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Slippin' Away / On Target (火薬バカ一代)
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BANGALORE CHOIR - 最近の発言
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Slippin' Away / On Target
発表がせめて80年代だったならばヒット・チャートを賑わせてもおかしくない
キャッチーなHRナンバー。ライブで演ったらさぞかし盛り上がったであろう
フックの効いたサビメロに胸躍りますよ。

火薬バカ一代 ★★★ (2023-10-19 00:46:22)


On Target

ACCEPTの『EAT THE HEAT』(’89年)といえば、すったもんだの末バンドから追い出されたウド、結局これを最後に解散することとなるACCEPTと、制作に関わった誰も幸せにはしてくれなかった問題作ですが(でも内容は良かった)、一番ババ引いたのは間違いなくウドの後任としてACCEPTに加入するも、正当な評価を受けられぬまま解雇の憂き目に遭ったデヴィッド・リース(Vo)だったのではないかと。
その彼氏はアメリカ帰国後、元HURRICANE ALICEのメンバーらと共に自らがリーダーを務めるBANGALORE CHOIRを結成。'92年にワーナーから本作をリリースしてデビューを飾っています(プロデュースはマックス・ノーマンが担当)。ここで披露されているのは抜け良くワイルドなアメリカンHMサウンドで、ACCEPTの呪縛から解き放たれたリースは、ディヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせるエモーショナルな歌唱を全編に亘って伸び伸びと響かせてくれていますし、何よりフックの効きまくった収録楽曲の出来栄えが大変に秀逸。スティーヴ・プランケット(AUTGRAPH)のペンによる①、ジョン・ボン・ジョヴィ&アルド・ノヴァの共作曲④といった外部ライター提供曲が注目を集めがちなれど、それ以上にBANGALORE CHOIR自ら手掛けた楽曲がちゃんと本編のハイライトとして機能している辺り、このバンドの地力の高さを伺わせてくれますよ。特にリースの歌ウマっぷりが際立つバラード⑤、ライブ映えしそうな⑥、発表が80年代だったならチャートを賑わせていたであろうキャッチーな⑦といった名曲が並ぶ中盤線には惹き込まれずにはいられませんて。
長らく廃盤のまま放置されている国内盤を、ぼちぼち再発して欲しいんだけどなぁ。

火薬バカ一代 ★★★ (2023-10-17 00:20:24)


On Target

もっと大衆に受ける曲をやるには、ウド・ダークシュナイダーの声では無理だと判断されバンドとマネージメントは話し合いを重ね盟友ウド・ダークシュナイダーを泣く泣く解雇。ロブ・アーミテージ、マイケル・ホワイトを試すも、結局後任に迎えられたのは、無名のアメリカ人シンガー、デイヴィッド・リースだった。短命の終わったACCEPT。

いきなり失業したデヴィッド・リース、アルバムも手放しの絶賛とはならず、またACCEPTらしくない=お前のせいという言われなき罪をなすりつけられ、すっかり戦犯扱いを受けるのですが、その数年後、グランジブームが巻き起こるシーンを横目に復活。HERICANE ALICEのイアン・メイヨーとジャッキー・ラモスとバンド結成、当初はジョーイ・タフォーラがギターを担当するという話で進んだが、最終的にはギターチームにRAZORMAIDのカート・ミッチェルとジョン・カークを迎え入れ活動。プロデューサーにマックス・ノーマンを迎えアルバムをリリースとなる。
マックスらしいメタリックな質感を残した賑やかなサウンドはメインストリーム寄りだが、けして軟弱な要素を抱かせない芯のある華やかさは、時代を問わないクオリティを堅守。レーベルサイドも、埋もれかけていた曲をかき集めるかのように、スティーブ・プランケット、カート・クオモ、ハリー・パレス、リック・フィリップス、ジョン・ボン・ジョヴィ、アルド・ノヴァ等の曲を採用する。

派手で華のあるサウンドは、清々しいくらいメインストリーム寄りのハードサウンドを全開でやり切っているがメタルな姿勢も忘れていないという気持ちよさ、Razormaidのシンガーがデイヴィッド・リースになったような印象を受けるくらいRazormaidは良いバンドなので、硬派でしなやかなメロディックアメリカンメタルが好きな人ならば、ぜひ向こうを合わせてチェックして欲しいですね。

期待したほど売れずバンドは早い段階で解散。ろくにプロモーションもせずに幻のグループと化した。
多彩な曲を収録した今作、このバンドの問題は後半を聴くと感じるだろうが、良くも悪くもデイヴィッド・リースの押しの強さが、どうにもこうにも一辺倒な印象を与えてしまう。その課題をクリア仕切れていないと感じるのが最大のポイントだろう。

その押しの強さは主役級だが、お前、足引っ張っていないか?しかしデイヴィッド・リースの押しの強さは看板だ?
その二面性がもどかしさを誘発している。それはこのバンドの宿命であり、プラスでもありマイナスでもある。

しかし、今作は世界中のメロディックメタルを愛するマニアから支持されており、短命に終わったとは思えないほど、求められていた事実がある。日本だとどうしても一冊の雑誌が牛耳るので、その情報に乗っかるだけだと、流行廃りの踊らされる滑稽な音楽人生を歩むことになるのだが、地に足の付いた筋金入のメロディックメタルファンならば、愛すべき美点の多さに感嘆するでしょうね。

上手いこと曲を散りばめていますね。マックス・ノーマンもいい仕事したよなぁ。

失恋船長 ★★★ (2023-07-30 20:06:20)


Cadence

SEからチョイヘヴィグルーブの②へと流れ1stとは違う路線で復活しましたと思わせたのも束の間、③では1st路線へと一気に傾き往年のファンから歓喜の声が聞こえてきそうです。収録曲が14曲とボリュームが多いのは難点ですが、新旧の魅力を散りばめた今作は復活作としては十分な手応え、デイヴィッド・リースのダイナミックな歌声を生かしたメインストリーム寄りのハードサウンドに陰りはなく、過去の焼き回しに終わることもなく、だからといってやり過ぎない絶妙なところをついてきたと思います。
デイヴィッドの熱い歌声とチョイ切ないメロディが耳を惹く⑭なんて、1stに入っていても違和感なしですよね。終わり良ければ全てよしと納得させる出来映えです。
個人的に曲数の多いアルバムがイマイチ肯定的になれないので、アレなんですけど、そんな細かい事を気にしなければ何の不満もないでしょう。ギターもハードに賑やかにソロをキメてくれます、ダークさやシリアスな閉塞感よりも、華やかなロックが好きだ、80年代的なスタイルが好みの方には大いに楽しめるでしょう。
丸々メインストリーム寄りでもないし、メインストリーム寄りなのが、このバンドの真骨頂でもある。そのバランス感覚が最大の聴き所でしょう。2010年にアップデートしたメインストリーム寄りハードサウンドですよね。

失恋船長 ★★★ (2023-07-29 19:24:34)


Metaphor

神経質なジャケットとは裏腹にキャッチーで親しみやすいハードサウンドを展開、初期の頃を想起させる路線は多くのファンが待ち望んだもの、前作にあったモダンを排して完全復活となったと思いきや(ウエスタンカーニバルな⑥だって全然不自然じゃない)最後まで、その路線で突き進むことはなく、中盤からは落ちつき成熟した面も見せ、単なる回顧録ではない現役感をアピール。
新たに加わったギターのアンディ・スゼミールとカート・ミッチェルのコンビにも不安な要素はなく、アメリカンテイストと欧州風味がミックスしたメインストリーム寄りのダイナミックなハードサウンドは益々磨きが掛かってきた。
個人的にはブルージーさを導入したのも、ある意味、デイヴィッド・リースのソロ作に近い環境だからと想像しますね。
浮ついた要素は皆無、前半と後半という分け方が可能にしたアイデアも悪くないが、アルバムを通して聴いて違和感がない点が、今作最大の魅力でしょう。

失恋船長 ★★★ (2023-07-29 19:06:06)