberdegullion ★★★ (2020-05-13 01:18:24)
オーストラリア産デスメタル2010年作
「宝探しメタル」という謎ジャンルで登場した処女作Skulduggeryに相当ハマり追い続けている異色デスメタルバンドの2作目。
今作もその異色の世界観を引き継いでおり、他では聴けないB級路線(但し演奏は抜群にうまい)の魅力を備えた作品に仕上がっている。
この音からイメージされるのは、ジョニーデップのようなカッコいい海賊ではなく、ダサいチンピラ風情の海賊で、
変拍子を多用する独特なステップを刻むリフが、何故か宝探しをしているように思えるからホントに不思議だ。
派手さのない適度な歪みを持つ音質と吐き捨てるような独特なヴォーカル、海賊船で暮らすチンピラを思わせるエフェクトが優秀だ。
演奏技術は相当高く、ものすごーく地味に聴こえるサウンドの中には様々なアレンジが加えられており、相当聴き応えがある。
アタックの強い硬
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CAULDRON BLACK RAM-Slubberdegullion-Black Market Trade of Whore and Blade ★★★ (2020-10-19 18:56:33)
砂利が擦れるような金属音のエフェクトから、塩気と水分多めドロドロズルズルの重低音ギターリフがフェードインする。
その途端、海賊をテーマにしたデスメタルというレアな世界観にどっぷりとハマれる。
単に変拍子で展開するのではなく、ワンテンポではない緩急のあるタメを利かせたリズムを刻む楽曲は、このバンドオンリーワンな個性。
そんなアヴァンギャルドなタイム感のある、オールドスクールデステイストを含むリフが複雑怪奇に展開するこの感じが最高だ。
こういう個性派に巡り合う機会はなかなか無い。特にこの曲は海賊テイストズルズル古学校デスサウンドの魅力がふんだんに詰まっている。
CAULDRON BLACK RAM-Stalagmire ★★★ (2020-05-13 01:34:03)
オーストラリア産デスメタル2014年作
ジャケの印象は変わったが、過去2作品の宝探しメタル的な世界観はこの作品にも引き継がれており、納得のクオリティにある。
聴き手を選ぶとは思うが、独特なノリの変拍子を多用するリフは、この作品でも健在。更に楽曲はバラエティに富み、相当カッコいい。
こういうノリのリフを刻むバンドはあまり他では聴いたことがナイ。地味に聴こえるが、アヴァンギャルドなデスメタルが好みなら必聴盤だ。
バカバカしいB級世界観の魅力は前作に譲るが、楽曲に関してはこちらの方が深い(前作もスゴイんだが)。
CELESTIIAL-Where Life Springs Eternal ★★★ (2021-01-03 02:16:14)
米国産フューネラルドゥーム2010年作
発表から10年経ったが、たまーにこの音が欲しくなって聴いている。かなりドローン寄りのドゥームだ。
崖に水が滴り落ちる滝のジャケ、ケースを開くと、植物の実写。ジャケデザインからは明るめの大自然をイメージさせるが
サウンドの方がかなり濃い鈍重垂れ流しドゥームだ。ヴォーカルはカオティックに絶叫しているが深めのエフェクトで他の音と一体化している。
コードのテンション部分の倍音を強調させ、ロングトーンノイズにゆるやかな揺らぎをもたせることで独特の浮遊感を創っているが
かなり深めのリバーブを使用し、水を感じさせるサウンドスケープを織り交ぜることで、まるで水琴窟にいるかのような感覚になるという
一風変わったオンリーワンなサウンドだ。万人にはオススメできない上級者向けだが、ハマれば没入感は高め。
次作を期待しつつも、10年
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CHAR-Fret to Fret ★★★ (2022-08-16 03:20:16)
国産ロック2021年作
若い頃のボクはバンドマンだった癖にステージパフォーマンスには全く興味がなく、ライブ活動は嫌い。
客としてのライブ参戦においても、どうにも性に合わない出不精なんですが、CHARのライブはマメに行っている。
今年は体調を崩してずっと自宅療養しているんですが、それでも体にムチ打ってライブ行ってきました。
それくらいCHARは好きなギタリストだ。この盤は何故か一時期品薄状態で、結局ライブ直前にゲットした作品だ。
彼の作品はPink Cloud時代が最も好きだが、この盤はその頃のロックサウンドの空気が蘇る、ライトに楽しめる好盤だ。
彼の白髪交じりのルックスを見ると、更に歳を取ったなー・・と思ってしまうが、昔から変わらず熱いロックであり、且つ
清涼感溢れる大人のサウンドを提供してくれる。ギター愛をとことん追求した曲作りや演奏への生真面
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CHRISTIAN DEATH-Only Theatre of Pain ★★★ (2020-06-12 23:52:21)
米産ゴシックロック1982年作
ポストパンク的サウンドの元祖とも言えるバンドで、リリース年からもボクは随分と後追い世代なんですが、相当好きな作品。
この処女作のリマスター版(米国盤2011年)を所持しており、コンテナ行きにならず手に届く場所に常備している。
創始者のRozz Williamsは結構早くにこのバンドを去り、実験音楽やパフォーマンス路線に鞍替えしている。
そういうアート志向が元々あり、それが音に反映された先進的なスタイルが素晴らしかっただけに、Rozzが脱退した初期以外の作品は全く興味がナイ。
旧来のパンクロックの軽快さと同時に翳りのある作風、斬新なリフ構成、浮遊感のあるノイズやエフェクト、気怠く魅力的なヴォーカルなど
よくあるシューゲイザーとは全く異なるアプローチでそういった要素を盛り込んでいる作風は、1982年作品としてはかなり先進的で
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CHTHE'ILIST-Le Dernier Crépuscule (2020-08-25 01:07:59)
>ローランDEATHさん
コレかっこいいね。ドゥーミーでゴアリーなのに聴きやすくていい。ゲロリバースまでいかない丁度いいヴォーカルだ。
アトモスフェアなムードだから、きちんとお掃除された詰まりのナイ下水道という感じがいいね。
CHTHE'ILIST-Le Dernier Crépuscule (2020-08-26 01:08:49)
>ローランDEATHさん
日本の相場が7000円くらいだったね。アマゾンは6000円台か。
カナダのアマゾンは110カナダドルでかなり高い。
ちょっと探してみたけど欧州だとイタリアで22ユーロ、Bandcampで11ドル、このあたりが最安値かな。
送料込みでも海外で買った方が安いね。デジタルで買うとまず聴かないからなぁ・・。
CIRITH UNGOL-Dark Parade ★★★ (2023-11-02 21:09:46)
米産カルトメタル2023年作
MetalBlade作品は、全体的な作品クオリティを大きく底上げする録音である反面、素材に様々な加工を加え本来持っていた無骨さに潜む魅力を
削いでしまいがち、というところを常々感じるので、あまり好んでゲットしない。
また、米国産というのは、必要以上に過激さを上乗せしたり、いかにも商業的に成功しそうな完成度に加工されている感から
個々の作品だけを見ればハイクオリティと感じても、似たようなハイクオリティバンドが横並びで乱立している感が否めない上
本来バンド自身が志向しているサウンドなんだろうか・・と思うこともしばしば。こういうサウンドは意外に早めに飽きがくる。
このバンドも前作からMetalBlade録音になった米国産ということで、危機感を持ちつつも、突出した個性とコンポジション能力の高さから
追い続けている。初期作品の
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CIRITH UNGOL-Dark Parade ★★★ (2023-11-07 00:03:34)
このバンドに心酔しちゃうとカルト集団に入信してしまうのでは?
コレを聴いてしまうと、洗脳されてしまうのでは?
なんてことは99.9%無いと思うので予防線を張る必要もないと思うよ。
ただ、ボクはカルトバンドにしか見えないw
まーたKamikoがマニアックな変なコト書いてる・・と健全なリスナーにバッシングされるかもだが(汗)。
まあ、作品鑑賞のスタンスや見方、思想の持ち方こそ自由ですので
健全なリスナーは「変な人」の戯言と思ってスルーして下さい。
昨今、神秘化された魔法や悪魔的要素を含む、音楽・映画・ゲームが随分幅をきかせていることに気持ち悪さを
ボクは感じている。こういうネタは、健全なサブカルチャーが多い中で、隠れて楽しむモノであるべきで、昔はそうだった。
昔はそのテのサブカルチャーは一部のマニアにウケて、稀に、まさに「
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CIRITH UNGOL-Forever Black ★★★ (2020-07-06 09:52:27)
米産カルトメタル2020年作
初期のポンコツ感満載の作品はB級愛を持っていないと愛聴できない作品だったが、その大きな原因は奥行きの無い録音状態がチープさを際立たせていたことだ。
ドタバタ感のあるドラム、モコモコと浮き出たようなベース、加えて低音をカットしたかのようなシケたギター、金切り声が奇抜なヴォーカルスタイルなど
強烈な個性と本来改善すべき課題が紙一重な状態で存在していた。もし、個性を掻き消す形で難点を克服する作品を作ったとしたら、凡作になっていただろう。
ポンコツ感が話題になりがちなバンドではあっても、元々楽曲の構成には目を見張るものがあり、総合的に見てB級愛を感じつつもどこか捨て置けない光るものを
常に宿していた作品を作り続けていた。特にメタルサウンドのトレンドとも言える疾走感やヘヴィネスに偏ることのない作風は、とても惹きつけられるモノがある。
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CIRITH UNGOL-Forever Black-Stormbringer ★★★ (2020-07-06 10:24:54)
導入部分はアコギとクリーンヴォーカルという、このバンドにしては珍しいバラード調の楽曲だが
しっとりと聴かせるのかと思いきや、血管が浮いてきそうなほどの、絶叫に近いヴォーカルが心を込めて歌い上げる。
ラストに近づくと、もはや音程など関係ナシのヤケクソな絶叫で、バラード調の演奏をバックに全身全霊で魂を込める。
ここまでやってくれる潔さに、心地よい倦怠感を覚え、B級愛が芽生えてくるのだ。
CIRITH UNGOL-Forever Black-The Frost Monstreme ★★★ (2020-07-06 10:10:34)
過去にポンコツ感で度肝を抜いた迷曲Frost and Fireと同じ旋律が登場する。
ギターの手癖なのかワザとなのかわからないが、この旋律が登場した途端に懐古の情が湧き、グッと惹きつけられる。
疾走感を排除したヘヴィネスを重視した楽曲で、このバンドの音楽性の魅力が詰まっているね。
CIRITH UNGOL-King of the Dead ★★★ (2020-05-07 22:52:04)
某誌で酷評を受けたFrost and Fireは、軽音楽部に入りたてのバンドマンのようなポンコツ感と、ダサくクドい楽曲などから
酷評を受けても致し方ないネタアルバムでしたが、2作目で楽曲クオリティが大きく向上、演奏技術も安定している。
ゆったりとしたテンポで聴かせる正統派HM路線が好感触で、癖の強いヴォーカルが味わいと思えるから、ボクは相当好きな作品。
バンドのポテンシャルは決して悪くなく、粗悪な録音状態で随分と損をしていると思う。しかもローファイな感じが味わいに繋がってるとは言い難い。
そういうワケで、このバンドは作品をリリースするたびに録音状態と演奏がクオリティアップしていくので、後期作品をオススメするが、
ボクは内容もさることながら、ジャケにかなりこだわるジャケフェチなので、生涯5本の指には入ると思われるステキなジャケデザインと
前作のポンコツ臭
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CIRITH UNGOL-Paradise Lost ★★★ (2020-05-08 01:48:36)
ボクは愛着や個性などトータルではKing of the Deadが最も好きだが、純粋に楽曲内容では、他の人たちが書き込んでるように、こちらの方がクオリティが高い。
録音状態は少しずつ向上しつつも、低音が薄目の録音は変わらず。過去作はそれがチープさの大きな要因なんですが、この盤はその録音状態が丁度良い。
ジャケが示す通り、Manowar的な世界観がより前面に出て、あの癖のあるヴォーカルがその世界にフィットしているから素晴らしい。
ミドルテンポメインの正統派エピックメタル、Manowar的世界観なジャケ、クオリティ高い楽曲、チープな録音がマッチ、これだけ揃ったら
もうB級のダメバンドではなく、この路線の注目バンド最右翼ですよ!
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