隠れた名盤っていうのはこういった一枚を指すと思う程、出来のいい1st。 全体の構成も素晴らしいし、何より楽曲のクオリティが非常に高い。 スピーディーな名曲“I'm The King"キャッチーでその後のスキッドロウにも通じる“Hold On To 18"、“Chains Aroud Heaven"、出来のよいSWEETのカバー“Action"と聴き所満載である。 この内容だから当然RATTやMOTLEYらとLAメタルの中心的役割を果たして欲しかっただけに、ブレイクしなかったのは残念だけど、これは本当に名盤なので聴いてみてください。
デビュー時は、アメリカ版Def Leppardとか、西海岸のディー・スナイダーとか言われてたような覚えがある。SweetのカバーActionはアレンジも結構かっこいい。Def Leppardのカバー(というよりコピー?)より良い。Hold on to 18やI'm the kingは好きだけど、個人的には2ndのほうが好き。
オレゴン州といえば、思い出すのはドラマ『オレゴンから愛』(古い)と、ポートランド出身で、百花繚乱のLAメタル・シーンにおいても大きな存在感を放ったBLACK’ N BLUEのこと。本作は彼らがメジャーのGEFFEN RECORDSと契約後、わざわざ西ドイツまで渡りプロデューサーにACCEPTやSCORPIONSとの仕事で知られるディーター・ダークスを起用してレコーディングを行い、'84年に発表した1stアルバム。 初めて本作を手に取った当時、メンバーのイラストが描かれたジャケットを見ただけでは、「ジェイミー・セント・ジェイムズ(Vo)ってディー・スナイダーに似てるなぁ」とぼんやり思う程度で全くテンション上がりませんでしたが、しかし「どうせ能天気なロックンロールを演ってんだろ?」との偏見は、重厚なリフ&リズムが力強く押し出して来るOPナンバー①の迫力を前に、早くも雲散霧消。MTVで人気を博した代表曲④のような、カラッとキャッチーな楽曲を随所に散らしつつ、BLACK’ N BLUEのカタログ中最もメタリックなサウンドが託されている本作は、前述の①や、ハード・ドライヴィンな③、硬派な曲調から仄かに哀愁を帯びたメロディが浮かび上がる⑧、タテノリの疾走ナンバー⑨等、伝説的コンピ盤『METAL MASSACRE』シリーズの第1弾にヘヴィな⑩が起用されて、METALLICAと肩を並べたのは伊達じゃねぇ!と思わされる楽曲の数々が印象に残ります。 あと、重厚なムードも身に纏った音楽性とか、デビュー作のレコーディングが遅延するうちにLAメタル・ブームの波に乗り遅れてしまいヒット・バンドとしての地位を築き損ねた運の悪さとか、妙にROUGH CUTTと重ねて見てしまうことが多い1枚でもあるという。