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Decoding the Mainframe (Usher-to-the-ETHER)


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Decoding the Mainframe

2010年発表の2nd

いわゆるシンフォニック・ブラックに分類される音ですが、結構珍しい音作りのバンドですよね。音全体のバランスは非常に良好だし、キーボードやリードギターなどの音質は非常にクリアなのに、リフの音色のみがブラック特有のノイジーさで、それが所々で炸裂するファストブラック並の爆走とも相俟って、かなり凶悪な印象を受けます。

また、キーや曲展開のバリエーションが豊富なのも特徴。
メロデス的なリード・リフ使いも見られ、割とメジャーっぽい作風なのに、時折出てくるトレモロリフは初期DISSECTIONやNAGLFAR、NECROPHOBIC的な正統なメロブラの邪悪さが篭っていて、凄く惹き付けられる。キーもアトモスフェリックな不穏さを醸しだしたり、大仰なクラシカルフレーズを弾いたり、スペイシーな宇宙観を演出したり、シンフォブラックで出来る事を一通り網羅してる感じ。

この作風の幅広さが、展開の劇的さを生んでますよね。ブラストで爆走した後、キーメインのシンフォパートに突入する部分なんて、突っ走ってたらいきなり宇宙に放り出されたかのような感覚がありますもん(笑)。単に凶悪にガナるだけではなく、しっかりパーカッシブに曲を彩ってくれるヴォーカルもまた魅力的。

現時点でも相当に魅力的な音だと思いますが、後1つなにか「このバンドならでは」という、強烈な個性があれば、シンフォニック・ブラック聴くならこれを聴け!と謡われる作品になるのではないでしょうか。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-05-07 11:38:29)