ついに日本盤から見放されてしまった9th。 おぺすさんの言うとおり、雰囲気はONE SECONDに近い。ONE SECONDにHOSTとBELIEVE IN NOTHINGの要素を足したような音楽である。 ギターの音も復活しており、ヘヴィさが出ている。 そして、今までの経験を総括するようなキーボードでのアレンジはなかなかいい感じだ。 が、やっぱりパンチが足りない。単調なVoと歌メロが良くなれば、再びパラダイス・ロスト此処に在りとアピールできる。
3. アンドリュー ★★ (2009-11-02 23:16:00)
paradise lostがゴシックと語られるバンドであるならば、このアルバムはその言葉としてのバンドのイメージに完璧にハマっていると思う。特にPrimalやsymbol of lifeなどの曲はまさにゴシックをイメージさせる究極の曲であり、かのsisters of mercy、play dead、dead can danceなどの80年代を極めたゴシックバンドに負けない緊張感に満ち溢れている。このアルバムは彼らに真のゴシックを求めるのであれば最高傑作である。確かにメタルを求めるのであれば決して支持されるアルバムではないと思う。しかし最後にdead can danceの曲をカバーしている辺り、このアルバムこそがparadise lost自身が求め、具現化した渾身のゴシックアルバムではないかと思う。ライブでの盛り上がりや、メタルファンに媚びない、近年稀に見るゴシックの集大成がここにある。その昔ポジティブパンクに心を捧げた世代ならば、このアルバムこそ現代の究極のゴシックだと気づくはずであろう。彼らは闇の底に葬られた、かつてのブリティッシュゴシックを再び掘り起こした唯一の本物のバンドであり、アルバムである。